そぼ降る雨に凍える南天

　←　そぼ降る雨に凍える南天。

　ほぼ終日の雨かと思ってたら、３時を過ぎて上がり、うっすら日射しも。樹木が濡れてるし、明日は仕事なので、庭仕事はパス。庭を見て回っただけ。あれほど枝葉の伐採に汗を流したのに、パッと見た感じだと、代わり映えしない。すっかり変わったのは、柿の木。あれほどあった柿の実が１つもなくなっている。飛来する野鳥たちも、柿の木の枝に止まって、当てが外れたなと未練がましく実の残骸を啄んでいる。

　小松政夫さんが亡くなられた。あの方も居なくなってしまった。今時のお笑い芸人とまるで違うのは、昔の芸人は芸に徹していたこと。司会者やコメンテーターをやって、自分の優秀さや才能をひけらかすなんて論外。時代が違うといえばそれまでだけどね。
　お笑い芸人は、笑われてナンボ。少なくともお前たちより俺らのほうが賢い……。虚構と分かってても、お笑い芸人の間抜けぶりを笑って ひとときの寛ぎを楽しむ。そんなお笑い芸人魂を貫いているのは、今では間寛平くらいのものか。

　落ち葉の季節もそろそろ終わる。竹箒の世話になるのもあと僅かかな。庭の一角に竹が生えてる。遊びで竹箒 作ってみようかな。楽しそう。昔は棕梠で縄など編んだのだろうか。藁で草履は？ 昔、親戚の兄さんに、割り箸で輪ゴムを飛ばす鉄砲を作ってもらったっけ。なかなかの威力だった。 

　←　昨日も書いたが、高枝切り電動チェーンソーを購入。背の高い木の枝葉や天辺近い幹を伐採するため。細かい枝葉をどれだけ切っても追いつかない。太い枝や幹を切らないと。地上からじゃなく、脚立の上に登ってこのマシンを使えるだろうか。幸か不幸か当分雨か雪。ちょっと届くのが遅かったか。ま、あれば使う。強い味方になってほしい。ちなみに、よくあるチェーンソーは持っている。脚立の上に登って、片手で持っても（重い！）天辺なんて到底、届かない木々に使う。いっそのこと、根元から伐採するか。

　日本の失われた30年は、消費税の導入から(せめて福祉目的税にすればよかったのだが)。今の政策が続くと、失われた40年は間違いなし。観光立国といえば体裁はいいけど、要は低物価国……貧困国家に成り果てたってことです。
　吾輩も血を流しました。経済音痴の悲惨。1時間当たりの労働生産性がG7の中で最下位。経済成長率長期低迷（デフレ）。金利の低下（赤字国債が巨額過ぎて、あと十数年以上はマイナス金利の可能性も。というか金利を上げるわけにいかない）。消費税の導入で低所得者や中間層も浮かび上がる可能性がなくなった（経済成長の見込みなし）。少子高齢人口減少（移民は拒否）。大学の劣化（基礎研究の芽が摘まれている）。社会保障制度が破綻の瀬戸際へ。真っ暗や。長きにわたる自民党政権。日本をここまで沈没させるとは。奴ら、日本に恨みがあるのか。

　←　チャールズ・ブコウスキー 著『死をポケットに入れて』（中川　五郎 訳　ロバート・クラム イラスト　河出文庫）「郵便局勤務の傍ら創作活動を行う。50歳から作家に専念、50作に及ぶ著作発表。『町でいちばんの美女』『詩人と女たち』等」

　チャールズ・ブコウスキー 作の『死をポケットに入れて』を昨日（11日）から読み始めた。
　ブコウスキーもなかなかの書き手だが、セリーヌを初めて読んで受けた衝撃で、この手の作家に免疫のある我輩には、仕事の合間に息抜きするにちょうどいい、なんて思ってしまう。ブコウスキーファンに叱られるかな。
　ブコウスキーが亡くなったのは94年3月、73歳で。この日記風作品が書かれたのは、彼が70歳の頃か。日記の日付けは91年になっている。売れ出して貧乏生活から抜けたしたようだ。競馬に明け暮れる。出始めたパソコン(アップルか)との相性が良かったようでペンも進む(キーボードが快調)。我輩が初めてワープロを手にしたのは89年1月。友人らが使っているのを目にして羨ましくて。ソニーのワープロだった。打ち出される活字に惚れ惚れ。印字を見たくて夜毎せっせと駄文を綴った。
「暗中模索も楽しからずや」や特に「日記買ふ」を参照のこと。
　ブコウスキーらしい文章を呟きながらも、パソコンというツールに浮き浮きしているブコウスキーが可愛い。
　ブコウスキーもパソコンに打ち込んだ文章がパッと消え去る経験が。焦りつつ クソッと思いつつ、再び打ち込む……消えた名文を惜しみつつ。

　さて自宅では、相変わらず漱石（彼岸過迄）とルクレティウス（物の本質について）を読み続けている。日にそれぞれ30から50頁ほどずつ。牛歩である。