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2020/11/04

混迷するアメリカに困惑

Bird_20201104205301  ← リチャード・O・プラム 著『美の進化 性選択は人間と動物をどう変えたか』(黒沢令子 訳 白揚社)「世界的鳥類学者が、美の進化にまつわるダーウィンの〈危険思想〉をよみがえらせ、刺激的な新説を提唱する。華麗な鳥の羽から人間の同性愛やオーガズム、性的自律性の進化まで、従来の進化論では説き明かせない美と性の謎に斬り込む野心作」

 今日はほぼ終日の雨。折々晴れ間も垣間見えるものの、外作業はしないほうがよさそう。ということで、読書に専念できるかと思ったのだが、仕事の疲れなのか、体調が悪いわけじゃないのだが、天気と同じで寝たり起きたりの繰り返し。ちょっと本を読むと、目を瞑りたくなり、目を閉じるとあっという間に寝入ってしまう。

 それでも自宅では、牛歩ながら、リチャード・O・プラム 著の『美の進化 性選択は人間と動物をどう変えたか』や、角川版『夏目漱石全集〈6〉』 (1973年)とを交互に読んでいる。


 後者には、「三四郎」などが所収で、これは読み終えた。「坊っちゃん」などのようなドラマチックな作品ではなく、むしろ抒情小説、三四郎の独り相撲的な恋物語。自分の仙台での学生時代に比べるのも論外ながら、その後の東京在住時代も相俟ってじっくり味わえた。余談だが、本巻は昔読んでいたことを本書の中の鉛筆での印などで気づいた。
 リチャード・O・プラム 著の『美の進化 性選択は人間と動物をどう変えたか』は、なかなか読み応えのあるサイエンス本。ダーウィンの進化論、自然選択説は今や基本的に広く受け入れられている。が、実はダーウィンは、更に、美の進化説とも云うべき説を展開していた。それは配偶者選択説とも云うべきもの。野鳥などのカラフルな羽や模様は、オスとメスとの相互の審美的認識で発達してきたというもの。そこには人間にある美的認識、主観的な美の経験の進化が鳥類など動物にもあるとダーウィンは唱える。自然界の美の現象は、自然選択説では十分に説明できないと、ダーウィンは気付いていた。
 が、これは、ダーウィンの協力な支援者だったウォレスですら受け入れがたいものだった。美の進化があったとしても、それは自然選択理論で説明できる、適応の理論に十分吸収できる、何も人間以外の野性に美の認識能力を認める必要はないと、ウォレスは強力に主張し、ダーウィンの進化論のさらなる主張を否定した。
 動物の審美的認識能力は今は学界で広く認められているのかな。この点は、もう少し読んでいかないと分からない。

 台所の布巾、(多分)黒黴が凄い。白地に真っ黒の斑(ぶち)。ホルスタインカラー。買い替えしたいが、まだ破れてない。 捨てるのは勿体ない。キミが翠(みどり)の黒黴よ~♪ …なんて呟いたが、これでは拙いと、今朝、カビ取りハイターに数時間。まあまあ黒黴は疎らになった。

 アメリカの大統領選 殺伐たる思い。トランプは、アメリカのある種の剥き出しの体質を晒した。原爆を投下しても平然としているアメリカ。ケネディ(当時)大統領を暗殺しても、真相を隠すアメリカ。都合が悪いと、他国の政権を平気で顛覆するアメリカ。キリスト教原理主義やイスラエルに左袒するアメリカ。人種差別に走るアメリカ。民主主義の旗手だったはずのアメリカの現実がいかに闇の深い国か、嫌というほど見せつけている。パリ協定から離脱して自国産業振興に突っ走るアメリカ。これが世界のリーダーだとは。

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