作業後のシャワーが快適ならなー
県内高校の文化系部活動の祭典、 第32回富山県高等学校文化祭(高文展)が金曜日から日曜日の予定で、県民会館で始まる。
昨日12日、街中へ。その際は必ず立ち寄るのが、県民会館。何故なら、その入口フロアーには、展覧会音楽会のチラシが各種並べられてあるから。月に一度は行って、主に美術展博物展ものを各種1枚ずつ集めてくる。数十年来の習慣(?)。ファイルに数十冊。さて、横目で上記の催しの準備が大童。誰にも制止されないのをいいことに、全作品を総覧。最後の追込みのようで、予定の作品は全て壁面に。我輩が言うのも僭越だが、レベルが高い。作品を見れたのは、思わぬ収穫。
そういえば過日、某施設のロビーでも小学生の絵画作品が幾つか特別展示されていた。いかにも小学生らしいものが大半だった中、現代アートも真っ青という作品が二点あってびっくりしたものだ。可能性は胎動している。伸びるかどうかは分からないが、期待だけはしておきたい。
← 庭仕事してる最中は気付かなかったが、スマホを手に庭を回っていて、何やら白っぽいものが。柊の花だ。柊の木の開花に気付いた。
ジョヴァンニ ・ボッカッチョ作の『デカメロン 下』 (河出文庫)も仕事の合間に読み続けている。
女性陣の積極性 闊達さも描かれるが、男性の我輩からしてもあまりに女性に酷と思える話も散見される。じゃじゃ馬な女は徹底的にぶちのめして、無理にも従順にしろ…。吾輩は別にフェミニストではないが、それでも憤慨する。女性ならなおさら、それらの一つを読んだだけでも、本書(本作品)を投げ捨てるだろう。徹底した女性蔑視。話の中の話手の主張なのか、語り手の口を借りたボッカッチョの考えなのか、時代の趨勢と理解すべきか。
← リチャード・O・プラム 著『美の進化 性選択は人間と動物をどう変えたか』(黒沢令子 訳 白揚社)「世界的鳥類学者が、美の進化にまつわるダーウィンの〈危険思想〉をよみがえらせ、刺激的な新説を提唱する。華麗な鳥の羽から人間の同性愛やオーガズム、性的自律性の進化まで、従来の進化論では説き明かせない美と性の謎に斬り込む野心作」
自宅では、漱石もだが、リチャード・O・プラム 著の『美の進化 性選択は人間と動物をどう変えたか』(黒沢令子 訳 白揚社)を読み続けている。
読んで気付いたのは、本書は実質二部構成。前半は、鳥類に観る審美的進化の話。著者らの実証的研究成果を踏まえた記述。後半は、類人猿……人間の美的進化の話。本書での著者の主張は後半にあるようだ。
こう書いて間もなく、本書を読了した。
本書では、主に鳥類の観察に基づき、欲望と誇示が共進化するダンスの結果、(鳥の羽や嘴などの)美がもたらされたと定義することによって、人文科学における美の概念を自然科学に当てはめてきた。これが主に前半。後半では、共進化的に捉えた美の概念が人文科学、特に芸術にあてはまるかどうかを確かめている。
ダーウィンの進化論は、自然選択説が基本だが、同時に彼は性的選択(配偶者選択)説も唱えていた。そこには快感と美の創造という現象が関わっている。
過去、人間による(人間を含む)自然などの美的経験は研究されてきた。著者らの言う審美進化説が教えによると、ヒト以外の主体(鳥類や昆虫など)でも、美の形を共進化させてきたという。「人間の視線」でしか自然の美しさを見てこなかったので、他の多くの動物が美を生み出す大きな力をもっていることを理解できなかったとも。人間の芸術を含めたあらゆる美の現象の根底には、共進化による変化という根本的な特徴があるという。配偶者の選り好みの変化で尾羽が変わると、今度は尾羽の変化が配偶者の選り好みを変化させる。人間の芸術でも、似たような共進化の過程が起きていると分かる。…芸術作品は、美の共進化という歴史的過程の産物である。芸術は、審美的なコミュニティ、美の生産者と評価者の集団の中に出現する。鳥のさえずり、性的誇示、動物に送粉を頼る花、果実なども「芸術」といえると主張する。「美学を再構築して、ヒトを美をめぐる中心から移動させ、ヒトとその他の動物が生み出した美を完全に包含させれば、ヒトの芸術の感嘆すべき多様性、複雑さ、豊かな美、多様な社会的機能の理解が深まる」だろう。ポストヒューマン的美学の採用である。
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