触覚研究の大ファン…触れることが好き…
← デイヴィッド・J・リンデン著『触れることの科学――なぜ感じるのか どう感じるのか』(岩坂彰訳 河出文庫) 「人間や動物における触れ合い、温かい/冷たい、痛みやかゆみ、性的な快感まで。詳細な科学的解説と日常のエピソードをいきいきと描きつつ、触覚(皮膚感覚)の不思議な世界を道案内する」
昨日、日曜日は庭仕事畑仕事に汗を流した。二時間半ほどだが、年齢のせいか、疲労回復に半日を要する。読書も進まなかった。夜は、読書タイムのはずだが、疲労からかテレビをダラダラ見てしまった。本に向かう気力が湧いたのは夜半を回った頃。これが我が生活ぶりなのだから、仕方がないと云うしかない。
揖斐高の編訳による江戸漢詩選と、難波田の日記を交互に読んでる。どちらも期待以上の書だ。
デイヴィッド・J・リンデン著『触れることの科学――なぜ感じるのか どう感じるのか』を昨日未明、車中にて読了。科学界随一のエンターテイナーという謳い文句…実績。確かに面白いが、平明とまでは言えない。あるいは自宅で読んだほうがよかったか。
注釈が詳細極まり、本文もだが、少なくとも邦訳されている注釈は見逃せない。
著者は神経科学者であり脳の研究者で、主に記憶のメカニズムの研究に取り組んでいる。だが、触覚の研究者ではない。一般向けの解説にも力を入れているとか。
自身が語るように、触覚研究の大ファンとして本書を書いた。訳者あとがきにあるように、「詳細な科学的解説と日常的エピソードを巧みに混ぜ合わせながら、脳と神経の世界を案内してくれる。」
さらに蛇足でなく訳者は付け加える。「何かにつけて話が性的な方面に流れがちになるところも相変わらず」なのだった。
触覚は、性的触れあい戯れに見られるように、極めて総合的なもの、人間(に限らず)の感覚の基本そのものだ。分かったことも膨大だが、分からないことも多々あることも事実。奥行きは深い。触覚は分かったようで分からない世界。だからどれだけ探求しても果てることはないだろう。難解な部分もあるが、楽しんで読むことが肝心だろう。
守屋 洋著『名著12篇に学ぶ中国古典の人間学』 (新潮文庫)は、父の蔵書。篆刻に執心していた父。彫るべき言葉を中国の古典から探していた。しまいには中国語の本まで入手してた。
明日、車中に持ち込む。どちらかと云えば、ビジネスや経営のコーナーにありそうな本。たまにはいいか。仕事の合間に少しでも読めたらいいな。
J‐P・ サルトル著の『文学とは何か』が、いま読んでる難波田史男の、若き日の『終着駅は宇宙ステーション』に頻出。
60年頃だから、まさに時代なんだろうね。情けなくも我輩は、学生時代に一度読んだきり。再読くらいはしておきたい。蔵書にあるはずなんだが、見つからなかった。サルトルというと、『嘔吐』だけは何度となく読んだものだが…。 (05/16 00:13)
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