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2022/03/23

今更ながら<角川>の偉大さに気付く

Suisen_20220324191601 ← 買い物帰り、久しぶりに庭で草むしり。きつい作業だ。すると、畑の隅っこで水仙開花を発見。ようやく! (03/21 19:30)

 

 仕事が夜の勤務帯になって、生活のリズムがすっかり変わった。連日仕事だと、在宅の際には、洗濯やら買い物、シャワー、睡眠で時間が取られ、読書の時間は一時間余りか。その分、仕事の合間に読むほうにウエイトが架かる。休みの日は、読書に時間を割きたいが、体が…頭が動くのが夕方になってから。その際には二日分のブログ日記を書く。結構な分量なので、区切りが付いて、食事になるのは、シャワー後だと夜の九時か十時か。やはり、出勤の回数が倍だから、通勤(の準備など)の時間も倍になり、その分、プライベートに割ける時間も窮屈になるわけだ。とにかく、日々の生活が慌ただしい。

Kadokawa ←  角川源義著『悲劇文学の発生・まぼろしの豪族和邇氏』( 解説・三浦佑之 角川ソフィア文庫)「処女作「悲劇文学の発生」をはじめ、語りと伝承者、悲劇文学の流通を論じる四篇を収録。『古事記』のなかに頻出する豪族和邇氏の存在に着目し、その謎と伝承との関わりを解き明かす。国文学者・角川源義の原点をさぐる、珠玉の論考集。」

 

 角川源義著の『悲劇文学の発生・まぼろしの豪族和邇氏』を今朝(24日)未明読了した。仕事の合間に読むようなやわな本ではなかった。読み終え三浦佑之(!)による解説で知ったのだが、冒頭の「悲劇文学の発生」は、卒論として書き上げたとか。角川の業績は中世文学が中心だが、この論考は古代文学及び古代史。「悲劇文学の発生は、学部一年の単位論文。「和邇部の伝承」は、学部二年の単位論文。早熟! 特に、『悲劇文学の発生』は、昭和16年(1941)大学三年生で繰り上げ卒業となり、戦士となって戦地に向かうことになるかもしれなかった角川が、まさに「遺稿集」のつもりで編んだ一冊だったとか。吾輩はふと、かのエヴァリスト・ガロアが決闘の前夜、世紀の論文を「僕にはもう時間がない」と走り書きしつつ大急ぎでしたためたことを思ってしまった。内容も、「いかにして日本民族に、悲哀の文学とも称すべきものが発生したか、そしてその管理者は誰であったか、更になぜこの管理者が自分の味った悲劇として語らねばならなかったか」ということで悲壮さが伝わってくるようである。角川自身もこの処女論考が遺稿となるやもしれないという覚悟で懸命に書き上げたのだろうか。情けなくも書店の創業者、俳人としての角川は知っていても、国文学者としてこれほどの業績があったことを本書で初めて知った。郷土の偉人。富山には角川大橋。余談だが、富山県には角川があり、角川ダムがある。角川大橋も何度か分かったことがある。この角川の「流水には上流の松倉金山や河原波金山の金気が含まれていたので、古くから黄金水と称していた」という。今回、本書を読むことで関連の情報を調べて<角川>の存在の大きさを思い知らされた。

 

Odamaki_20220324191201 ← 第6波も終息に近付いているからか、最近 少し仕事が忙しくなってきた。読書メーターがなかなか覗けない。嬉しい悲鳴か。画像は、おだまり! で名前を思い出す、小田巻ならぬ「苧環(おだまき)」。 今年も繁茂してくれそう。(03/23 21:24)

 

 藤井一二著の『大伴家持 波乱にみちた万葉歌人の生涯』 (中公新書)を過日より少しずつ読み続けている。万葉集再読しての本書の再読。再読し始めて、また万葉集を読みたくなる。悪循環……好循環か?著者は富山県(立山町)の方。同じ藤井氏に、専門は違うが「土」の著者である、やはり富山県出身の藤井氏がいる。親戚? それはともかく、富山赴任5年の大伴家持とで強引に結び付ける、富山市在住の我輩。 (03/22 23:32)

 

 カルロ・ロヴェッリ著の『カルロ・ロヴェッリの 科学とは何か』を読み出している。同氏の本は三冊目か。
 ロヴェッリは、前著でデモクリトスを科学的精神を持つ優れた哲学者として推奨していた。もし、彼の文がもっと残っていたら、評価は遥かに高かったはずだと。本書では、「世界を始まりも終わりも無限だと想定した古代ギリシャの世界初の科学者アナクシマンドロス」ということで、近年、再評価のアナクシマンドロスに脚光を浴びせてる。楽しみ。 (03/21 19:25)

 

 事務所の連中。挨拶しない。余程吾輩を嫌っているのか、売り上げの悪い奴は眼中にないのか、そもそも挨拶をしない奴らなのか。むかむかするので、もう挨拶をするのは止めようかと思ったりもする。が、それでは奴らの同じ類になってしまう。返事など期待しない。こちらは人間として社会人としてやるべきことをやる!

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