関取が回しを叩くわけは
ガキの頃、恐竜図鑑など眺めるのが好きだった。以後、関連本も読んだ。恐竜の巨大さやら、ゆったり動く様子など。当時は、鳥類とは別扱い。数十年経って、恐竜像はすっかり様変わり。恐竜が巨大化できたのは、温暖な気候や餌の豊富さもあったろうが、体の内部に空気を効率よく取り込む器官が発達し、それがまた体の巨大化を容易にした。動きの敏速化も可能にした。哺乳類では、巨大化も敏速化にも限界があった。恐竜は皮膚も変化し、思ったより早くから羽毛(羽根体の軽さと羽根は、ジャンプを容易にし、やがて飛躍へ。
ニワトリの羽根を抜いた裸の姿は恐竜そのもの!
つまり、生物にしても宇宙像にしても、大変貌は常。CGは楽しいが、イメージを容易に脳裏に焼き付けられるってことは弁えておきたい(取り調べの可視化とも無縁ではない。ビデオを見て、被疑者が自白する様子に、やはりそうかと印象付けられそうな気もするのである)。
前々から疑問なんだが、関取が土俵にあがって、腕(手の平)で脇腹の辺りをポンポンと叩くのは何故? 両頬を手の平で叩くのは、気合いを入れるためだろうけど。余談だが、我輩も(真似じゃなく)時々ポンポンと叩くことがある。お腹の存在感を何となく確かめている?
ちなみに、(あくまで自分の手の平で!)、皮膚の活性化に資するとか。張りが出るからかな。それとも、叩いた瞬間、頬が紅潮して張りがでたように錯覚するだけ? ま、叩いたら、多少なりとも、叩かれた辺りは血の巡りは促進されそうだけど。
ネットを散策してみると、「気合いを入れ集中力を高める」とか、「塩をまいた手を、まわしでたたいては払い落とす」と言った考えが目立つ。さもあらん。が、これでは吾輩がお腹をポンポンと叩くことは説明が付かない。吾輩は別に勝負を事にする人間ではない。なぜか叩きたくなるのだ。
← 堀田 善衞 (著) 『路上の人』(徳間書店)「時は一三世紀前半。舞台はイベリア半島とピレネー山脈、フランスを横切り、イタリアを南下してローマに及ぶ南欧の広大な地域。語り手は「路上のヨナ」と称ばれる浮浪人、ほとんど文字を読まず書かずの下層の人物だが、聡明で、ラテン語を含め多数の言語を話す。ある時は英国の外交使節やドイツの学僧や神聖ローマ帝国皇帝が法王庁に送った騎士(スパイ)等の従者となり、ある時は旅芸人の一団に身を投じ、必要ならば乞食をして東奔西走する」
堀田 善衞作の『路上の人』を読了した。中世のヨーロッパを浮浪者のヨナが時にスパイとなったりして東奔西走する話。解説にもあるように、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』や、吾輩などは、ジョージ・エリオット作の『ロモラ』を連想せざるを得なかった。関連する文献を渉猟し、当時の世相を最貧の庶民から普通では覗けない高貴な世界までを描き尽くそうとする。語学が得意で観察眼のあるヨナの特技がいかんなく発揮されているからこその活躍ぶりである。
が、読んでみて、小説仕立てではあるが、紀行文であり、複雑な政治や宗教事情を解説する説明文に留まる気がした。「1492 年4 月9 日のロレンツォ・デ・メディチの死の当日から、1498 年のサヴォナローラの火刑とその死までという、イタリア・フィレンツェの激動の史実に取材した渾身の一作」であるエリオットの名作『ロモラ』と比べるのも、場違いかもしれないが、当時に生きていたという切迫感が今一つ感じ取れない。
「ロモラ」では描かれる、「学者の娘ロモラは、目の見えない父の研究を手伝う日々。そこに現れた、若く、美しく、才覚のある青年ティート。やがて恋に落ち、結婚する二人。けれど次第に明らかになるティートの秘められた過去と本性……」が息苦しいほどの切実さが本作品には感じられないのだ。ま、これはないものねだりなのだろうけれど。
例の引きこもりとされる人物が十数人を殺傷した事件。部屋から大量殺人の本が見つかったとか。事件との関連性を捜査。やばいなー。我輩は、コリン・ウィルソンの「殺人百科」なんて本、あるぞ(読んだぞ)。そもそも推理小説の大半は、殺人事件を扱う。あ、内緒だけど、エロ本やヌード雑誌も少なからず(そう言えば最近エロ本、買ってないナー。そろそろ補充するか……)。海の生物のセックスがテーマの本だってある。変態と思われかねない。ほんとにやばい。警察が来る前に処分しとかないと。いや、死ぬ前に処分しないと、身内に誤解されそう!
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