南西の低い夜空に三日月を愛でる
← ボッカッチョ 著『デカメロン 中』(平川 祐弘 訳 河出文庫)「機転で危機を回避した話など四十話を収めた中巻。無類の面白さを誇る物語集」
夜半過ぎに帰宅し、まだ寝たりないのに、トイレのついでにちょっと庭を観て回ったら、自制できず庭木の剪定。一時間半余り、せっせと作業。秋晴れの空が爽快。旅に出るのもいいけど、庭仕事も乙なもの、なんて。
このところ、在宅の日は連日、日に一時間半ほどだが、部屋着のままで、サンダルを履いて、さすがに手袋はして(帽子は被ることはたまにある)、庭仕事している。週に一度、まとめてじゃなく、連日ってのが体にもいいし、作業も進むはず……繁茂する枝葉に追いつけないし、落ち葉の季節までに可能な限り葉っぱを落としておきたい。
こうした作業のご褒美とばかりに、一昨日に続き、今日も銭湯へ。体重が78.1キロ。前回より0.5キロ増えていた。ショック。頑張っているのに。食べ過ぎか。銭湯の帰り道、初秋の夜空に星々を眺め、南西の低い空に三日月型の下弦の月を愛でながら、自転車を転がしていた。
ボッカッチョ 著の『デカメロン 中』を読み始めている。ある物語の中で麻酔の話が出てきた。片足が壊死しかけ、切り落とすしか助からない。患者や家族が手術に同意。さて、特製の麻酔を掛ける、という。一晩は目覚めない……死んだように眠る。ボッカッチョの時代に、それらしき麻酔はあったのかな。麻薬のようなものが使われていたのか。危険極まりないだろうが。
医師は、患者や家族らに命の保証はしない、それでも構わないか、訴えたりしないかと、確約を取った上で治療を引き受けてます。<麻酔>を掛けたら、死んだように眠る……一晩中……。余程 頑健な体の人でないと、眠りが永遠になることが多かったと考えられる。不思議なのは、この不可思議な場面(麻酔)に、一切 注釈がないことです。訳者は、ひと言あってしかるべきでしょう。
本を読む際、カバーするか否か。我輩は、カバー派である。書店で貰ったカバーを使い回す。血の気が多いのか、手の脂が濃い(気がする)。折角の本の表紙を手垢で汚したくない、脂でベタベタさせたくない。脂の濃さは、カバーの汚れで分かる。図書館本は、汚れ一杯。カバー必要。本は経年変化が好き。次第に劣化する。自分の経年変化に伴うように。
本。文庫本がうれしいこともあった(ある)けど、俺は紙派だとばかりに単行本を選ぶ。その実、老眼のせいなんだけど。ただ、東海道中膝栗毛は、全集の中の本で読んだからか、再読するなら大人買いして、単行本で読み返したい。
手垢……脂。昔は脂ぎっていたけど、段々脂が切れてきている。新品のビニール袋が指で捲っても開けない。昔、おっさんが指先をペロッとして札を数えるのを観て、汚ねえな~って思ってたけど、我輩もそうなるのか……グシュン……
← ダーウィン著『ミミズによる腐植土の形成』(渡辺政隆 訳 光文社古典新訳文庫)「自宅の裏庭につづく牧草地の一角に石灰をまき、家族の協力を得ながら土を掘り返しての観察と実験を重ねること40年。ミミズの働きと習性について生涯をかけて研究したダーウィン最後の著作」
昨日からダーウィン著の『ミミズによる腐植土の形成』を読み始めた。チャールズ・ダーウィンがミミズの研究を始めたのは、二十八歳のとき。それ以来、ダーウィンは四十年以上もミミズの観察を続けた。ミミズは好きじゃないが、畑では馴染み。畑でミミズを見かけると嬉しくなる。
今日も『夏目漱石全集〈5〉』 (角川書店 1974年) を読み続けている。一昨夕は、「創作家の態度」なる長文の論攷を読み出して数ペイジで。漱石先生の講義中に居眠りした気分。先生の喝! 欲しい。
今日は、「創作家の態度」を読了し、「「坑夫」の作意と自然派伝奇派の交渉」などを読んだ。現代の文学の専門家からすると素朴なのかもしれないが、手探りで彼なりに徹底して考えている。何処まで学べるか分からないが、叱咤激励される思いで読んでいる。
デイヴィッド・クォメン著の『生命の〈系統樹〉はからみあう ゲノムに刻まれたまったく新しい進化史』(的場知之訳 作品社)も引き続き読んでいる。進化史の急激な変貌ぶりが面白い。ダーウィンの頃には想像もつかなかった進展ぶり。物理学において、ニュートン力学が、アインシュタインの相対性理論で否定されたのではなく、「巨視的なスケールで、かつ光速よりも十分遅い速さの運動を扱う際の、無矛盾・完結的な近似理論」と理解されている。そのように、ダーウィンの進化論は、現代の進化理論の中で、今も一定の条件下では今も確固たる基盤を為している。
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