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2021/03/21

スマホ騒動

Suugaku ← 岡潔/著『数学する人生』(森田真生/編 新潮社)「農耕と研究に明け暮れた孤高の天才数学者・岡潔の魅力を炙り出す。岡の名随筆に加え、食エッセイ、日記、写真、そして岡夫人による文化勲章騒動記も収録。その素顔とともに、数学の枠にとどまらない、人間の本質に迫る思考に触れる」

 

 新しい勤務体系、あるいは勤務時間帯に馴れない。そろそろ二週間になる。感覚的に毎日、夕方には仕事に出かけ、朝の五時前に帰宅する。通勤時間や洗車に要する時間などを併せると、十時間が費やされる。仕事は、夜中は死ぬほど暇で本もそれなりに読めるかと思いきや、案外と忙しい。せいぜい、20から30頁を辛うじて読める程度。ま、これが本来の在り方なのだ。

 首都圏に課されてた新型コロナ対策の自粛が緩和されるのと時期が重なって、緊張感が緩んでやや人々の外出も増えてきたからなのか。あるいは、夜は仕事の件数は少ないが、それぞれの単価が比較的高いからなのか。とにかく、はやく新しい生活パターンに慣れないと。できれば、四日出社し、休みというパターンに持っていきたい。少しまともな生活が送れるようになるか…さて。

 

 岡潔/著『数学する人生』を一昨日、読了した。下記したように、続いて『春宵十話』も。
 「春宵十話」は、高一の中間テスト後の解放感で読んだ。数学に憧れていたピークでもあった。これだけの天才となると、俗っ気が抜けて仙人の域。数学は、理系の極とされる。だが、数学は物理学などと並ぶものだろうか? 物理学者の中には最後まで進路の選択肢に数学があった方も少なからず。岡氏の発想や生き方などを観ると、宗教家とまでは言わないとしても、芸術家じゃないかと思えてしまう。美的センスの極みが数学の世界を切り拓くのだろう。付言すると、「春宵十話」はある意味 我輩に数学することを諦めさせた忘れがたき本なのである。
 本書を読みながら、つい高一の時に読んだ「春宵十話」が思い出されて話が飛んでしまったような。でも、岡氏の超俗ぶりに圧倒されるのは、昔も今も(本書も「春宵十話」でも)変わらない。森田昌生氏の序や結がよかった。「春宵十話」にも森田氏の解説が付いていたら 我輩の受け止め方も違っていたかもしれない。

 

Hisakai ← 裏庭の謎の木。キブシかな? ヒサカキ? という声が。改めて撮影してきた。どうやらヒサカキの雄花と思われるとか。

 

 岡 潔 (著)『春宵十話』(毎日新聞社)を今朝、読了した。
 一昨日から読み始めたもの。一気に。
 懐かしい書。高一の、恐らく中間テストが終わった解放感の最中に読んだ。数学への憧れのピークに居た。数学の天才とはこういう方なのかと眩暈を覚えたような。受験校に辛うじて(?)入って、付いていけるかと心底 心配していた。中間テストで別に抜群の成績だったわけじゃないが、平均よりはまし。なんだ、やってけるじゃないか! 解放感は、集団行動の苦手な我輩に サッカー部へ入部させる椿事さえ巻き起こした(一年生の終わりの春に案の定 退部した)。解放感は、勉学に励ませるのじゃなく関心を文学へ向かわせた。当時は、ブロンテの「ジェイン・エア」と出合った時期でもある。本物の文学の凄みを思い知った。あるいは、本物の文章に触れる楽しみに目覚めさせた。
 2年生になると、関心は文学と共に いやそれ以上に哲学に向かった。パスカル、デカルト、ラッセル、キルケゴール、ルソー、ベルクソン、ニーチェ、ショーペンハウエル……。中央公論社(当時)から出た世界の名著シリーズを出る順番に読むのを軸にする読書が高2から始まった。やがて、同社から出始めた日本の名著シリーズも追い掛けていった。あるいは、三木清や西田幾多郎、親鸞などなど。
 哲学に痺れたというより、本物の文章 思索 美や知の極 世界や人間の不可思議に触れていると感じさせる著作に痺れていたのだと思う。文学作品の読み方も、恐らくは文学好きな方からすると、邪道な偏屈なものだったかも知れない。数学や物理学への憧れは消えなかったものの(今も!)、何か見果てぬ美や真や知の世界への衝迫の方が圧倒するようになった。
 岡氏の本書は、数学への憧れのピークであったと同時に別れの始めもが始まっていたことを自覚させた……お前などには望めぬ高峰であり、自らが踏破することなど有り得ぬのだと、自分の心に刻むことになった。

 本書については、「947夜『春宵十話』岡潔|松岡正剛の千夜千冊」がとても参考になる。

 スマホの調子がおかしく……接続されてない……simが入ってない……訳のわからぬメッセージが出て……滅多に(自分では)開けたことのないところをパカッと開いて……中のカードを引っ張り出したら……カードを載せるトレー(?)がカード共々落っこちて……カードはしばらくして見付かったが……白っぽいトレーが見付からず……お腹の上に落ちたはずなんだが……焦りだして……到頭 衣服を全部脱いで 素っ裸になって……パンツ(トランクス)の中まで探したんだが見付からず……あーあ スマホ販売店に泣き付くしかないか……
 散々捜しまくって見付からず諦めかけて……熱いお茶でも呑んで頭を冷やすか……と、あるではないか! ……机の上に! おかしい! お腹の上に落ちたのは、瞬間観てたんだ……だからぶきっちょな指で慎重に摘まもうとして失敗して……それでパーツは行く方知れずになったんだ……ああそれなのに……どうして机の上にあったんだ? ……飛んでいったのか? ま、いいや 真相なんてこの際 どうでもいい……まずはトレーの上にsimカードを載っけて……はてどんな風に載せればいい?
 (内緒だが、初め この際 トレーなしでsimカードだけ嵌め込んじゃえてと穴に突っ込んで見た……が接続できるはずもなく……しかも今度はカードが嵌まったまま抜けなくなり……縫い針で引っ掻けてようやくのことカードの引っ張り出しに成功したってのは、内緒だぞ!) さて、無手勝流で小さなトレーにカードを載せ……闇雲に穴に突っ込み……ダメ元で接続にチャレンジしたら……なんと繋がったじゃないか! ……ま、だからこうして読書メーターに復帰できているんだが……朝から大騒ぎだった。……ちなみに今はちゃんと服は着てますよ!
 この小さなドラマ(?)には、さらに些末なドキドキもあった……小さなトレーが見付からないで、衣服を全部脱いで まっ裸になっていた……折悪しく尿意を覚え……服を着るか……しかし、着衣の中に紛れ込んでいないとも限らない……トイレで落ちて下水の流れに呑み込まれてしまうやも知れない……やむなく、誰も観ていない……トランクス一丁でトイレへ。寒かった。

 

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