ガス料金は基本料金だった
← カント著『視霊者の夢』(講談社学術文庫) 「哲学者カントが、同時代の神秘思想家スヴェーデンボリの「視霊現象」を徹底的に検証。当時当い世評を得ていた霊能者へのシニカルかつ鋭利な批判を通して、人間の「霊魂」に対する哲学者としての見解を示す。『純粋理性批判』に至るステップとなった、重要著作」
今月は資源ステーションの当番も。小屋のカギを開け、その日の資源ゴミのために準備をする。仕事と重なると、できない。仕方なく、仕事を休むことも。バカみたい。
資源ゴミステーション。当番。やはり、ルールを守らない奴がいる。ルール違反のゴミ、どうすればいいのか。そういうやつは、知らん顔してるんだよね。
韓国のことをあれこれ忖度する本が流行っているようだ。どこまで理解しているのか、怪しい。他国のことを気にするのもいいけど、日本は失われた20年の憂目。さらに世界の中での存在感を薄めつつある。人のことをとやかく言っている場合じゃないよ。崖っぷちだよ。アベ政権が組閣したが、今の長期低落傾向が続くことが決定したと感じた。危機感がまるで感じられない。
先月のガス代、基本料金。暑かったから、調理せず。
カント著の『視霊者の夢』を昨日、読み始め、その翌日には読了した。感想めいたことは昨日、書いたが、もう一言だけ。霊的存在は、肉の身の我々には見えないし触れることはもちろん不可能。だが、同時に、霊的存在だって、我々を観ることも触れることもできないはず、という着想は自分には新鮮な驚きだった。まあ、霊感の強い人は霊を感じるのだろうし(敢えて否定も肯定もしない)、だとしたら、肉感の強い霊的存在は肉の身の我々を見、感じ、交流しようとするのだろうか。
霊の存在は上記したように、否定も肯定もできない。では、心とか魂とかだとどうだろうか。胸を指さして、心は魂はここにある、と言いたくなるのではなかろうか。少なくとも、心なんて魂なんてそんなものと云うと、軽蔑されるか冷たくされるのがおちだろう。が、霊となると、どうなのか。幽霊はどうか。カントは、さらに議論を進め、我々人間が認識するとは如何なることかへ話を進め、やがて、物自体という厄介な概念を持ち出してくるのだが、それは先の話だ。
← 『新版 平家物語(二) 全訳注』(杉本圭三郎訳 講談社学術文庫)「権力を握った平清盛の専横は、平氏一門の運命を栄華の座から滅亡へと転回させる。東国の源氏が決起し、頼朝追討の平家の大軍は、富士川で敵前逃亡。ついで木曾義仲も挙兵し、平家に危機が迫る。そして清盛は、自らの体で湯が沸くほどの熱を発して、ついに――」
段々乗ってきた……というか、読むのに慣れてきたようでもある。『新版 平家物語(二)』の最後の二百頁余りは一晩で読み切った。それまでの遅々たる進みがウソのようだ。
琵琶法師が語り聞かせる話で、一般にも分かるし、親しめるように書いてあることが本文で察せられる。今の我々には難解でも、当時の人々には聞きなれた言葉を敢えて使って、語調を整える。且つ、耳馴染みのエピソードを時間的な齟齬も気にせず、ドンドン採り入れ一層、楽しめるように工夫されている。吾輩のような素養のないものでも、本文を読んでいるだけで分かったような気になるから不思議である。感想など野暮だろう。楽しめばいいのだ。
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