自分がやってるささやかなエコ
← グレアム・グリーン作『第三の男』(小津次郎訳 ハヤカワepi文庫)「作家のロロ・マーティンズは、友人のハリー・ライムに招かれて、第二次大戦終結直後のウィーンを訪れた。だが、到着した日にハリーの死を知らされた。ハリーが悪辣な闇商人だったと聞かされたマーティンズは、真偽を確かめるため、調査を始めるが……」
グレアム・グリーン作の『第三の男』を一昨日読了。極めて高名な作家の極めて有名な作品。買い求めたら、案外と頁数の少ないことに変な驚き。名作に長短など関係ないのだが、何処か大作という先入見があった。『第三の男』は、「キャロル・リード監督作品。第二次世界大戦直後のウィーンを舞台にしたフィルム・ノワール」。「アントン・カラスのツィター演奏によるテーマ音楽や、ハリー・ライム役のオーソン・ウェルズの印象深い演技でも知られている」。あまり映画を観ない吾輩も遠い昔観た。
小説を読んだ今、「グレアム・グリーンが執筆した台本と実際に劇場公開された映画本編」ということで、改めて映画館で観たいと感じた。幕開け場面もだが、「ラストも小説版では「…追いつくと2人は肩を並べて歩きだした。彼は一言も声をかけなかったようだ。物語の終わりのように見えていたが、私の視界から消える前に、彼女の手は彼の腕に通された」(小津次郎訳)となっているが、映画は女性の絶望の中の、毅然とした態度が強調されている」とのことで、銀幕の結末シーンを確かめたい。
ウイーンというと、自分の乏しい素養では、世紀末ウイーンの印象が強い。「第三の男」では、「舞台は第二次世界大戦後、米英仏ソによる四分割統治下にあったオーストリアの首都ウィーン」で、戦後の荒廃したモラルも崩壊していたウィーンが舞台で、どのように描かれているかも興味深い。
小説としては、サスペンスとミステリーに満ちていて、物語の展開についていくのが最初厄介だったが、分かってみると、なるほどというもの。既に古典の域なのかな。
← 南天の実。庭の植木などの樹木に各種の実が一杯。ミカンは豊作。ネーブルはオレンジ色に色づいている。柿の実はほぼ全滅。
終日の冷たい雨。外出せず。庭先を観て回っただけ。このまま閉じ籠っていたい。……仕事だ。氷雨が我輩を待っている。ヒサメムーチョ! (2021/11/12 )
自分がやってるささやかなエコ。スーパーの食品の透明トレーは洗って回収ボックスへ。ペットボトルは表面の広告セロファンを剥がし、中を洗って回収ボックスへ(ペットボトルは必ず洗う。必須!)。シャワーはシャンプーは使わない。お湯で十分。入浴は月に一度かな。食器もお湯で十分。洗剤は石鹸をたまに。生ゴミは棄てない。落ち葉と共にコンポストへ。尤も落ち葉はほとんど堆肥にする。土壌を豊かにするし、土を暖め樹木などに優しい。
課題は剪定した枝葉の枝。幹や太い枝は、集めている。いつか薪ストーブを導入したい。洗濯の際の洗剤。いまだに市販の洗剤。粉石鹸は有効なのか?
食品の白いトレーは、必ず洗ってる。が、回収はしてない。あまりに多く、始末に負えない。衣類(含む下着)は擦れきれるか、穴が空くまで着用。靴下には、 70年代や80年代のものを今もはいてる。糸がほつれてるし、緩んでいるので、歩いているうちにずり落ちてくる(トランクスも)。古いティシャツや下着はどうしたものか。穴が空けば雑巾にする。
庭や畑に除草剤は撒かない。
← 『ゴヤの手紙 (下)』( 大髙 保二郎/松原 典子 編訳 岩波文庫)「「絵画には規範は存在しない」――国王寵愛の画家として頂点を極めたゴヤ。だが病に聴力を失い、革命と戦争に亡命を余儀なくされる」。
『ゴヤの手紙 (下)』を昨日読了。仕事の合間に読んできた。書店で上下巻が平積みされていて、中を捲ることなく入手した。
上巻は、あくまでゴヤファンやゴヤの研究者の資料的価値以上の書簡は乏しかった。翻って下巻は、特に聴力を失ったり、子供の病気に心を痛めたり、貴族らの寵愛より画家としての矜持を貫く姿勢など、極めて人間的。但し、何処か自分はゴッホの書簡集的な文学性を期待していたようで、少しがっかり。時代的にまだないものねだりだったかもしれない。手紙の中から、ゴヤのあの絵画を浮かべるのは絵画の門外漢にはやや難しかった。
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