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2020/06/23

自転車で富山市郷土博物館へ

Kimura ← 梅雨の晴れ間。自転車を駆って富山市の郷土博物館での御用絵師木村立嶽展へ。「木村立嶽は、幕府奥絵師である木挽町狩野家に学び、幕末から明治時代中期にかけて活躍した画人です。橋本雅邦、狩野芳崖らと並び、「狩野派四天王」の一人と称された立嶽は、富山が生んだ画壇の逸材といってよいでしょう」とか。ま、自転車散歩である。博物館で過去開催された展覧会のパンフレットを6冊買ってきた。いい客じゃなかろうか。来館者は吾輩だけだった。 

Haybty ← 今日行った富山市の郷土博物館。天守閣の中に。

 今日は、外仕事日和だったが、庭も畑仕事もサボった。日中、博物館へ自転車で行ったので、運動不足とはならなかっただろうし、少しは外の空気を吸いたくて外出。
 さらに、夕方は、自転車を転がして銭湯へ。男湯には数人だけ。3密にはならない。有線が流れる中、ゆっくり漬かってきた。
 読書は、『ラフカディオ・ハーン著作集 (第7巻)』(恒文社)を書庫から引っ張り出してきて、今朝から。「文学の解釈Ⅱ」所収。冒頭はシェイクスピア論。基本的に作家論の本は読まない。ましてシェイクスピア論などは全く。アリがゾウを論じるようなものだから。あくまでハーンだから読むのだ。

Jousi ← 富山市郷土博物館や画像の佐藤記念美術館は、富山城址公園にある。近くには県庁や市役所、ホテル、税務署、銀行、飲み屋街など。近くにオフィスがあったら絶好の散策場所だろう。

白井聡著の『武器としての「資本論」』を今朝、読了。
 感想は昨日も書いた
 今朝、読了直前、現代の日本は、明治以来の国民国家システムそのものの衰退過程にある。明治は富国強兵といっていたが、アベ政権はそれを経済成長と言い換えてやっている。累積する国債、中央銀行の膨張、年金・医療制度の破綻、学校の機能不全、政治不信と投票率の低下、経済の不振、少子化……。労働組合(連合)の感度の鈍さ。派遣など非正規労働者の困窮を座視する労働組合って、主婦など大多数の働き手を斬り捨ててるってことだよね、と呟いた。

Aga ← 庭で何かが開花間際。もしかしたら、一昨年までは毎年咲いていたのに、昨年はなぜか全く育ってこなかった、アガパンサスが今年は開花するってことなのか。間もなく真相が明らかになる。

 著者によると、現代は新自由主義の横行する時代であり、行き詰っている時代でもある。その特徴は、「人間の思考・感性に至るまでの全存在の資本のもとへの実質的包摂にあ」るという。その象徴というか典型的な事例は、ファストフードにある。「ファストフードとは単に早く食べられるものなのではなく、味が単調なのでゆっくり味わう必要がないという意味で「ファスト」なのだ。しかも、多くのものはそのことすら自覚がない。感性に至るまで資本に衰滅させられている。

Buki_20200623203601 ← 白井聡著『武器としての「資本論」』( 東洋経済新報社)「なぜ格差社会が生まれるのか。なぜ自己啓発書を何冊読んでも救われないのか。資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法」

 マルクスの「資本論」は、そうした時代の到来を予見しており、同時に、ヘーゲルの生反合の弁証法ではないが、矛盾が歴然としている以上は、新自由主義への反発の動きも出てこざるを得ないはずなのである……が、さて。
 この窮状惨状を抜け出す方策までは示されていないが、まずは現状認識が必要だろう。その意味で、参考になる本だった。

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