バリウム検査は憂鬱
← 広川町役場前の「稲むらの火広場」にある浜口梧陵の銅像 (画像は、「稲むらの火 - Wikipedia」より) 下記参照。
今日は一年に二度ある検診へ。冬の検診は検便やバリウム検査(胃透視検査)があって気が重い。検便は二日法とかで、検診の日の前二日(二回)に分けて便を採取する。そう都合よく前々日、前日に採取はできない。今回も失敗した。
もっと今回憂鬱だったのは、バリウムを呑んでの胃透視検査。二週間ほど前から腰痛で会社を休んでいる。治りがけ。バリウム検査は、台の上で体を何度も回転させたり、台そのものが斜めになったり、普通でも苦しい。その前にバリウムを呑むのがうんざり(昔よりはましになった。昔に比べ量も半減したし、味もひどくはない。昔は水に溶かした石膏を呑んでいる気がした)。検査の最中に腰を捻ったりして、治りがけの症状が悪化したらどうしようと心配だった。
幸い、無事乗り切った。明日は仕事の日。行くかどうするか、まだ迷っている。
狼煙(烽火)の話をあれこれ調べてて、ふと「稲むらの火」の物語を思い出した: 「稲むらの火は、1854年(嘉永7年/安政元年)の安政南海地震津波に際しての出来事をもとにした物語。地震後の津波への警戒と早期避難の重要性、人命救助のための犠牲的精神の発揮を説く。小泉八雲の英語による作品を、中井常蔵が翻訳・再話したもの」(Wikipediaより) (01/27 15:58)
稲むらといっても、稲村ジェーンとか稲村ヶ崎の稲村ではなく、紀伊国広村(現在の和歌山県有田郡広川町)での出来事が元になってる。
昔は教科書に載ってたらしいが、今は載ってない? (01/27 16:04)
どうやら、少なくとも十年ほど前、教科書に載ったことがあったようだ。今は分からないが。
← パオロ・ジョルダーノ作『素数たちの孤独』(飯田 亮介訳 ハヤカワepi文庫)「ふたりは理由も分からず惹かれあい、喧嘩をしながら、互いに寄り添いながら大人になった。だが、ささいな誤解がかけがえのない恋を引き裂く」
パオロ・ジョルダーノ作の『素数たちの孤独』を読み出して三日目。未だ半ばなのだが、傑作だと思う。既読の方たちの感想をザッと眺めたが、好評の方が多い一方、否定的な評価の方も散見した。最後まで読まなくちゃ判断は早計だろうが、兎に角 読ませることは確か。密度が濃いし、繰る頁がもどかしいが、敢えてゆっくり読んでいる。(01/27 02:28)
本作について、過日、以下のように呟いた:
ほとんど題名で選んだかも。なんたって素数だもの。素数は孤独なのかな。たとえ一瞬ぶつかり火花を発するように見えても、それは眺める誰かの錯覚に過ぎない。衝突する2つがゆえの、燃え上がる焔の須臾の煌めきを垣間見たいという願望の為せるわざに過ぎない。星座を為すオリオンの白々しさ。宇宙に於いては素数という名の星は音楽を奏でることはない。(01/25 03:43)
← ブライアン・グリーン著『時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙』(青木 薫訳 講談社)『エレガントな宇宙』著者の最新作。「なぜ物質が生まれ、生命が誕生し、私たちが存在するのか? 進化する宇宙は私たちをどこへ連れてゆくのか? ビッグバンから時空の終焉までを壮大なスケールで描き出す!」
ブライアン・グリーン著の『時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙』を読み出した。彼の本は『エレガントな宇宙』以来のファン。まだ数十頁を読んだだけだが、彼の文に接して、ふとややセンチな気分になって、以下を呟いた:
ほぼ無風の冬の遅い午後。實朝忌。晴れ。出窓から外を眺めてると、まるで額縁の中のフェルメールの絵のようだ。だけど、季節は冬。時刻は暮れ始める頃合い。やがて風がそよぎ出す。柔らかな陽射しが命の灯火を失なっていくように掠れていく。微動だにしなかった葉っぱが揺らぎ始める。冷たい空気へと変わっていく。夜気に身を縮めようとしている。永遠の予感さえ漂っていた世界が、滅びの世界へと変幻していく。何一つこの世に留まり続け得るものなどない。日の翳りはそう告げているようだ。薄暮の時。目線は外から内へ。永く深い淵への道を今宵も一人歩いていく。(01/27 16:56)
さて、片やブライアン・グリーンは、超弦理論や宇宙論の分野で数々の業績をあげ第一線で活躍する研究者だが、一方、映画化もされた傑作『素数たちの孤独』の作者であるパオロ・ジョルダーノにしても、「トリノ大学大学院博士課程修了。専攻は素粒子物理学」という華々しい経歴を持つ作家。偶々…なのかついついなのか、並行して読むことになった。だからか、つい彼我の差を憶測したくなった。
どちらも恐らくは幼少の頃から学生時代に至るまで天才という目で周囲から見られてきたのではないか(遅咲きの方もいるだろうが)。だが、一人は作家に一人は物理学者の道を今もこれからも続けそう。それは才能の差もあろうが、感性の違いもあるに違いない。ブライアン・グリーンの若き日々は如何なるものだったのか、知りたい気がする。
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