日本の国石「ひすい」!
← ジェイムズ・エルロイ作『わが母なる暗黒』(佐々田雅子 文藝春秋)「少年エルロイを狂わせた母の死。歪んだ前半生を越え、今、彼は事件の再捜査に挑む。母への愛と憎悪が荒れ狂う悲痛で凄絶な自伝」
ジェイムズ・エルロイ作の『わが母なる暗黒』を昨日今日の二日で一気に読んだ。
若いころは犯罪常習者だった著者。二十歳代の半ばに薬漬けの日々から自覚し脱却。十歳の頃に母が強姦され殺された。犯人は見つからない。父は見栄えはいいが女にも何もかもがだらしない。でも、子供(著者)に対しては立派な父像を演じ、妻(著者の母)はろくでもない奴だとこき下ろす。両親はいがみ合うばかり。そんな家庭に生まれ育ったのである。彼は内なる暗黒を抱え、鋭い頭脳と無類の記憶力で書き手を目指す。書くことで罪の世界に溺れることはなかったわけである。ここに書くことの謎がある。
母親が虐殺された事件が彼の心に刻まれている。作家として成功した彼には、胸の深い傷であり続けている。母は誰に殺されたのか。犯人捜しを決心する。刑事上がりの男を雇い、二人で過去を徹底的に洗い直す。気の遠くなるような企て。事件から何十年も経って、著者もだが、警察(捜査)関係者も、事件の周辺の人々も年を取っている。記憶も曖昧になり忘れ去られていく。調べた何百人以上の人々。そもそも母はどのような人物だったのか。何故、殺されなければならなかったのか。
母は(父が言うように)男にだらしない女だったのか。実際、著者自身が子供の頃、見知らぬ男と裸で同衾する母を見ている! 若き日の母の姿を追ううちに、いつか輝き世に出ることを夢に見ていた母をも知る。そう、本書は、初めから最後まで犯罪に絡む話が延々と続くのだが、最後の最後に気づかされるのは、自分探しの旅であり、暗黒の闇に沈む母の本当の姿を追い求めるドキュメントでもあるのだ。
← 『日本の国石「ひすい」 ーバラエティに富んだ鉱物の国 』(監修:日本鉱物科学会 編者:土山明 成山堂書店)「花崗岩、輝安鉱、自然金、水晶…、いずれも日本と関わりが深く「国石」の最終候補となった石たちです。この中からなぜ「ひすい」は国石として選ばれるに至ったのでしょうか?本書では、その美しさから鉱物学・岩石学としての知識、勾玉や宝飾品に象徴される古くからの利用、日本人との関わりまで、「ひすい」の魅力について存分に語ってい」るとか。
『日本の国石「ひすい」 ーバラエティに富んだ鉱物の国 』を読み始めた。
2016年、鉱物学会で「ひすい」が日本の国石と決まったとか。マスコミ報道もされたようだ。
ところで、国菌もあるとか。それは、何でしょう?
答えは、麹菌。
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