鳴海章作「密命売薬商」にて寿都に遭遇
← 鳴海 章【著】『密命売薬商』(集英社文庫)「時は幕末。富山藩の薬売り、於菟屋藤次が帯びた使命は薩摩への販路開拓。交渉の切り札“昆布”を求め、北前船で大坂から蝦夷へ。死と隣り合わせの道中、秘伝の忍の技で難局を切り抜けていく。一方、支藩の動きを察した加賀藩が放った刺客は必殺剣の使い手、馬渕洋之進。北から南へ呉越同舟の決死行」
一昨夕は銭湯へ。ただでさえ混まない銭湯だが、夕食時なので尚更 空いてる。脱衣場で、いきなり明菜。有線から。タップリ汗を流し垢を擦った。体重も増えていない(減ってもいないが)。自転車をゆっくり転がして髪を乾かしながら公園を抜ける。夕焼けのあとの、静まり返った夜景。一番のんびりできる時。週に一度なのが残念である。
ある新聞に、元ニューヨーク州弁護士/元財務官僚で、近年、テレビを中心にコメンテーターとしても活躍する山口真由さんの、読書を巡るエッセイ(彼女の語りを編集した?)が載っていた。1日に8冊は読む。別に早いとも思わない。これが普通だと思ってきた、とか。我輩と比べるのは論外だが、軽いエッセイ本ならともかく、1日に1冊でも難しい。凄いなー。そう言えば、昔、学生運動のリーダー的存在の紹介で、高校時代、図書館の本を全て読んだ、なんて。ありえないと我輩は思った。だが、それは我輩の視野が、世界が、常識が狭かったに過ぎないと、特にこの読書メーターに接してつくづく分かる。
日に数冊読めば、月に数百冊。年に数千冊。高校の3年で軽く一万冊。大概の高校の図書館の在庫は何冊か知らないが、全部読破しても不思議じゃない。ただ、ボンクラの我輩には驚異ってことなのだ。
我輩は睡眠障害があるし、読書に(勉強でも)集中するのは難しい。読書を重ねていくと、目次などでおおよそは把握できるし、大概のことは既知か予想できるんでしょうね。いずれにしても、異次元の世界です。
我輩は睡眠障害があったので、受験生の頃だって1日に合計で二時間がやっと。日々少しずつ。読書もどんなことがあっても、少しでも読む。少なくても、充実した読書体験したいです。
鳴海 章作の『密命売薬商』を一昨日より読み始めている。自宅で。
北前船が北海道(蝦夷)へ。物語の舞台の一つだけに、和人がいかにアイヌを虐待し、蝦夷地を奪っていったかが語られる。我輩は欧米による南北アメリカの先住民を虐殺してきたかの歴史への関心は長く持ってきた。が、足元を見ないと。和人の蛮行!
本書は、時代小説ですが、売薬さんや北前船、売薬と薩摩藩の微妙な関係、北前船で北海道(蝦夷)に昆布を取りに行くことから、蝦夷の実情についても書いてあります。小説を楽しんで歴史を知るってことですね。
今日(22日)読んでいたら、同書にて寿都という地名に遭遇。つい最近、聞いたことがある、いま話題の地。
原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場を巡り、国の候補地選定プロセスへの応募を検討している北海道寿都町(北海道の鈴木直道知事や漁協等は反対する意思を表明している)。その寿都町がこの小説の中に出てきた。普通なら名の知れない町のことなど、印象に残ることなく流すんだろうが。
それにしても、国は札束で頬面をぺんぺんしてまで、アコギなことをやるものだ。そもそも無理筋な計画なのではないか。
いつもの場所、いつもの自動販売機で、いつものブラックコーヒーを買おうとしたら、なんだかいつもと違う。商品の配置が変わってる! 危なかった。慌てて目当ての商品を探す。見当たらない。おかしい。そこそこに売れてるはずなのに。……あった! 我が目線からするとやや左方で、視界に入りづらかったようだ。見るとなんと、前は目当ての品は1ヶ所だったのが2ヶ所に。やはり、人気商品だったんだ。……というわけで、車中でペットボトルのブラックコーヒーをゴクゴクである。
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