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2022/06/24

食事の回数を減らしていく

 ← 小泉 八雲 (著)『日本瞥見記〈下〉』 (平井 呈一 (翻訳) 恒文社) 「筆もみずみずしく、犀利な観察と深い関心とは、どんな些細なものにも意味を見出し、問題を提起して時代的な隔たりを感じさせない、小泉八雲来日後の第一作。」

 ギックリ腰…腰痛は、症状としては日常生活にほぼ支障ない程度には回復している。

 24日の朝、会社から電話があって、いつから出てくるかと、容態は聞かない。サボっていると思ってるのか。庭仕事も恐々ながらやっている。ただ、仕事がタクシードライバーなので、何が心配かと云うと、頻繁な乗り降りである。上体を変に傾けて乗り降りする。それも一回の乗務で二十回か三十回か。これが怖い。

 といって働かないと生活できない。仕事に出る回数を減らすことを交渉するか。

 24日は富山県も36度を記録。日中はエアコン。が、夕方になって強い雨が降り出し、ドアを開けて外を窺うと、ひんやり涼しい。エアコンも不要に。夕方からは扇風機だけ回している。

 

 さて、物価高。食品も値上がりが凄い。エンゲル係数の高い小生、カロリー制限もあり、食事の回数を一日3回から、いずれは2回に持っていく。今はまだ2回半。収入が増える見込みはないので、食べる量(回数)で対抗するしかない。

 

 小泉 八雲 著の『日本瞥見記〈下〉』を読了。これで上下巻900頁ほどを詠んだことになる。最初は読まずに永らく温存してきた本だと思っていたが、読み進めるうちに、吾輩の癖(?)である、校正ミスに鉛筆で印を付けている箇所が随所にあって(特に上巻のミスが目立った)、さすがに既読と…。

 悲しいかな、なのか、いずれにしても40年ぶりで、新鮮な感覚で読めた。

 八雲は、単身日本にやってきて、当時としては初めて西欧の…外人を観る田舎の人々の関心の的。しかも八雲が訪れる場所が島根の田舎や島。外人(白人)を見慣れない好奇心たっぷりの各地の田舎人は、彼の宿に雲集し、障子をやぶってでも観察し、彼が行くところ、金魚の何とかのようにゾロゾロ付いていく。

 八雲はプライバシーを奪われてうんざりだったようだが、怒って追い散らすことはなく、辛抱に辛抱を重ねての旅の日々だった。

 八雲の好奇心に終わりはない。風土や風俗歴史などに詳しい日本人を雇い、なんでも見てやろうの精神で観察し、記録していった。彼は(メモなど取ったのか?)記憶がいいのか、地元の人の話を微に入り細に入って書き連ねている。

 風景描写も珍奇な事物の描写も実に詳しい。恐らく当時の人として、カメラなどないから、民俗学的というわけでもなかろうが、学者的精神で文章表現に拘っている。絵で描くってこともなかった? 

 八雲は小説家を若いころは志していたようだ。だが、旅を重ねるごとに自分は物語を創るより、旅の印象記を書くほうが楽しいし自分の独自な仕事ができると自覚していった。放っておけば消えていく田舎の言い伝えなどを記録…巧みな表現力で物語のように語る彼のスタイルが形成されていった。

 訳がいいのか、もちろん、八雲の原文もいいのだろうが、実に豊かな読書を楽しめる。もっと読まれていい本だ。

 

 ← ニール・シュービン著『進化の技法 転用と盗用と争いの40億年』(黒川耕大訳 みすず書房)「世界中を探検し、化石を探し、顕微鏡を覗きこみ、生物を何世代も飼育し、膨大なDNA配列に向き合い、学会や雑誌上で論争を繰り広げてきた研究者たちへの賛歌でもある。歴代の科学者と共に進化の謎に直面し、共に迷いながら、40億年の生命史を支えてきた進化のからくりを探る書。」

 

 ニール・シュービン著の『進化の技法 転用と盗用と争いの40億年』を24日の夜半より読み始めた。ニール・シュービンの本は、『ヒトの中の魚、魚の中のヒト』(2008年)『あなたの中の宇宙』(2014年)に続いて三冊目。最初の著書で内容はもちろんだが、文章に惹きつけられた。

 下記する池内氏の本と交互に読んでいく。

 

 池内了著の『清少納言がみていた宇宙と、わたしたちのみている宇宙は同じなのか?: 新しい博物学への招待』を23日の夜半に読み出した。池内了さん繋りで本書に。科学者の読み解く古典が面白い。

 本書の前書きで、まさに池内了氏の兄への葛藤(嫉妬 対抗心)が赤裸々に。 (06/24 03:36)

 

 丑三つ時頃だったか、読書してたら、不意にザーという懐かしい音が。外を窺うと雨。久しぶりの本降り。木立が揺れ騒ぐほどの風も。空梅雨の富山にも梅雨らしい空模様。植木や草花、昆虫たちも悦んでるかな。そう言えば、昼間の暑い最中、カナヘビの姿を見掛けたっけ。今日は猛暑の予報。またカナヘビが現れるだろうか。 (06/24 03:13)

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