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2020/05/12

強風の後始末は庭掃除

Mugen_s02 ← デイヴィッド・ドイッチュ 著『無限の始まり』(熊谷玲美・田沢恭子・松井信彦 訳  インターシフト)「ひとはなぜ限りない可能性をもつのか」

 外出自粛で悶々。ゲームは嫌いだし家事も嫌々。それでも、庭掃除やらトイレ掃除、ついでにトイレのマット2枚(男女それぞれのトイレがあるので)を洗濯。心なしかマットも嬉しそう。いつも踏みつけにしてゴメンね。あ、窓外にウグイスの鳴き声。さすがにどうがいっている。庭掃除した御褒美?

 そんな鬱擬きを晴らそうと、デイヴィッド・ドイッチュ 著の『無限の始まり』を昨日から読み始めた。
 悶々とした日々が続いているので、せめて心は無限の世界へ。現代の宇宙論が好きなのは、極小と極大とが常に絡まりあっているから。芸術などで美は細部にあり、などと言うが、細部は際限のない世界への窓なのである。

Sun ← ポール・オースター/著『サンセット・パーク』(柴田元幸/訳 新潮社)「霊園そばの廃屋に不法居住する個性豊かな仲間に加わる4人。それぞれ苦悩を抱えつつ、不確かな未来へと歩み出す若者たちのリアルを描く、愛と葛藤と再生の物語」

 ポール・オースター著の『サンセット・パーク』を読了した。やはり、ポール・オースターである。それなりに読んできて、オースターワールドに馴染んできた。自分にとっての新作を読むたび、今度はどんな手で吾輩を小説の世界に巻き込むのか。ほんの少々高みの見物ならぬ冷ややかな姿勢で読み始めたのだが、悔しいかな一気にオースターの術中に嵌ってしまう。それぞれに個性的なアメリカの若者たちは、逆巻く波に抗いなんとか泳ぎ切ろうとするのだが、一寸先も見えない未来へと呑みこまれるようにして突っ込んでいく。文学の妙味をたっぷり味あわせてくれる。

 テレワークが推奨されている。リモート会議とか、テレビでもリモート出演とか、いろいろ工夫されている。都会だと通勤というラッシュの危険もある。そもそも通勤時間自体がロスという考え方もありえる。一方、在宅勤務の是非は一概に結論の出しづらい、まさにこれから経験やノウハウを積み重ねていかないとならない、かなり未知の世界なのかも知れない。学校教育でのリモート環境はなおのこと課題が多そうだ。
 一方我輩などは、3Kというほどではないが、リモートもテレワークも馴染まない仕事。元来がガテン系。学生時代もいろんなバイトをやったが、新聞配達が一番長かった。家の事情で帰郷した08年も、やはり数か月ガテン系で、ついで、スーパーカブをかっ飛ばしての新聞配達。1分でも1秒でも早くと頑張った。……父母が亡くなるまで続けた。根っからのガテン系なのか。そうとも云えない。人とチームを組んでの仕事が苦手なのだ。テレワークだろうが、要は特殊な形でのチームワークに他ならない。
 ガテン系。一方で、本を読んだり、雑文を綴ったりも好きである。その昔はワープロ、1999年末からはパソコン。2001年にホームページに熱中、2004年からはブログ。今はFacebookやTwitterもやっているが、今でも少数派になってしまったブログ派である。週に4回から5回は更新している(ホームページは、NIFTYの勝手な都合で一昨年消滅した。
 ガテン系だが、ネット派。常に孤独に仕事するタイプってことか。
 どんなにテレワークが推奨され、リモートシステムが発達しようと、最後の最後には人間が動き接する。しかも、医療も介護も風俗も(持て成しを含む)飲食も、流通(配達)も運輸(運転)も、そもそも家族自体が人間の心身の営みなのだ。

Matu ← 松の雄花かな。

 つい先日 吹き荒れた風で庭に飛び散った 柿の種ならぬ松の雄花を掃き掃除。10日ほど前に買ってきた竹箒で。帰郷して12年、三代目のやや高級な箒。勿体なくて貧乏性の我輩、畏れ多く、玄関脇の庭道具置き場(昔使っていたスチール本棚を流用)に仕舞った(飾っておいた)ままだった。いつまで飾っておくんだ? 使うなら今でしょ! というわけで表の庭にて初披露。箒の先が末広がり。しかも、持った瞬間、重味がある。
 せっせと掃くこと一時間余り。暖かな日和もあってか、汗が滲んできた。掃除は真面目にやると、重労働なのだ。庭、掃いた跡が歴然で清々しい。だったら家の中もやったら……なのだが、先月ちょっとやったばかりなので、今月はパス。

 以上は昼頃の作業。午後の五時前から作業着をまとって、本格的な庭仕事。欅か樅か分からない樹木の葉っぱが庭中に散っていた。拾い集める。納屋には溜まった枝葉。それらを燃えるゴミと庭の一角に堆肥として敷く葉っぱとを仕分け。二時間余りの作業で汗だく。すぐにシャワーを浴びる。陽気がよくなって、更衣室や浴室を温めることなく浴びられるのが嬉しい。

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