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2019/04/15

色のこと染織のこと

16281_1 ← 著/志村ふくみ・若松英輔『緋の舟 往復書簡』(求龍堂)「染織家・志村ふくみと、志村を敬愛する批評家・若松英輔の往復書簡集」。

 今日は天気にもてあそばれた日となった。朝方、晴れていたので、今のうちだと洗濯を始めた。さて、干そうとしたら、雨。がっかりしつつも、仕方がないので、部屋干し。すると、晴れてきたではないか。で、外に干す。

 お昼前、30日に一度の内科医院通い。先月の検診で思わしくない結果が出たこともあり、改めて検便を実施することに。先行きが思いやられる。

 買い物やら洗濯、町内の回覧板雑務など、あれこれあったので、庭仕事は一時間余りにとどめた。

 

 過日、本書『緋の舟 往復書簡』を読了。感想を書けずに来た。

 本書を読み始めた日、以下のように呟いた:
 染色作家の志村ふくみ氏と批評家の若松英輔氏との往復書簡。共に我輩には初めての人物。染色作家という仕事に惹かれた。もっと云うと、石工にしろ、大工にしろ、彫刻家(わけても石碑や墓石の)にしろ、漆喰などの左官、電気(電機)工事士、歯科技工士、彫金作家などなど、実務の専門家の仕事や発想、心構えが気になる。人間国宝の志村氏を彼らと同列にするわけではないが、日頃、接することのない、プロの仕事(に対する姿勢)を垣間見たいのだ。

 素養のまるでない吾輩には共に初めて接する方々である。ネット(SNS)でのさる方の呟きで本書などを教えられた。下手な感想など呟くまい。往復書簡や本書の中に載せられている、志村氏の染織作品を見て、一時期、ブログにて参照させていただいた、吉岡幸雄氏のことを思い出した。同氏は染色家である。色には非常に造詣が深い。吾輩の感想などより、同氏のサイトや言葉を紹介したほうが有意義だろう。

 吉岡幸雄氏監修「色の万華鏡」の中の以下の頁を参照させていただく:
色の語源 色ということばのなりたち

「色」をたどることは、その国の生活文化をたどることと同じだといわれます」に続き、「「色」は、色彩そのものとして現象するのではなく、かならず事物をともなって あらわれます。だから、色の名称も、風景や事物に託されることが多く、色の意味を追求すれば、それを表現する生活や風習が、そこにあらわれてきます。日本の「色」をたずねることは、日本人の生活や価値観や美意識をさぐる重要なてがかりといえるでしょう。

関連拙稿:

春光・色の話」(2005/03/09)

色のことまさぐるほどに奥深し」(2006/12/28)

51v5ibv1yal__sl500__1 ← ヴァーツヤーヤナ著『バートン版 カーマ・スートラ』 (大場 正史訳 角川文庫ソフィア) 「愛と性の深淵を丹念に、かつ実践的に探求した古代インドの愛の教典」! 

 ヴァーツヤーヤナ著の『バートン版 カーマ・スートラ』 を昨日から車中での待機中に読み始めた。
 インドは、カースト制度の国である。現代では、表向きは否定されているようだが、実態は変わっていないと仄聞する。徹底した身分制と徹底した男尊女卑。本書が書かれたのは、著者とされる人物が二千年前のようだから、古代。万人に向けて、男女の在り方や夫婦の心得などを説いた。まるで、男女を対等に扱っているかのよう。さて、では実際はどうなのだろう? まずは、虚心坦懐に読む。

 といいつつ、案の定というべきか、かなりひどい箇所もあった。娼婦たる女性の嗜みなどを称揚しているようだが、その実、明らかに完全に男の都合から書いている。どう見てもレイプなのだが、その女性の表情仕草をも男は楽しみ、悲痛なはずの女性の苦悩(の表現)をも嗜みとして制度化している。

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