ユゴーの絵画の卓抜さ
← 「レ・ミゼラブル」などの作家ヴィクトル・ユゴーは、センス的に現代にも通用する画家でもあった。「Victor Hugo - 36 artworks - WikiArt.org」
今日こそは安静に過ごそうと、ほぼ終日居眠りと読書。30分ほどだけ、気分転換を兼ね、内庭の生垣を剪定。
角田光代著『拳の先』(文春文庫)「ボクシングを通して、本気で生きるとは何かを問う青春エンタテインメント」だとか。吾輩にはもはや、読むのが眩しいを通り越して辛い。表紙画像だけを見ると、ボーイズラブの本かと見紛う。
← 「ヴィクトル・ユーゴーのインク画」(画像は、「美術館訪問記-131 ヴィクトル・ユーゴーの家」より) なかなか素晴らしい絵だ。
本書を今朝未明読了した。感動の青春巨編。テレビドラマ化を意識したような。リング上の戦いもなかなか迫力があった。相当に取材したのだろう。今問題になっている、いじめ問題も絡められ、語り手は出版社の編集者だが、作者の作家としての体験や知識も鏤められていて、リアル感がある。快作だとは思う。ただ、たぶん、角田さんの本を続けて読むことはないだろう。入院中だったからこそ手にした本。吾輩のようなロートルには青春の光と影はどちらも眩すぎる。
← 同じく、「ノートル・ド・パリ」などで知られる作家ヴィクトル・ユゴーの作品。現代風でもあり、様々な手法を駆使していたことが分かる:「Victor Hugo - 36 artworks - WikiArt.org」
『現代京ことば訳 源氏物語』なる本に遭遇した。
現代京ことばってのがポイント。ただ、平安時代の貴族たちって、京ことば(の原型)を使っていたのだろうか。俗説なのか分からないが、中央の政権や権力は、新しい勢力に次々と追われ、平安時代のことばを話す連中は、地方にこそ(地方にだけ)残る。つまり、東北地方のズーズー弁こそ、往時の雅な言葉の名残だ……という説である。京ことばって、そもそもいつどのような経緯で成り立ったのか。少なくとも、今の京ことばは往時の言葉とは大きく違うのではないか、という疑問が吾輩にはある。
← 『現代京ことば訳 源氏物語』(中井和子訳 大修館書店)「京言葉にも何種類かあり、 中井さんは室町の中でも上の言葉、 すなわち御所言葉が一番純粋な京言葉であることを突き止めた。 そうしてそれを今に伝えている人を尋ね歩いた結果、 尼門跡寺院に探し当て協力を仰いだということです」(「中井和子先生が京ことばに訳された「現代京ことば源氏物語」(大修館書店刊)を紹介します - 京ことば源氏物語 山下智子」より)
「京言葉 - Wikipedia」によると、「京都で用いられる日本語の方言である。京都弁、古くは京談(きょうだん)とも言う。近畿方言の一種であり、大阪弁とともに上方言葉の中核をなす。広義には旧山城国の方言を指す」とか。「古くからの大都市で京言葉は変化し続けており、平安時代以来の古語はあまり保存されていない」とも。さらに、「代表的な京言葉「どす」「やす」「はる」も幕末以降に成立・普及した言葉と考えられている」というのだ。
となると、御所言葉で一番純粋な京言葉であるとしても、さすがに源氏物語の世界は現出するのに資するのか疑問とならざるを得ない。まあ、雅な世界はこのようだったかなと想像するのも一興だろうけれど。
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