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2019/11/14

日本は教育後進国

Jijek_20191114203301 ← スラヴォイ・ジジェク 著『汝の症候を楽しめ ─ハリウッド VS ラカン』 ( 鈴木 晶 翻訳 筑摩書房)「ラカン理論に拠ったスリリングな視点からハリウッド映画を分析し、同時に映画を論じてラカンの核心に迫るあざやかな“ラカン入門」。

 昨夜来の雨。風。日中はめまぐるしく変化。晴れ間さえも。天候が荒れるので、それを口実に外仕事はサボった。

 夜、トイレに立った。すると、摺りガラス越しに窓外に眩い輝き。街灯が増えたのか? 窓を開けて外を窺ってみたら、お月さんだった。昨日は満月で今日は違う。そもそも天気が荒れるはずなのに、月影が煌々としてるなんて、おかしい。

 スラヴォイ・ジジェク 著の『汝の症候を楽しめ ─ハリウッド VS ラカン』を読んでいてガストン・ルルー作の「オペラ座の怪人」が言及されていた。読みたい。文庫本でも、各社出しているようだ。選択に迷うな。本書では三輪秀彦訳(創元推理文庫)が使われている。思えば、舞台も映画も観たことがない。興味津々なのだが。
 全くの偶然だが、昨日、NHK-BSで放映されていた「オペラ座の怪人」を録画していた。こんなこともあろうかと……そんなわけない!

「オペラ座の怪人」は、吾輩には個人的事情もあって、非情に興味がある。だからこそ、近づかずに来たとも言える。

 日本は教育後進国。しかも、ますます後退している。教育に賭ける予算の少なさ。義務教育での公費が大半。北欧では大学まで無償。日本は未だに競争原理。これでは、勝ち組だけが成功する。成績が悪いと負け組になり、そこから抜け出せない。北欧は、全体を底上げすることが大切と考える。日本は社会人が大学に入って学び直すことがゼロに近い。会社がそんなことを許さない。欧米は大学に入る人の2割以上が社会人。
 先の洪水災害でも分かるように(特に森田健作知事の千葉)、大切な生活基盤の整備がまるでなってない。教育もそうです。戦闘機100機を買うより大学まで無償に。原発に無駄なカネを費やすより生活に。学校にしても、先生方が教育に専念できるように。先生は北欧などがそうであるように、生徒や学生から尊敬される存在に。民間の教育機関を政府が使いたいなら、希望者全員に使えるように。無論、公費で。
 大学にしても、意欲的な社会人が入学してくることは、刺激になるはず。社会がそういう機運を作らないと。
 国際競争力を高めるためにも、英語教育を小学生のうちからだって。その前に、日本の国を歴史を知ることが先決だろう。外国からの客人に奈良時代ってどんな時代ですかと(英語で)聞かれて、さあー?じゃ話にならんだろう。高校で明治維新より先の150年の日本の現代史、特に戦後史をすっ飛ばすのはわざとなのか。

Davici_20191114204101 ← ウォルター・アイザックソン著『レオナルド・ダ・ヴィンチ 上』( 土方奈美 文藝春秋)「「芸術(アート)」と「科学(サイエンス)」を結び「創造性(クリエイティビティ)」を生み出した。科学者であり、軍事顧問であり、舞台演出家だった。光学、幾何学、解剖学などの、点と点を結ぶ芸術家であり人類史上はじめて現れたイノベーターだった。同性愛者であり、美少年の巻き毛の虜となった」とか。

 ウォルター・アイザックソン著の『レオナルド・ダ・ヴィンチ 上』を読了した。
 とびきりのハンサムでオシャレで、気前がよく、座談の名手。才能に溢れ友人知人など交流が広い。絵画作品はとことん完璧を目指した。完成に至った作品は数点(モナリザにしても、完成したと思っていたのか?)。同性愛だからこそ、女性を性愛の念抜きで観察し尽くせたのか。
 芸術的センスは、舞台や舞台衣裳にも及んだ。むしろこの方面で儲けていた。舞台装置で秀でていた。楽器の演奏も堪能。動物、特に馬が好き。動物には痛みなどの感覚がある。だから菜食主義者。植物には痛みの感覚がないからと。この点には我輩は異論がある(この点については先日、書いた)。
 遠近法などに絡んでの数学、光学などの物理学、解剖学、建築術、鳥の飛翔など飛ぶことを懇願しての機械工学、美学、兵器……。本書を読んだだけでも、感嘆感服。だがまだ上巻なのだ。この先、どんな展開があるのだろう。

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