寒波の再来週に身構える
← 『夏目漱石全集〈10〉』(吉田精一解説 角川書店 1974年刊)「行人」「手紙」「三山居士」「初秋の一日」「文展と芸術」「漱石山房より」「行人について「書簡」「同時代人の批評」「解説」「作品論」
お昼頃から寒波襲来ということで(隣の石川……能登半島は既に襲来)、いつもは午後の2時頃 買い物するが、今日は午前中に。するとさすが富山の人たち 考えることは同じで11時前には車が一杯。停める場所を探すのにグルグル。レジには長い列。並びながら、あ、お餅を買うの忘れた!と気付くも諦めた。寒風 凄し。ああ、根雪 融けきれず。
近所の方が亡くなっていた。新聞で知ってる名前……葬儀済み……と。父の葬儀に会葬してくれた方なので、香典を持参し御悔やみ。
『夏目漱石全集〈10〉』(角川版)を読了した。
それはいいが、さて困った。次は第11巻。だが、この全集は、その巻がない。抜けている。別に出版社が出し忘れたわけじゃない。かといって、いくらなんでも我輩が買い忘れたわけでもない。古書市で欠巻を知りつつ敢えて買った我輩が間抜けなのだ。そのうち何とかな~るだろお~~♪ と思ってたらならなかった。いや、岩波版漱石全集を生活のため手放した悲しみ(書棚の透き間)を埋めるため、たまたま目にした欠巻のある角川版漱石全集を買った我輩が浅はかだったのだ。
どうする。次は「心」だ。文庫本で間に合わすか。それとも、飛ばして第12巻に手を出すか。それが問題だ。
角川版漱石全集は、心の透き間を埋めるためのものだったはず。コロナ禍さえなければ。まさか順繰りに読んでここまで至る日が来ようとは夢にも思わなかった。人生 何が起きるか分からんものだ。しみじみ思ふよ。
漱石も厄介な小説を書くものだ。秀才ならではの神経衰弱 精神的煩悶。兄の妻が弟に惚れているのではないか…あるいはそれ以上の関係が…。そこで兄は弟に嫁と二人だけで同宿することを求める。が、悪天候もあって一夜を共にすることに。嫂の怪しげな振る舞いに翻弄される弟。小説では曖昧な記述に終始している。狷介奇矯な精神破綻ギリギリの兄(夫)と連れ添ったなら、大概の女性は変になるだろう。あるいは奥さんへの不信が兄の神経を破綻寸前に追いやったのか。
兄さんと辛うじて親しく付き合える人物と旅に行ってもらう。その旅先から その人物が弟(物語の語り手)に長い手紙を書く。その中に(その方の理解した)兄さんの苦悩が書いてある。作品のクライマックスで 読ませるところだけど、その手紙をどう評価するかが小説の評価に直結する。我輩は今度読んでみても、肩透かしの感を覚えてしまった。兄さんの苦悩は 明るい兆しを手紙で(その人物の希望的観測で?)見せつつも、その先更に深まると予感してしまう。悲観的?
← いよいよ降り始めた。風も吹いてる。間もなく吹雪く見込み。早めに買い物 済ませてよかった。餅の買い忘れが悔やまれる。
屋根の雪下ろし。安全で素早い方法を考え出したら表彰に値する。雪国で大々的にアイデアを募集すればいい(投網方式とか。)。もち、賞金ありで。費用をかけていいなら我輩にもアイデアはあるが、現実的じゃない。
雪国で車道は融雪装置があって車の走行はなんとかなる。が、問題は歩道だ。さすがに歩道には融雪装置はない。県庁の近くには歩道の雪が融ける工夫はされているが、経費からして広く活用するのはありえない。やはり、人力か。コロナで仕事が奪われた方たちに歩道の除雪を(県か市が対価を負担して)仕事として提供するのはどうか。
仕事など外出の際は二リットルのペットボトルから0.5リットルボトルに小分けしたお茶やコーヒーを持参する。自動販売機で買わずに済むよう。仕事で着るワイシャツも、クリーニングじゃなく洗濯機で。コロナ禍の始まった昨春から。さすがにワイシャツは(もともと古い)よれよれ。今はジャケットを着てるので誤魔化せるが、春過ぎて夏になったらボロシャツぶりは目立つ。どうする。夏もジャケット羽織ったままで通すか?
今日は七草粥の日なのね。もう何10年も食べてない。縁がない。雑煮も。そう言えば味噌汁も。インスタントの味噌汁の素はあるが。
← チャールズ・ロバート・ダーウィン著『人及び動物の表情について』(浜中浜太郎訳 岩波文庫 1931年刊)「さまざまな種類の動物や人間の表情について,解剖,宗教,言語,心理学など諸方面からの多数の観察例をもとに動物から人間までを進化論的に論じた著作.表情の研究としても貴重な文献であり,比較心理学・動物心理学の先駆をなす」
チャールズ・ダーウィン著の『人及び動物の表情について』を細々読み続けている。内容については、上掲の通り。ダーウィンも困難な課題に挑戦するね。果敢。
というわけで、自宅では、漱石を読了後、上掲書とフィリップ・ボール著『枝分かれ──自然が創り出す美しいパターン3』(桃井 緑美子訳 早川書房)とを読んできた。
いまかる~く除雪。冷たい乾いた雪になってる。積もる雪に。庭に出ると、庭の惨状を見て、我慢ならず、つい、着の身着のままで作業しちゃう悪い癖。さすがに15分ほどでやめました。
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