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2022/11/14

もやもやした一日

 ← 一橋文哉著『世田谷一家殺人事件 韓国マフィアの暗殺者』(角川文庫)「2000年12月31日、世田谷区上祖師谷の四人一家が無残な状態で発見された。現場に多数の痕跡を残しながら捕まらなかった犯人。その犯人を追って著者が向かった先とは?」

 今日(月)は曇天の寒い一日。昨日の日記にも書いたが、東京在住時代、特にサラリーマン時代に使っていた三菱銀行の口座の解約手続き(の担当者とのやり取り)に終始したような一日。

 普通預金の方の口座は解約できそうだが、マイカードの方は宙ぶらりん。もやもや。

 それでも、気を取り直して夕方近くから、ハイノー・ファルケ/イェルク・レーマー共著の『暗闇のなかの光──ブラックホール、宇宙、そして私たち』(吉田三知世訳 亜紀書房)をせっせと読んだ。亜紀書房の本は初めてではなかろうか。吉田三知世氏の訳書は三冊めだが。

 途中から関係者らのドキュメントになっていて、それはそれで苦労ぶり頑張りぶりが知れていいのだが、やや期待とは違っていて、期待外れの側面も。

 庭仕事はスーパーへの買い物帰りに30分ほど。あと洗濯二回。東京銀行の通帳さがしやら、三菱銀行のキャッシュカード探し(結局見つからず。帰郷して間もない頃には観た記憶があるんだが)。すったもんだ。結果が今一つで、なんだか掴みどころのない一日になった。

 

 一橋文哉著の『世田谷一家殺人事件 韓国マフィアの暗殺者』を14日(月)未明に読了。読書メーターの某氏の読後感想で、犯人が今話題の韓国系宗教団体との関係が疑われるという、ある意味で時宜を得た本なのではと感じ、過日の久々の書店での物色にこの一冊を急遽加えた。

 関連する本は各種ある。その中で本書は、著者の犯人(ら)に迫るドキュメントタッチぶりが際立つ点に特色があるか。著者と犯行グループ(?)との取材上の追いかけっこぶりを描くことに終始してしまって、事件が解決していないこともあって、もやもやした読後感は否めない。

 世田谷一家殺害事件については、かねてより、驚くほど遺留品が多く、事件の解決が早いのではと思われていたにも関わらず、初動捜査の誤りやその後の捜査の迷走ぶりでついに二十年を経た今日も解決に至らない。事実上の迷宮入りの事件とも囁かれている。何か意図的に捜査が迷宮へと導かれたようにすら感じられる。

 本書の副題に韓国マフィアの暗殺者とあるが、噂では、韓国系宗教団体からの回し者とも。

「宗教団体を脱会しようとしたことをきっかけに、見せしめとして殺害されたのではないか?」「被害者は統一教会の信者であり、北朝鮮のスパイだった」「統一教会を脱会しようとしたためか、他の理由があったためかは不明ですが、突然裏切り行為を行います。その裏切り行為とは、朝鮮総連の元幹部を売ったこと」が理由で命を狙われた…などなど:「宮沢みきお(世田谷一家殺人事件)の経歴や仕事!統一教会や北朝鮮との関係・自宅トラブルも総まとめ

 あくまで噂の域を越えないようだ。仮に被害者がスパイであり裏切ったからこそあんな残虐な殺され方をされたのか。しかも、子供らまでもが。理由は今一つ釈然としない。

 いずれにしろ、本書での探求は印象として尻すぼみの感が否めない。物足りないのである。

 真相は藪の中。現場の頑張りにも関わらず解決に至らないのは、警察の無能を示すのか、それとも日本を越えて韓国や北朝鮮との絡みがあって、踏み込めないままに終わってしまうのか、歯がゆいばかりである。

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