雪は降る～ あなたは来ない～♪

　←　宮木 あや子 (著)『喉の奥なら傷ついてもばれない』（集英社文庫）　「人妻たちが抱える欠落と渇望を描く6編」村山由香解説

　昨夜から今朝が降雪のピークと言われていた。朝はカーテンを開けるのが恐々。が、思ったほどには降っていない。雪は山のほうは一メートルを超えているというから、今回は里雪じゃなく、山雪なのか。それでも、午前中も含め三回ほど除雪。カーポートを昨年末、新たに設置したこともあり、除雪の範囲が半減以下。ママさんダンプも大活躍。竹竿で庭木の枝葉に積もった雪を叩き落す。
　雪除けの作業の範囲は限られている。大半の庭木は積もった雪を背負って苦しそうに俯いている。可哀そう。でも、今の吾輩には救助の手を差し伸べることはできない。申し訳ない。

　宮木 あや子 作の『喉の奥なら傷ついてもばれない』を読了した。昨日も本作について呟いた。
　全く未知の作家で、ほとんど題名に惹かれて手にした。「人妻たちが抱える欠落と渇望を描く6編」だとか。本短編集については、解説の村山由香がいい。この作家さんも好きで何冊か読んだことがある。彼女は、収められた六篇はいずれも、いびつな愛しか知ることのできなかった女たちの物語だ」とした上で、「ぜひとも不用意に読み始めてほしい、そうして茫然と立ちすくんでほしい」と解説の冒頭で書いている。
　吾輩も無手勝流というか、とにかく題名だけに引っ張られて冒頭の「天国の鬼」を読み、一日も経たないうちに最後の「泥梨の天使」を読み終えていた。読んだ感、たっぷりだった。余計な感想など書かない。体当たりで先入観なしで読んでほしい。
　ということで、余談になるが、挿絵のヒグチユウコの画が好き。見入ってしまう。「ヒグチユウコ - Yuko Higuchi Official Website」

　←　雪は降る～ あなたは来ない～ 雪は降る～ 重い心に～ ♪♪ → (雪国ヴァージョン) → 雪は降る～ あなたは来ない(雪による渋滞で) 雪は降る～ あなたは来ない(来てても地吹雪で見えない)　（01/14 10:47

　「池澤夏樹＝個人編集　日本文学全集」で、「古事記」や「平家物語」を読んだことがある。現代語訳。語り口に工夫が。でも、正直、テイストが全く好みじゃなかった。「古事記」もだけど、「平家物語」は原文がいい。語調が何とも味わいがある。琵琶法師が琵琶をベンベンと鳴らしながら語るように唄い、唄うように語りかけたのだろう。（01/14 11:08）

　←　ヒグチユウコ作　（「ヒグチユウコ展 CIRCUS [Higuchi Yuko CIRCUS]」より）

　悲しいかな我輩は池澤夏樹さんが良しとする現代語訳は感受できないのだろう。迷うのは「源氏物語」だ。好きな作家さんの訳。与謝野晶子版、ウエイリー版と読んできた。次は誰の訳がいいか。文庫に入るのを待つか。（01/14 11:12）

　ある方から、円地文子訳が読みやすくてお勧めというアドバイスを頂いた。