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2020/02/09

まだ間に合ううちに

248884 ← 内田 百閒著『東京日記 他六篇』(岩波文庫)「日常の中に突如ひらける怪異な世界を描いて余人の追随を許さない百間文学」

  内田百閒作の『東京日記 他六篇』を読了した。車中で慌ただしく読むのは本書には相応しくなかった。

「東京日記」などいずれも傑作とされているようだが、「柳検校の小閑」が特にお気に入りだった。読んでいて、創作とは思わず、あれ、内田百閒って、盲目だったっけと慌てて確認したほど。目の不自由な人の、音や気配に敏感な生活ぶりが生々しく感じられた。「日常の中に突如ひらける怪異な世界を描いて余人の追随を許さない」百間文学の粋を表している作品ではなかろうか。

 ほんの数年前までは、真冬でも下着だけで、布団を被って寝ていた。暖房なし。ほんの数分も寝てると、自分の体熱だけで布団の中がポッポしてくる。それで十分。ま、ちょっとでも手足や頭(額)が出ると、ブルブルしたけど。今じゃ、そんな元気な時代があったとは、自分でも信じられない。この数年での体力の低下が歴然。

 今月5日の検診でも、血尿(尿鮮血)だと指摘された。昨年2月の検診では血便(便鮮血)が指摘され、大腸がんの懸念もあり、日赤へ。二度の大腸ポリープ切除に至った。糖尿病といい、体のガタは否定しようもない。
 時間との闘い。記憶力の減退も、もともと並だったものが平均以下に落ちているのを感じる。人の名前も含め物忘れがひどい。言葉が出てこないのは表現者として致命的。
 それでも、今ならまだ兵家は辛うじて可能だ。この一年、心に漲るものを感じる。物心ついてからの卑屈な人生もだが、特に鼻呼吸が不可能になった十歳以降の我が人生を表現する手法について、自分でなければ成し得ない何かを感じている。これまで文学や哲学などで学んだことを自分なりに薬篭中にして、表現と言う名の戦いへ漕ぎ出さないと。まだ間に合ううちに。

 一昨日は、会社の課長(格)の方が急逝。元気そうだっただけに、びっくり。冥福を祈るばかり。

 昨夕もだが、今夕も流しで湯沸し器シャワー。恒例になりそう。冬はこれで十分かも。ただ、台所が寒いのが難。

 本日も洗濯ものは部屋干し。無粋だけれど、エアコン下にぶら下げて。部屋の中に湿気が籠るし、なんだか生臭い匂いが漂ってくるような。

 今春は、桜の季節が憂鬱。桜の花びらを観るたび、あの屁理屈男の顔が浮かぶ。桜もいい迷惑だろうね。

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