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2021/07/23

灯油ストーブを25度に設定したら…

Okinawa ← 川満 彰 著『沖縄戦の子どもたち』(吉川弘文館)「太平洋戦争末期、激しい戦禍に遭った少年少女たち。彼らの体験や視点を通し、二度と戦争を起こさないために何ができるのかを考える。」

 

 過日の呟き…。冬場は灯油ストーブは20度……高くても25度に設定している。ある時、真夏に灯油ストーブを25度に設定したら、室内は25度になるかなと、友人に話したら笑われた。我輩は理屈が分からなかったが、一緒に笑わないとバカにされそうで、取りあえず笑っておいた。

 川満彰 著の『沖縄戦の子どもたち』を今朝未明読了。  


 読めば読むほど腹が立つ。明治維新政府……大和人が沖縄人に対して行った同化政策。現代中国が香港に為していること、ウイグル族に為していることを彷彿させる。
 中国帰りの軍人たちが自らが中国人に対し行った残虐な行為(兵士は八裂き、女性は強姦)を武勇伝として語る。それを聞いた沖縄などの婦女子らは、自分等も米兵に同じことをされると自決を選ぶ。…など読むには実に辛い記述が満載。実際、旧日本軍兵士らによる集団的なものでなくとも、米兵による強姦事件はあったようだ。被害者は生き延びられることなく、闇から闇の事例も多かったろう。
 本土決戦のための時間稼ぎのため、捨て石とされた沖縄。少年少女らも駆り出され死地へ。彼等は米軍の標的。幼い子は邪魔扱いされるなど、読むのが実に辛い。でも読まないと。これが大和人のやらかしたことだもの。感想などは書けない。ただ、沖縄の人たちより本土の日本人にこそ読むべき本だと思う。

 

 オリンピック関連関係者のドミノ辞任解任。政権の体質や思想に連なる連中が登用されてる。人権や差別などに鈍感か無関心か、むしろ逆行する面々。国内だけの行事なら、コロナ失政がなかったら、スルーされてただろう。
 と、驚いたことに、亡霊が生きていた。辞任したはずの森元首相に「名誉最高顧問」就任案だって。組織委員会は、世界の常識日本の常識からあまりにずれている。開会式に出てくること自体、常識が問われる:「森元首相に「名誉最高顧問」就任案 五輪組織委が検討

 

Toki ←  吉川 一義 著『『失われた時を求めて』への招待』(岩波新書)「無二の大長編は、なにを、どのように語っているのか。全訳を達成した第一人者によるスリリングな解説書」

 吉川氏による『失われた時を求めて』をリアルタイムで数年かけて全編を読んだ。訳者に敬意を表し、本書を手にした。得られる知見は多々あったが、読んだ時の楽しさを思い返していた。いつか再読することがあるだろうか。

 

 イアン・マキューアン作の『恋するアダム』 (新潮クレスト・ブックス)を一昨日より読み始めている。
 内容案内によると、「冴えない男と秘密を抱えた美女の間に割り込むアンドロイド。奇妙な三角関係のゆくえは? 独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが……」カズオ・イシグロの『クララとお日さま』など、近年 流行り(?)のAl乃至ロボットもの。我輩 思うにこうしたテーマこそ 人間がどれほど描かれてるかが問われると思う。
 とりあえずは、『恋するアダム』を楽しむ。個人的には『恋するイブ』で書いてほしかった。

 

 ピエルジョルジョ・オーディフレッディ著の『幾何学の偉大なものがたり』(創元社)を読んでいる。慌てて読む書ではないので、日に一章か二章ずつ楽しむ。
 『ヒポクラテスの誓い』で有名なヒポクラテスは我輩も知らないではない。が、古代ギリシャの数学のヒポクラテスは、知らなかった。本書を読んで天才だと、思い知った。ユークリッドの「原論」の土台も数学者ヒポクラテスが作ったんだ。…など、いろいろびっくりな知見もあって飽きない。

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