パイプ車庫解体開始
← 平野啓一郎著『マチネの終わりに』(文春文庫)「天才クラシックギタリスト・蒔野聡史と、国際ジャーナリスト・小峰洋子。四十代という“人生の暗い森”を前に出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に、芸術と生活、父と娘、グローバリズム、生と死などのテーマが重層的に描かれる」
今朝 起きた時の夢に あの寺脇さん(ドラマ相棒の方)が出てきた。我輩の好みは彼だったのか?! 多分、寝落ちする直前に見ていた冊子(JAF)のインタビュー記事のせいだろうが。どういう筋書きだったか、目覚めた瞬間 忘れた。
「金毘羅船ふね」の歌を久しぶりに聴いた。歌詞をまともに確かめたことがない。「金毘羅船々 追い手に帆かけて シュラシュシュシュ 回れば 四国は 讃州 那珂の郡 象頭山(ぞうずさん) 金毘羅大権現 いちど まわれば」ふむ、こんな歌詞だったのか。芸者遊びはしたことない:「金比羅船々 こんぴらふねふね」
平野啓一郎作の『マチネの終わりに』を読了。ほとんどを車中で読んだ。質のいい、ハイソな娯楽小説という印象を受けた。少年の頃より天才の呼び名をほしいままにしたギタリストと多国語を操る才能ある美人。世界を股に活躍する二人。庶民には光のほんの一閃を垣間見るだけの世界を覗かせてくれる小説。アメリカ軍によるイラク侵略戦争でフセインが殺され、イラクを始め世界が混沌に陥る。そうした世界でジャーナリストとして活躍するなど、(傍から見ると)輝かしい活躍する女性という設定だが、作家が懸命に心身症風な苦しみを被っているなどと描くのだが、現実感が乏しい。少年時代からの天才ギタリストという男性も、キラキラした映画にはうってつけのキャラクターだろうが、恐らく作者が頑張ったほどには演奏家の内情を描けていないと感じる。作家として世界へ開かれた作品たろうと頑張ったのだろうが、せいぜい参考文献を漁ったり、取材はしたんだよねという感に留まる。作品には女性として真率に生きるキャラクターが二人に絡んでいて、とんでもない行動をする狂言回し役を果たす。彼女の存在がこの小説をギリギリ地上に踏みとどまらせている。ちゃんと最後まで飽きずに読ませたんだから(繰り返しになるが)上質のワインのような小説だ。
余談だが、本書の中でバッハの無伴奏チェロ組曲が話題に出てくる。バッハは、かの30年戦争以後の音楽なのだと(「三十年戦争 - Wikipedia」参照)。
「バッハが生まれる少し前の1618年からこの地域では、第2次大戦を除けばドイツで最も破壊的な戦争と言われている30年戦争と呼ばれる長い戦争が戦われた。 (中略) 宗教戦争から政治戦争にその様相を変えていったといわれている。また、この間に2度のペストの大流行があり、ドイツの人口は約2千万人から3割くらい減ったと言われている。 1648年にウェストファーリャ条約が締結されて漸くこの戦争に終止符が打たれた。」(「バッハの時代(その1)」参照)
← 今夜から明後日まで、山間部を中心に雪。平野部にも数十センチ。買い物から帰宅して、そのままの格好でパイプ車庫の解体に着手。朝からやれば昼過ぎに片付いたかもしれない。が、今日は通院を優先した。ま、解体は簡単にできる見通しが付いたので、残りは後日。それにしても、よくぞ一人で組み上げたものだと我ながら感心する。ほんの数年前だが。今はもうそんな元気……気力はない。
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