鈴鹿⒏耐を録画で観る
← 川端康成/著『千羽鶴』(新潮文庫) 「父の女と。女の娘と――。背徳と愛欲の関係を志野茶碗の美に重ねた、川端文学の極致」とか。「他に「波千鳥」(続千羽鶴)を収録する」。
一昨日から読み始めた。いかにも川端らしい繊細な表現。機微に渡る。なかなか妖しい世界。ある種の鬱陶しさがあるのだが、次第に魅入られていく。
録画で鈴鹿の8耐を見ている。BSでほぼ8時間を延々と。すっかり遠ざかった世界だけど、画面で見る限り、熱気は今も。東京在住時代、バイクを駆って鈴鹿へ。行っても泊まる当てもなく、オールナイトの映画館で一晩を過ごしたこともある。炎天下、鈴鹿へのロングツーリングが吾輩にとっての8耐だった。
拙稿「今日は鈴鹿サーキットが完成した日」など参照。
一昨日は、37度以上。昨日は、蒸すも32度か。午後、雨が降りだして気温が一気に低下。夕方、シャワーのあとは、扇風機で十分に涼める。一昔前の富山の夏は、団扇か扇風機で間に合っていた。温暖化なんて、エアコンを使わせるための策略じゃないかって、ふと思ったり。そう言えば、蚊、まだ出没しない。昨年も、家の中では刺されなかった。蚊さん 何処へ行ったの?
成虫の蚊は、羽を激しく震わすし、暑さに弱いだろうことは容易に想像がつく。聞くところによると、ボウフラも暑さに弱いとか。暑くて、ボーとしてフラフラしちゃうんですね。
← 「キンエノコロ」 by kei 拙稿「エノコロ草は有用な植物でした」参照。
庭で、キンエノコロを観たいと思う。子犬の尻尾なような。が、一度も見たことがない。あるいは、芽吹き育ち始めてはいるのだが、梅雨が明ける頃までには、雑草だとばかりにむしり取ってしまっているのか。小さなうちは、地味だし、貧相とすら感じる。かといって、大きく育つまで待つ心のゆとりなど、あるはずもない。やはり、近所の公園の片隅で風に揺れる光景を、通りすがりに愛でるしかないのかな。
← 小池真理子著『夜の寝覚め』(集英社文庫) 「美しき人生の秋を迎えた女たちのエロス」。
短編集。6つの短編。三つめを読んでいる。どれも、不倫もの。時代なのか、当然ながら江戸や明治の深刻さがない。秘密に徹し、家庭は壊さないように、という規範はあるけど。言えるのは、女性も男性同様相手を求める主体だということ。というか、とっくにそんな時代だったのね。
男性もだが、女性も経済基盤がそれなりにある女性ばかりが目立つ。作家の視野にはそういう人しか眼に入らない? 今時、バス代、電車賃だって、節約する人が増えているって気がするんだが。
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