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2021/09/11

久しぶりにチェーンソーを使った

Hihu ← 傳田光洋 著『皮膚はすごい 生き物たちの驚くべき進化』(岩波科学ライブラリー)「有毒物質もつくるしレーダーにもなる.高度で複雑な仕組みをもつ生き物たちの「包装紙」のトンデモな話。「 生き物たちの皮膚は一見不合理のようだが,それぞれが進化の産物であり理由がある」

 9.11同時多発テロから20年。 あの夜は仕事中。 ラジオで事件発生を聴き、仕事を中断し、テレビを観たくて行き付けの食堂へ。 食事しながらも、テレビ画面に眼が釘付け。 目を疑うような場面だった。 衝撃的。 アメリカにとっては日本軍による真珠湾奇襲攻撃以来という説明が印象的だった。日本(小泉首相)は、アメリカのイラク侵略戦争に同意した。容認ではなく。きっちりと総括すべきだろう。


 傳田光洋 著の『皮膚はすごい 生き物たちの驚くべき進化』を昨日未明読了。 仕事の合間の楽しみに読んでいた。
地衣類の表面層その下の色素層は驚異的に強い。 「地球の生命の起源が、宇宙から飛来した」という仮説がある。 宇宙空間で生きていられる生物は存在するかを確認する実験が行われた。 地衣類を宇宙空間に10日間 放置。 50から80%も生きていた。
 地衣類を長期間、火星と同じ条件下に放置する実験も。 火星の過酷な表面に559日 放置。 実験後、地衣類は生きていて、増殖する能力に変化はなく、構造も維持されていた。 …… 丈夫な温室を作って地衣類を増殖させれば(水は与える)、光合成して酸素をもたらす。
ゴキブリは、生きた化石。 だからと云って好きにはなれないし、大切にはできない。 歯のエナメル質は、進化的には魚の鱗。
アメリカ西海岸の「セコイア」は、樹皮が30センチも。 乾燥していて火事が多い中で生き延びるため。 などなど、読みながら、へえーという知識が満載でなかなか読み進めなかった。
 人類はある時期(一二〇万年前)、体毛を失った。 お蔭で馬もだが、汗を流すことで体温調節が可能になり、長距離を走れるようになった。 一方、ごく薄い角層は、水を通さない。 放っておいて干上がることはない。 それはケラチノサイトの変化したもの。 ケラチノサイトには電場や適切な温度、可視光、音波などの刺激を感知する機能がある。 皮膚感覚は、表皮の下に来ている神経終末や、表皮の中に入り込んでいる神経線維に担われている。 が、著者によると、ケラチノサイトも担っているというのだ。

 もっと驚くのは、細胞レベルでは脳の細胞とケラチノサイトとの間に大きな違いはないこと。 但し構造に大きな違いがあり、脳は高度な情報処理を行い、一方表皮の中では情報が区別され、瞬時の応答、あるいは脊髄とのやりとりなどの処理を行う。 一部は脳に情報が送られ、無意識などの記憶となり、長期の生存のための情報の蓄えとなっている。 ケラチノサイトの数は脳の神経細胞数と同じレベル。
 表皮は眼より幅広い波長の紫外線や赤外線にも応答する。 超音波も感知する。 気圧や磁場までも。 著者の一番の主張は、最終章の「家を出た人類」に示されている。 ネタバレになるので書かないが、実に興味深いとだけメモっておく。

 

Kaki  ← 今日は休み。 晴れ。 本日の作業は表の畑の片付け。 雑木2本をチェーンソーで切り倒した。 2本のうちの一本は幹がやたらと硬かった。 樹齢は数十年、なのに樹高は高くない。 年輪の幅が早々に細かかったのか。 この二本目で精根尽き果てた。 あとは、柿の木が1本 残るだけ。 倒すのは勿体ないが、よその土地だし、仕方ないか。

 大谷選手…… 今日は投手。 ベーブ・ルース以来の記録なるか。 昔、テレビでプロ野球を観てると、折々、父が富山にベーブ・ルースが来て…… 云々と話し出す。 我輩は、富山なぞに伝説のベーブ・ルースが来るはずがないと、聞き流すばかり。 何年かして、ほんとに富山にも来てプレーしたと知った。 父にもっと話を聞いておけばよかったな。
 父は少年時代、実際にベーブ・ルースのプレーを観たんだな。何故にベーブ・ルースが富山へ来たのかは:「博物館便り


 深夜(11日の夜半過ぎ)のラジオで竹内まりや特集してた。 仕事の車中で。 小生 竹内まりやのCD二枚組を持ってる。 マイカーで時々聴く。 何故か、いま聴いてるラジオのほうが音(声)がいい。 何故だ? 気のせいか? マイカーの音響が劣るのか?
大きな声では書けないが…… 我が家の玄関の戸の鍵。 帰郷して13年にして、昨日ようやく開けるコツが分かった。 今まで帰宅して鍵を開けるのに悪戦苦闘。 時に5分 要したことも。 内緒だが、面倒で鍵をしないで外出したことも。 玄関の戸、出来てからまだ半世紀のはずなんだが……。

 

Sakana_20210912021601 ← ジョナサン・バルコム 著『魚たちの愛すべき知的生活 何を感じ、何を考え、どう行動するか』(桃井緑美子 訳 白揚社) 「チンパンジー顔負けの知性や親しみを誘う行動などとともに、見すごされてきた魚たちの豊かな内面世界を描」くとか。

 

 ジョナサン・バルコム 著の『魚たちの愛すべき知的生活 何を感じ、何を考え、どう行動するか』を昨日読了。
内容案内では、「チンパンジー顔負けの知性や親しみを誘う行動などとともに、見すごされてきた魚たちの豊かな内面世界を描」くとあるが、実際、近年の研究で魚類の想像を超えた世界が見えてきた。 本書を読むと、生活のためならともかく、楽しみでの釣りなどとんでもないと気付かされる。
 吾輩も子供の頃、近所の兄さんに連れられて小川や海へ釣りに出かけたものだが、すぐに嫌になった。 釣り針にミミズを刺すのが気色悪いと感じたからだと思っていたが、魚の目や吊り上げられての魚の飛び跳ね方に死の悶絶を直感した。 さすがに知性は看取できなかったが。
 吾輩は、思想信条という大袈裟なものでなく、端的に狩猟や釣りは嫌いなのだ。 水族館も(動物園も)嫌いだ。 檻の中に閉じ込められた生き物が可哀そうでならない。
 本書では、最後の章の「水を失った魚」が実に印象的で、この章での主張が本書を書く動機ではないかとさえ感じさせられた。 釣り針の残虐、養殖魚の悲惨、底引き網に限らず網で一網打尽される魚の悶絶の苦しみ…。 魚には(少なくとも人間の目には)表情がない(読み取れない)。 が、魚は種類によって相手の魚や、水槽の外の人間をも見分けるという。
 本書には魚たちの驚異の能力や、愛らしい生活ぶりが縷々描かれている。 魚たちには生活があるのだ。 傳田光洋 著の『皮膚はすごい 生き物たちの驚くべき進化』共々生き物のすばらしさを思い知った。

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投稿: rymuka(リムカ) | 2022/04/09 19:24

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