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2022/03/09

罪深き存在

Ume_20220310182001 ← 先程、庭を散策して、梅の蕾が開花し始めてるのに遭遇。近日満開かな。遅れてる水仙も庭の方々でニョキニョキ。来週には咲き始めるか。椿もまだまだ咲きそうだし、我が家の庭や畑も芽吹き……花の季節が到来だ。(03/10 18:17)

 事務所…配車室。この頃、配車室で勤務する連中が全く挨拶しなくなった。前からこちらが挨拶しても挨拶(返事)しない奴が二人いたが、残りの奴らも右習え。何故だろう。挨拶は社会人として仕事の基本じゃないだろうか。売り上げが悪いから? 教育の問題か。そもそもこの会社ではこちらから挨拶しない限り、先方から挨拶するってことは滅多にない。例外が数人いるだけ。情けない会社だ。

 夕方から未明にかけて仕事。就寝は朝の6時。読書したいが瞼が重い。その日によって違うが10時前後に目覚める。尿意のせいで。折角なので洗濯したり食事したりシャワー浴びたり、雑事をこなしたり、買い物したり。2時過ぎにまた寝る。目覚めるのは夕方近い5時前。やっと頭がスッキリ。さあ、読書だ……と思いきや、そろそろ仕事に出掛ける時間が迫ってる。(03/10 18:06)


 要するに、年のせいか、二度寝。体に悪いのか。といって、纏めて八時間寝るなんて、夢の夢。結局、普段は読書タイムは在宅時には一時間もあるかどうか。庭仕事も最小限にしてるのに。
 幸い今日は休み。二度寝から起きてきて洗濯物を取り込んで、庭を見て回って、さてこれからブログ日記。休みの日に二日分。ブログ日記で読了した本の感想を書く。できれば、よみおえた直後に感想をアップしたいのだが、ままならない。(03/10 18:13)

 

Nakamoto ← 釈徹宗/著『天才 富永仲基―独創の町人学者―』(新潮選書)「江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた――。(中略)生涯独立不羈を貫き、三十一歳で夭折した“知られざる天才”に、僧侶にして宗教学者の著者が迫る。」

 

 釈徹宗著の『天才 富永仲基―独創の町人学者―』を10日未明に読了した。仕事の合間に読むような本ではないのだが、自宅では大作を二冊読んでいるので、已む無く。
 富永仲基の名は知らないではない。が、まさに石田梅岩などの町人学者と並ぶ存在として知るに過ぎなかった。

 内容案内によると、「主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構造を論じ、結果導いた「大乗非仏説論」は、それまでの仏教体系を根底から揺さぶり、本居宣長らが絶賛するなど、日本思想史に大きな爪痕を残した」とある。表題には、「天才 富永仲基」とあるが、彼を知る人は皆異口同音に天才と感じるそうな。

 富永仲基については、明治になって再発掘というか、脚光を浴びせた内藤湖南の書を読むに如くはないというが、書店で本書を見て衝動買いした小生が知る由もない。富永は、ある意味小生も抱くような素朴な疑問に答えようとした。それは、膨大な仏典経典がある中で、釈迦牟尼の自らの言葉、所説は奈辺にありや、である。釈迦の教説と後世の学者らの研究成果が渾然一体(?)としていて、何を信じたらいいか、何を読めばいいか皆目見当がつかない。

 主著の『出定後語』は、仏教思想の歴史的考察であり、思想発展の必然性を人間の、富永の立論心理に基いて法則的に解明した名作だとか。日本では、儒教・仏教・道教の三教が神仏習合して根付いていった面がある。富永は、「三教それぞれを相対化して、合一した宗教性を見ようとした」。宗教多元主義。だが、富永はそんな指摘に留まらない。「宗教聖典から聖性や宗教権威を引き剥がし、世俗へ配置する」営為をなしたと著者は指摘する。仲基は世俗への還る姿の宣言にこそ、釈迦の真意があったとする。仏教も儒教も神道も「善を為す」ことを説いていると言うのだ。

 本書の中でサラッと触れている箇所が気になった。これは従来からの吾輩の主張…疑問でもある。精進料理がある。仏教は殺生を厭う。だから質素な食事に終始する。立派だ…が、釈然としない。

 動物は殺して食べてはいけない。では、植物はどうなのか。生き物…生命ある存在ではないのか。吾輩は、植物…野菜も命ある存在だと思う。殺生がいけないのなら、山菜だって食べちゃあかんと思う。が、生きるためには食べる必要がある。だから動物も植物も食べる。人間…に限らないが、生き物は生き物を食べて生きている。

 食物連鎖。人間はその頂点にいる(と人間は思い込んでいる)。だとしたら生命体として一番、罪深い存在なのだという認識から宗教が始まるのだと思う。問題は、釈迦がどう考えていたのか、だ。本書でどう書いているかは、読んで確かめてもらいたい。

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