« 雨晴海岸へ石を拾いに | トップページ | 雨の富山マラソン »

2019/10/25

芥川龍之介は下町育ち

Chuugaku ← 昨日行った雨晴の道の駅。施設の中で、雨晴をテーマの展覧会。大人から子供まで。本作は中学3年の金賞作品。秀逸。

 昨夜来の雨が今日はずっと。関東など太平洋側ほどじやないが、雨垂れの音が煩いほど。山間は激しい降り方らしい。我が家の雨樋、いつか修理しなきゃと思いつつ先伸ばししてたけど、漏れてる箇所が目立つ。家の周辺、近所の家々、駐車場など鋪装されている。
 今では我が家だけ生け垣。強い雨に、庭の土がどんどん削られ溝(どぶ)や用水路へ流されていく。何だか、歯茎が痩せ干そって歯根が剥き出しになっていくような。

 我輩に理解できない最たる芸術(?)は、生け花。花は、野に咲け蓮華草だ。どんな雑草でも、生け花よりはまし。なぜ、ハサミでカットしてまで活けるのか。かく云う我輩、日々雑草と格闘していて、雑草が天敵に見えたり。でも、道路の割れ目をやっとのことで這い上がって日の目を見る雑草には感動すら覚える。そういえば、ワンルームで暮らしていた頃、部屋が余りに殺風景で、鉢植えの植物を部屋の隅っこに置いたことがあったなー。
 花をカットしておいて、生け花って、変。

Navo ← ナボコフ/著『カメラ・オブスクーラ』(貝澤哉/訳 光文社古典新訳文庫)「裕福で育ちの良い美術評論家クレッチマーは、たまたま出会った美少女マグダに夢中になるのだが、そこにマグダの昔の愛人が偶然姿をあらわす。ひそかに縒【よ】りを戻したマグダに裏切られているとは知らず、クレッチマーは妻と別居し愛娘をも失い、奈落の底に落ちていく……。」

 ナボコフ作の『カメラ・オブスクーラ』を今朝未明から読み始めた。
 ナボコフの出世作「ロリータ」の雛形のような作品。カネも地位も奥さんや子供など暖かな家庭にも恵まれたアラフォー(?)の男。映画館でふと見掛けた少女に一目惚れ。舞い上がり入れ揚げてしまう。それが、歳に似合わずスレッカラシ。男を翻弄する。どうやら男は坂道を転がるように堕ちていくみたい。まだ、物語は始まったばかりなんだが、男が哀れで、見ていられない。惚れた弱みなのか。ウエルベックも、「セロトニン」では、遊びすぎてアジア系のロリータにしか救いを望めない男を描いてたっけ。欧米の男はそこまで擦りきれているのか。

 世界の潮流では、石炭火力もガス発電もダメ。原子力は、今でもだが、今後ますますコストが高まるだろうし、論外。となると、再生可能エネルギーで持続可能な社会、生き方を選択するしかない。科学と技術の限りを尽くして環境への負荷の最小な社会を目指すしかないのでは。
 ジャンボな旅客機も、やばい。牧畜(牛)も。

 車やバイクで県内を走行して感じることの一つに、年々セイダカアワダチソウの勢力の増していること。原っぱといえば、薄だったのが、圧されている。いつの日か、薄の原に風情を感じていたのが、セイダカアワダチソウに感じるようになるのか。
 東京在住時代、居住していた団地。庭が入居当初は芝生だったのが、雑草が目立ち始めたので、入居者らで草むしり。すると、芝生は無惨に剥がれ、やがてあれよあれよという間に、セイダカアワダチソウの野に。安上がりだからって、素人にメンテナンスさせたからだな。
 思えば、あれが我輩のセイダカアワダチソウ認識の最初。名前も初めて知った。東京を犯しつつあることも。

セイタカアワダチソウ - Wikipedia」によると、セイタカアワダチソウ(背高泡立草)は、日本では切り花用の観賞植物として導入された帰化植物(外来種)だという。びっくり。今では、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれているとか。アレロパシーを有しており、根から周囲の植物の成長を抑制する化学物質を出すとも。だからススキも駆逐していく。「花はハーブティになり、若芽をてんぷらなどにして食べられる。葉はシュンギクをもっと青臭くしたような味で、花は蜜があるので甘い」(しかし臭い!)というのは、意外か。

Akuta ← 『芥川竜之介随筆集』(石割 透 編 岩波文庫)「古今東西にわたる深い学識,郷里(現・墨田区向島)への想い,交友を大事にした人柄など,芥川の素顔を良く伝えている」 

 芥川は、北斎をモーパッサンを偽物だと貶す。我輩は、俗物なのか、両者共に好きだ。北斎の絵は、複製なのに、額に入れてあちこちに飾ってある。芥川って、下町育ち。意外というか納得というか。批評眼の卓抜さを感じる。本所育ち。関東大震災に被災の恐れもあった。

|

« 雨晴海岸へ石を拾いに | トップページ | 雨の富山マラソン »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

恋愛・心と体」カテゴリの記事

写真日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 雨晴海岸へ石を拾いに | トップページ | 雨の富山マラソン »