家の中なんていいんだ
昼間、庭先で黒っぽい蝶々発見。蝶々だ、チャンスと撮影しようとした……が、羽根の形が変。よく見ると蜘蛛の巣……網に絡め取られている。網を破って助けようか……が、思い止まった。もう間に合わないし、蜘蛛からしたら、大事な餌なのだ。関与しないほうがいい。何もしないほうがいい。思わず撮影したが、画像は消去する、そう喰われていく蝶のように。
今日は午後から雨ということで、外仕事はパス。堂々と(?)サボった。雨の日は家の中の掃除……ってことも、一瞬、脳裏をよぎったが、ややりやる気になれない。いいんだ、家の中なんて、誰も来ないし。
← 我が家の四囲に……あちらこちらに南天。花盛り? 南天、ドクダミ、オダマキ、ムラサキツユクサ、杉、ツツジ(カエデ)、梅、笹竹……。これらに共通する何か。松、泰山木、ツツジ、サツキ、馬酔木、夾竹桃、サカキ、アオキ、萩、灯台躑躅、柿、栗、ネーブル、キウイ……とはちと違う。前者のグループは、放っておくと、庭中あちこちに繁殖していく。例えばモミジは、春先から数知れない可愛いモミジの芽(モミジコ)が。むしり損なうと、梅雨の時期には引っこ抜くのが可哀想な大きさに育ってしまう。
← 午後から雨の予報。なので昼前に買い物へ。鍵をかけようとしたら、何やら虫がへばりついてる。元気なさそう。庭先のブロック塀の上にハト。ハトの目線の先には、柿。
マーク・チャンギージー著の『ヒトの目、驚異の進化──視覚革命が文明を生んだ』を読了。
ヒトの目が、多くの動物のように顔の両側じゃなく、前に付いているのはなぜか。それは二つの目で距離感を得るためだといった俗説がある。本書ではそれよりある種の幽霊現象を脳で実現するためだという。では、幽霊とは? 本書に示される研究のかなりの部分は、認知科学者の下條伸輔氏である。第一章は、「感情を読むテレパシーの力」。これまた怪しいテーマ。だが、読むと霊長類が色覚を発達させたのは、木の実を探したり食用となる葉っぱを採集するためというが、色覚は同類たちの皮膚の色合いの変化を識別するためだという。肌色の微妙な変化を読み取ることでコミュニケーションする云々。第三章は、「未来を予見する力」。ヒトが光を受けて神経組織を通じ視知覚に転換するには、多少の時間がかかる。その間に、見た対象は(あるいは見ている自分が)移動する。そこにはタイムラグが生じる。そのラグに対処する…現在を知覚するためには未来を先取りする能力が進化してきたという。
← マーク・チャンギージー著『ヒトの目、驚異の進化──視覚革命が文明を生んだ』(柴田裕之訳 ハヤカワ文庫NF )「ヒトの目が持つ4つの超人的能力を検証、大胆かつ精緻な仮説によりかつてない興奮と発見を多分野にもたらした、視覚科学の冒険」
吾輩が思う本書の圧巻は第四章にある。題名は「霊読する力」。まさに驚くべき説が展開されている。文字についてのこんな説は初めて。あらゆる文字は、というか、世界のすべての文字は同じであり、ヒトはみな同じ文字を書いているという。最初はアルファベット文字だけに通用する説かと思ったが、漢字にも適用できる。漢字もアルファベットもハングルも、「てん、はね、はらいなどのストロークの組み合わせ。大概の活字はTやXなら2ストローク、KやHなら3ストロークでできている。ほとんどの文字は3ストロークで足りる。これは著者と下條氏による「普遍分布仮説」という。ノーム・チョムスキーの生成文法より遥かに独創的。文字に関して普遍的な生成原理が示されたわけである。
小生は数年前、スタニスラス・ドゥアンヌ著の『意識と脳――思考はいかにコード化されるか』( 高橋 洋訳 紀伊國屋書店)を読んだことがあるが、その研究にも結び付いているとか。それはともかく、錯覚を巡るいろんな話が出てきて、それらを楽しむだけでも楽しい書。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 真夜中過ぎに創作(2024.10.08)
- 肩が痛い腰が痛い(2024.10.07)
- 白湯健康法?(2024.10.06)
- ウイルスソフト更新しろって(2024.10.02)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 真夜中過ぎに創作(2024.10.08)
- 肩が痛い腰が痛い(2024.10.07)
- 白湯健康法?(2024.10.06)
- ウイルスソフト更新しろって(2024.10.02)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
「書評エッセイ」カテゴリの記事
- 真夜中過ぎに創作(2024.10.08)
- 肩が痛い腰が痛い(2024.10.07)
- 白湯健康法?(2024.10.06)
- ウイルスソフト更新しろって(2024.10.02)
- 手遅れと分かっていても(2024.09.30)
「恋愛・心と体」カテゴリの記事
- 真夜中過ぎに創作(2024.10.08)
- 肩が痛い腰が痛い(2024.10.07)
- 白湯健康法?(2024.10.06)
- ウイルスソフト更新しろって(2024.10.02)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
「写真日記」カテゴリの記事
- 肩が痛い腰が痛い(2024.10.07)
- 白湯健康法?(2024.10.06)
- ウイルスソフト更新しろって(2024.10.02)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
- 手遅れと分かっていても(2024.09.30)
コメント