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2022/03/10

双系的な継承がありえた

Jiko ← アントニオ・ダマシオ著『意識と自己』(田中三彦訳 講談社学術文庫)「ソマティック・マーカー仮説、情動と感情の理論を打ち立てた著者が解明する「感情の認識」という問題。哲学にも通じた世界的脳神経学者の名著」

 

 誰かのつぶやきで、加藤 周一著の『読書術』 (岩波現代文庫)の感想を観た。(03/10 01:55)
 高校時代、この本の旧版で読んだ。学生時代に再読。自分には手強い本の続いた世界の名著シリーズを刊行の順に読んでったっけ。きっと加藤氏のこの本の後押しがあったに違いない。今も書庫の奥に眠ってるかな。
 誰かのコメントで、「カッパ・ブックス」の一冊だったことを思い出させてくれた。そうそうあの新書版だ。昔は、世界の大思想の教養主義で、加藤さんなど眼中に置かないって勢いだった自分。生意気だった。

 アントニオ・ダマシオ著の『意識と自己』を読了した。中身が濃くて、かなりの日数を費やした。課題は、「何かを見る、聞く、触るなどによって身体的変化が生じ、情動を誘発する。この身体状態は脳内で神経的に表象され、感情の基層となる。では、感情はどのようにして「私」のものと認識されるのか。意識はそのときどのように立ち上がり、どう働くのか」であり、まさに意識と自己、感情そして身体全般を視野に置いた探求の書。
 近年、AIの発展は急速で、ロボットも身近になりつつある。脳の研究からの応用も少なからずある。が、素人の自分から見て物足りないのは、まさに人間の身体性の観点。まして感情や情動は度外視されている気がする。例えば、腸内やさらには表皮からの膨大な情報は、意識下で処理され人間には曖昧にしか自覚できない(あるいは通常は全く自覚していない)。が、この空気感こそが人間らしさをもたらしている気がする。

 本書では全く触れられていないが、脳内には、グリア細胞がある。近年注目されている。「グリア細胞 は神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)とも呼ばれ、神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称であり、ヒトの脳では細胞数で神経細胞の50倍ほど存在していると見積もられている。」
「グリア細胞は周辺組織の恒常性を維持するような、比較的静的な役割を演じることでシグナル伝達に貢献すると考えられてきたが、近年になって、多種多様な神経伝達物質の受容体が発現していること、受容体へのリガンド結合を経てグリア細胞自身もイオンを放出するなど、これまで神経細胞のみが担うとされてきたシグナル伝達などの動的な役割も果たしていることが、次々に示されてきている」(以上、Wikipediaより)。脳神経科学に限っても研究の余地は膨大にありそうである。

 

 昨日の朝日新聞で、義江 明子氏のことを知った。女系天皇を巡る話が書いてあった。古代の女帝・初の女性天皇の推古天皇は、長らく「中継ぎ」の天皇と見なされてきた。が、この説への異議が歴史学界で高まり、今や双系的な継承がありえたことが、日本書紀を読み込むことで確かめられるとか。(03/09 05:28)
「実際に統治を担っていたのは推古ではなく聖徳太子や蘇我馬子だった」とする説が疑わしいことも分かってきたと義江氏は語る。
 女系天皇も男系天皇もあり。嘗てあった以上はありえていい。一部の右派の政治家連中が日本は男系天皇の国だと唱えるが、学的な根拠は薄いことが分かった。(03/10 00:44)
 調べたらいろいろ著書があるが、例えば、『女帝の古代王権史』 (ちくま新書)などを手始めに読んでみるかな。

 

Higasiiwase← ホートラム東岩瀬駅


「JR富山港線。ポートラム開通により姿は消えてしまいましたが、当時の面影が残る場所がありました。ポートラム東岩瀬駅のすぐそば、旧東岩瀬駅舎です。富山港線時代から残る唯一の駅舎で、大正時代につくられたものです。現在は休憩所として利用されており、旧ホームを通過するポートラムを見ると、時代の移り変わりを感じます。」(03/09 02:18)
 仕事柄、旧東岩瀬駅舎は折々見掛けるけど、大正時代に作られたものとは知らなかった。次、通り掛かったら、じっくり見てみる。(03/09 02:22)
「木造平屋建の駅舎は1924年(大正13年)に竣工したもので、下見板張に大きな窓枠が廻らされている。富山港線各駅の駅舎は富山ライトレール移管時に取り壊されたが、この駅舎と富山ライトレール移管前に用いられていたホームは保存されており、駅舎内部には改札口や白熱灯等が残され、往時の写真が展示されている。2010年1月26日には富山県教育委員会によってとやまの近代歴史遺産百選に指定された。」(Wikipediaより 03/09 05:20)

 

 真夜中過ぎ、丑三つ時か、アントニオ・ダマシオ著の『意識と自己』 (講談社学術文庫)を読んでいると、微妙な揺れ……揺れは地震の揺れ。テレビをオン。やはり、地震。石川県の珠洲市が震源地。震度4 。富山市は、震度2から3ほど。能登半島は近年 大きくはないのだが、無気味に地震が頻発してる。何が起きているのか、気になる。(03/08 02:06)
 これは昨年の記事: 「能登半島北部では、体に感じない小さな地震が2020年12月から徐々に増え始め、今年1月には最初の有感地震となるM2.8(最大震度2)の地震が発生。その後も今年の5月以降、さらに有感地震が増加し、8月には13回に達しました。」(03/08 02:14)
 これは今年の記事: 「石川県能登地方で謎の地殻変動が1年続いている。3センチほど隆起した観測点があるほか、震度5弱など震度1以上の地震は70回を超えた。専門家は、地下から上昇してきた水が地殻を膨張させた可能性を指摘する。しかし、仮にそうだとして、その水はどこから来たのか。詳しい原因は不明なままだ。変動が終息に向かう兆候もなく、注視するしかないのが現状だ。」(「能登半島で1年続く謎の地殻変動 3cm隆起した場所も、原因は水?:朝日新聞デジタル」03/08 02:16)

 

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