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2022/03/24

水仙咲いた

Kaigakan ← 川瀬巴水等の版画が展示販売されているということで、富山市のアート ギャラリー「GINZA絵画館」へ。初めて入る。販売額は、十数万から二十数万。決して高くはないが、我輩には高値の花。久しぶり……15年ぶりに川瀬巴水を観た。東京在住最後に観た展覧会が川瀬巴水展だったのだ。店の在庫で我輩の好きな作品はなかったが、幾つか観れただけでうれしい。驚いたことに、清宮質文の作品が1点あった。大好きな作家。 (03/24 17:08)

 富山市のアート ギャラリー 絵画館へは、自転車を転がして。暖かくはないが、寒くもない。マスクしてるから、顔に当たる風が和らぐ。
 この絵画館は前々から気になっていたのだが、我が家からは自転車を駆っても二十分ほどだし、GINZAという冠が貧乏人の吾輩の敷居を高くさせる。


 帰り道、古本屋へ。普通の書店もだが、古書店もめっきり減った。市街地に足を運ばないと古書店はない。みんな読み終えた本は、ブックオフで処分する? そういえば、ブックオフすら店舗が減った。 (03/24 17:15)
 店内で読書メーターで読みたい本登録し、新刊の書店で調べても在庫なしの本を探した。生憎、一冊も見つからない。けれど、掘り出し物とまでは言えなくとも、興味を惹く本に事欠かない。店内に一時間半。座ったり立ったりの繰り返しで、結構いい運動になったかも。

 帰りには、牛丼を買ってきた。

 

Asbest ← 佐伯一麦著『アスベストス』(文藝春秋B) 「かつて建築資材などに広く使われていたアスベスト(石綿)。その細かい繊維を肺に吸い込むことで、長い潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症することから、「静かな時限爆弾」とも呼ばれる。著者は若い頃、電気工事工として働く中、現場でアスベストを吸い込み、今なお後遺症を抱えている。その経験をノンフィクションとして、『石の肺―僕のアスベスト履歴書』に書いたが、本書はその小説版と言える」。


 佐伯一麦著の『アスベストス』を22日読了した。題名のアスベスト(ス)に惹かれて。アスベスト(石綿)による健康被害についての訴訟・裁判などについては折々報道で伝え聞く。 「石綿被害の時効救済、27日で廃止 支援団体は制度継続訴え(2022年3月23日)|BIGLOBEニュース」によると、「アスベスト(石綿)による健康被害で亡くなった人の遺族に対する労災認定の時効救済制度が、27日で終わる。だが支援団体は「救済制度があったからこそ浮かび上がる被害の事実が多くある」と制度の継続を訴えている」とか。時効が間もなく! 訴えていない被害者が少なからずいると思われる。関連の工場や工事現場に居たという自覚がないと、訴えるなど思いもよらないだろう。少しでも関心を掻き立てる一助となりたくて、敢えて本書を手にした。
 編集者によると、「佐伯一麦さんは若い頃、電気工事工として働く中、現場でアスベストを吸い込み、今なお後遺症を抱えています。その経験をノンフィクションとして、『石の肺―僕のアスベスト履歴書』に書きましたが、本書はその小説版と言え」るとのこと。「かつて建築資材などに広く使われていたアスベスト(石綿)。その細かい繊維を肺に吸い込むことで、長い潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症することから、「静かな時限爆弾」とも呼ばれます。仙台、ロンドン、東京、尼崎とアスベストの被害に苦しむ人びとの運命を綴った連作小説集」。

 

Matukawa_20220324190701 ←  画像は松川。桜の名所。芽……蕾が今にも破裂しそう。遊覧船も待機してた。一度は舟で揺られてみたい。 (03/24 17:18)

 富山市の中心街にある古書店。その界隈には骨董店や童話など児童書専門店など、小さいが個性的な店が居並ぶ。映画館もあり食堂街もデパートにも近い。裏にはグランドプラザがあって、しばしばイベント会場となる。古書店に店主も若い。日々、買い取りしているようで、店頭にも店内にも整理が追い付かない段ボールが山となっている。このブックエンドは、広くはないが二階もあり、古書店の例に漏れず古書がぎっしり。二号店もあり、本の発掘にはもってこいの場。頻繁に足を運んだりしないのは、積読の山を現状以上にしたくないからに他ならない。

Ando ← シェイクスピア 著『シェイクスピア全集12 タイタス・アンドロニカス』 (松岡 和子 翻訳 【解説: 由井哲哉 】ちくま文庫)「ゴート人征討大将軍タイタス。戦死した息子の弔いにゴート女王の息子を屠るが、愛娘が凌辱と手舌切断の仕返しに…凄惨復讐劇。」

 シェイクスピア 作の『タイタス・アンドロニカス』を21日読了した。シェイクスピア作品は久しぶりかな。4大悲劇の『ハムレット』『マクベス』『リア王』『オセロー』は一通りと言いたいが、『リア王』は未だか。読んだにしても、一度じゃ彼の世界は味わいつくせない。本作は、シェイクスピアの初期作品とか。長いとは言えないシェイクスピアの30歳前に書いたもの。残虐さが際立つのは年齢のせいなのか。物語として分かりやすい。登場人物の誰にしても、直情径行なので、性格が分かりやすい。その分、深みに欠ける気がする。それでも、楽しめたのは、我輩にも同じ性癖が潜んでいるからか。
 翻訳の善し悪しを云える立場にないが、素直に読めたし分かりやすかったのは事実。

 

Photo_20220324190401 ← 鈴蘭の花に似た小花を無数に咲かせる馬酔木。間もなく盛りか。小花は何処か真珠っぽい。これがみんな真珠だったら、我輩は大金持ちだ。でも、この馬酔木の花を上手くアレンジしたら、ちょっと目には、パールの首輪か腕輪に見せ掛けられないかなー。 (03/24 17:25)

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