秋風の吹くにつけてもあなめあなめ
三日ぶりにバイクでスーパーへ。先月から惣菜のメニューが半減。どうして? 仕方なく(心ならずも)菓子パン多め。帰宅したら回覧板。回覧ついでに庭を観て回ったらミニバラが延びすぎ。路地の雑草も目立つ。
高枝切鋏などを持ち出し生け垣からはみ出し車道に出てる枝切り、そして草むしり。一時間も作業してないのに汗が滲む。洗濯物を取り込み家計簿記入。ワイドショー、相変わらずゴシップネタばかり。入管法など人権に絡む法案が審議のピークなのに一切無視。
頼みのTBSテレビの夜中の小川・山本コンビのニュース番組も、スポンサーがタカ派の会社になり、すっかりゴシップショーに成り果てた。
さて雑用が大方 片付いてこれから仮眠。 (05/10 12:31)
昨日は月命日。一人で仏壇に向かう。我輩の話し相手は父母だけ。……とはいっても、線香の煙りが漂うばかり。 (05/10 12:33)
加藤 楸邨:「水原秋桜子に師事。初期は『馬酔木』に拠ったが、苦学する中で同誌の叙情的な作風に飽き足らなくなり、人間の生活や自己の内面に深く根ざした作風を追求、石田波郷、中村草田男らとともに「人間探求派」と呼ばれた。第二次世界大戦後は戦災や社会運動への参加などを経て幅の広い作風を展開、また主宰した『寒雷』では伝統派から前衛派まで多様な俳人を育てた。」(Wikipediaより)
父の蔵書。仕事の合間に読んできたが、鑑賞の深さや味わいに一昨日から自宅で。芭蕉の「奥の細道」などは繰り返し楽しんできた。本書では末期までを追っている。
「加藤 楸邨(かとう しゅうそん、1905年 - 1993年)は、日本の俳人・国文学者。本名は健雄(たけお)」東京の北千束の生まれだとか。いま調べて知った。
北千束には馴染みがある。東京在住時代、友人宅があって幾度となく仲間で泊まり込んで語り合った。東京時代の最後の約10年は大田区に住んだ。大森、蒲田、山王、馬込、池上、洗足池界隈、池上線……。田園調布などは仕事で通りかかっただけ。
戦後の一時期、馬込文士村があったとか。 (05/11 10:49)
加藤 楸邨著の『芭蕉秀句〈下巻〉』 (1954年) (角川新書)を相変わらず。今日で一週間。
ある下りで『秋風の吹くにつけてもあなめあなめ / 小野とは言はじ薄生ひたり』なる謎の歌が参照。
「この歌には、次のような伝説があります。 在原業平が奥州に旅したときのこと。ある夜更け、どこからともなく女の声が聞こえてくるのに引かれて野原にさまよい出ると、そこには古びた髑髏が転がっており、目の穴を貫いて生えている薄が風に揺れるたび、「秋風の吹くにつけてもあなめあなめ」と髑髏が歌っているのでした。髑髏の主が小町と察した業平が薄を抜いてやると声は止み、業平は「小野とは言はじ薄生ひたり」と詠んで、その場を立ち去りました。」
「『裏伊勢物語』といった趣の伝説ですが、話の展開からいって、ここでいう「小野」は「野原」くらいの意味です。「小」は接頭語で、さほど深い意味はないでしょう。「薄が生い茂っているくらいだから、小野とは言いますまい」というのが表の意味です。 しかし、この伝説の背景には、小野小町の美女変相伝説があります。」
「若い頃は輝くような美しさだった小町も、歳とともに醜い老婆となっていき、さらに死した後には死骸が腐り、白骨と化し、最後には白骨も散って薄の茂る荒野となってしまいます。この伝説は世の無常を象徴するものとして、中世以来、絵や物語の題材となっていました。 御質問の歌は、このような伝説を踏まえたものです。「もはや絶世の美女小野小町とは言えません。薄の野原に埋もれているくらいですから」というのが裏の意味です。」
「余談ですが、小町にまつわるある伝説は、この「あなめあなめ」を「穴め、穴め」と解したことから始まったことです。」
いちいちこんなことを調べるので遅読に拍車がかかる。 (05/11 10:47)
「【笈日記〔おいにっき〕】 江戸中期の俳書。3冊。各務支考編。元禄8年(1695)成立。東海・近畿の蕉門の発句700余句などを収めるが、特に芭蕉終焉しゅうえんの記事に詳しい。」 (05/11 12:58)
上掲書を自宅で読み出した代わり、読み始めて四日目の本書ジョゼ・サラマーゴ作の『白の闇』 (河出文庫)を仕事の車に持ち込んだ。尾籠(below)なシチュエーションの叙述が続き憂くなりがち。なので敢えて車中で。 (05/11 09:48)
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