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2022/02/16

野鳥撮影の叶わないわけは

Para_20220216142201 ← トゥオマス・アイヴェロ【著】『寄生生物の果てしなき進化』(セルボ 貴子 目黒寄生虫館館長倉持利明【解説】 草思社) 「北欧の気鋭の生物学者が、進化生物学の観点に人類史を交えて、ウイルス学、細菌学、寄生虫学の垣根を軽々と越え、寄生生物の壮大な進化の旅について語りつくす」

 心配していた警報級の雪。今朝未明というか夜半過ぎ、市街地の車庫で待機中に、いつしか雨が雪に変わった。一気に純白の世界へ。ただ、思ったほどは降り続かなくて、あの降雪の勢いだと、また会社から帰宅したら、まずは除雪作業が待っていると、憂鬱だったのが、数センチにも満たなかった。いつものように六時ごろ寝入った。十時前、目覚めて真っ先にカーテンを開けてみた。すると、積雪は依然として数センチ。午前中はずっと降りやまなかったが、牡丹雪で湿っぽい。積もらない。屋根の雪もバシャバシャ滑り落ちる。日中には日も差した。今のところは大過ないが、今夜はどうなんだろう? (02/16 16:12)

 トゥオマス・アイヴェロ著の『寄生生物の果てしなき進化』を昨日(14日)読了。既に折々呟いたりメモしてきた。「北欧(フィンランド)の気鋭の生物学者が、進化生物学の観点に人類史を交えて、ウイルス学、細菌学、寄生虫学の垣根を軽々と越え、寄生生物の壮大な進化の旅について語りつくす」というもの。

 とうもろこし、米、小麦という炭水化物の3種だけで全人類の食物栄養の50パーセント以上をまかなっている。(02/12 10:31)
  100年前売りは世界中で数千種類のニワトリが飼育されていた。現在では3種類のニワトリで世界の90パーセントもの鶏肉生産を支えている。生産効率の向上と品種改良の結果だが、人類の食物調達の構造は感染症その他に対し予防の観点からは極めて脆弱。(02/12 10:38)

  本書はコロナ禍以前の2018年の本(原書)。が、著者は、既に以下の警告を発している:「危険な病気(感染症)が生まれるのは自然かつ時間の問題だ。防ごうにもそうそう食い止められるものではないが、私たち人間は、昔から慣れ親しんだ(そこまで危険でない病原体)感染症が突然非常に危険なものになりうるという事実に備えるべきである」と。

 題名の寄生生物は、表紙の画像では誤解を与えそうだが、寄生虫ではなく、細菌やウイルスも含むパラサイトを意味する。本書の解説は目黒寄生虫館館長の倉持利明氏によると、本書は、「ウイルス学と細菌学(伝染病または微生物学)、寄生虫学の垣根を越えて共に生きる生物とウイルスの相互関係の進化と生態を俯瞰しているという特徴を持っている。」


 2018年大流行したスペイン風邪。これはスペインが比較的小さな被害で済んだ国の一つだった。「なぜならスペインは第一次世界大戦に参戦せず、したがって参戦国のような厳しい情報統制もなかった。(中略)インフルエンザのニュースが中立国スペインで最初に報道され、人々にはスペインの役割が強く印象付けられることになってしまった…(中略)報道活動を行っていたジャーナリストたちが情報を公開したおかげで、スペイン人たちはインフルエンザに備えることができ、被害を最小に抑えることができたのである。」
 逆に中国では武漢で最初に新型コロナ感染者発生があった際、情報を秘匿し、自らの国で情報を抑え込もうとした。どうやらスプレッダーが思いっきり各所で感染を広げたようだ。
 私たちにはネアンデルタール人の遺伝子が残っていることは知られてきた。免疫についても。「最初の交雑から、1000世代を経てなお残った遺伝子は選び抜かれ最も適応したものである。」偶然に遺ったのではなく、「ネアンデルタール人の遺伝子のうち完全に排除された部分があり、残されたものがあるということは、自然淘汰がそれを残すべき遺伝子と捉えたということだ。」その残った遺伝子の中に、「免疫遺伝子が多いということ」は興味深い。以下、関連する記述はなお、興味深い(p.333)。

 まだまだメモりたいことはあるが、きりがない。
 解説の倉持氏が解説の締めとして、著者の締めのフレーズを選んでいる。ここでも転記しておきたい:「感染症は医学だけの問題ではない。生態学も、文化も、都市計画も、歴史的な側面も関わる。こうした複雑な相互影響の関りの背後で、感染症に対してより広範なアプローチをしようという動きが広がっている。簡単なことだ。感染症に、人間の臨床的視野だけでなく、他の動物、環境、そして私たち人間の文化の観点も持ち込めばいいのである。」

 本書で惜しい唯一の点は、あるいは原書もそうなのかもしれないが、図像が一つもないこと。寄生虫など観たくはないが、怖いもの見たさの気持ちがないではない。

Yachou ← 約10年前までは、我が家の庭に飛来する野鳥をしばしば撮影できてた。それが、この数年はトンとご無沙汰。なぜ? (02/15 02:39)


  理由その1: 撮影が下手になった。 その2: 庭に野鳥が来なくなった。 その3: 撮影する情熱(元気)が萎えた。 その4: 以前は持っていたデジカメがレンズに黴が蔓延って使用不能になった。 さて、どれでしょう?
 正解(?)は、4かな。今はスマホで撮ってるが、ポケットからスマホを出し、撮影スタンバイに若干のタイムロスがある。野鳥やトンボ、蝶々の撮影には致命的か。花や風景などはなんとかなるがね。
 しか~し、である。やはりエネルギー(覇気)の衰頽、さらには眼力の衰頽は否めない。夕焼けの赤、晴れ渡った夜空の透明な闇の深さ。庭の生き物への新鮮な驚き歓びの感覚の鈍り。
 幸い……美しい女性にときめく心(と体)は健在だ。 (02/15 02:51)

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