台風禍は続いている
かく言う我が家だって、一昨年の台風で屋根の瓦が剥がれ落ちた。台風とは関係ないが、最近、数時間の停電も経験している。数時間でも影響は少なからず。まして数日、一週間、二週間となると、想像を絶する。これが現代の日本だとは信じられない思いだ。
それはそれとして、昨日一昨日の庭仕事で疲れた体。今日は、曇天、折々の雨ということで、外仕事はなし(神社の初穂料の回収作業のみ)。
← ミシェル・ウエルベック 著『プラットフォーム』(中村 佳子 訳 河出文庫)「愛と絶望を描くスキャンダラスな長篇作」
ミシェル・ウエルベック 作の『プラットフォーム』を本夕、読了した。結末のつけ方はともかく、飽きさせることのない作品だった。
読んでいる途中、以下のように書いた:
とても楽しんで読めている。シニカルだが、ほどよくリリックであり、現代社会の一部を踏まえている感じがある。主人公(語り手)を旅行業界に身を置く人物たちに関わらせることで、主に中産階級以上の連中のリゾートツアーに求める内容の変化を探ることで、西欧(と相関するリゾート地や国々)の変化を炙り出している。驚きなのは、以外でもあるが、シニカルな自分を持て余している彼(語り手)が自分ならこういうものをこそ観光業に求めるという話が物語を大きく展開させること。尤も彼(ら彼女ら)は心底から満足できるセックスを観光の、あるいは、ある年代以降の至上の価値に置いていることに留意すべきだろう。まだ、物語は半ばを過ぎたところ。話は何処へ向かうのだろうか。
以下は、読了した直後の呟き:
全く予想外の終わり方。でも、ウエルベックならこうした結末しかなかったのかな。
徹底してシニカルなウエルベックの姿勢からは、希望のあるエンディングなど望むべくもないだろう。といって、宗教的解脱や救いという出口もありえない。それでも、小説を読んだという体験はウエルベックならではの稀有なもの。
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