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2019/03/05

苔むす庭を夢見る

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→ 庭の一角。苔むしている。苔の面積を広げて、苔庭にするのが、密かな野心。…夢が実現する前に、我が身に苔が生えるってこともありえる……。

 今日は休み。今日は雨。ってことは、後ろめたい思いなく、庭仕事せずに居られる。庭仕事2時間すると、(ほとんどウンチングスタイルなので)作業を終えてから一時間はグッタリ。今日はその分、読書できる!

 雨だし、面倒なので買い物へは行かない。冷蔵庫の残り物を片付ける。で、冷蔵庫のケースの中を覗いたら、どら焼きが数個あった。先日の法要の返礼品に入っていたんだ。ちょっと片付けようとケースに入れたんだけど、すっかり忘れていた。急いで昼食のデザートに食べた。消費期限が書いてないけど、いいのか? いいんです!

 車中での待機中に読む本を物色していた。狭いので、単行本(ハードカバー)は難しい。分厚い文庫本もスペースがきつい。ドアーの脇のポケットに、新聞と重ねて入るほどの本がいい。……内容より厚さが選択のポイントってのが淋しい。

 哲学の課題はいろんな世界(ジャンル)にあると思って、文学や宗教などに始まり科学にも手を伸ばす。
 課題というと、時事的現実的な話題も。安楽死の可否、出生前診断で陽性の結果が出たならどう判断する? 死刑制度の存続の可否、権力者は政治的課題を果たすためなら嘘をついたり殺人を犯すことは許される? などなど。かなり、ギリギリの判断を問われる。
 関連の本はまだ読んだことかありません。何か推薦する図書があれば…なんて皆さんに窺いたいけど、この場は相応しくないでしょうか?

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← アレクサンドラ・ホロウィッツ 著『犬であるとはどういうことか  その鼻が教える匂いの世界』(竹内和世 訳 白揚社) 「犬の認知行動の権威がユニークな観察をとおして、匂いで世界を知ること=「犬であるということ」を明らかにする」

 ワンちゃんと人間の嗅覚能力の違い。当然、ワンちゃんに軍配が上がると誰もが思う。が、ゲノム研究からすると、人間の場合、1%が嗅覚関連の遺伝子だという。この謎。
 どうやら、ワンちゃんは、匂いを嗅ぐ能力は明らかに優れるが、例えば、食べ物を食べる際、クンクン嗅いだりして一気に食べる。味わう能力はないらしい。どんな好物だろうと、反芻して味わうなんてしない。
 一方、人間は、喉の奥と鼻の奥との接続部分で(専門用語は省く)匂いを味わう能力が高いみたい。のど越しも含め香りも含め楽しむ。その味が、遠い思い出の場面につながることがある。
 だから、プルーストの有名な小説の冒頭部分が説得力を持つわけだ。そもそも、プルーストがこういう着想をした切っ掛け(があるなら)を知りたい。

 本書によると、宇宙飛行士用に考案された食べ物は、たっぷり香辛料が利いて、味が濃くないといけない。飛行士たちはずっと鼻が詰まっているから。重力がないため、頭の中の液体はうまく爪先まで滴り落ちることがない…云々。この辺り、後で調べてみないと。宇宙飛行士たち、鼻声だったっけ?

 鼻腔内も腫れて鼻づまりになるって理屈は分かるけど、宇宙飛行士と地上との交信で鼻声だったという印象は吾輩にはない。そこが謎。

 本書では案の定と云うべきか、ヘレンケラーの話題が出てきた。視覚と聴覚の重複障害者。話すことさえできなくなった。残った能力の一つが嗅覚。遠い昔、自伝を読んだ記憶があるが、大人になってからは読んでいないはず。久しぶりに読むかな。どういう世界を生きていたのか。

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← ヴァージニア ウルフ (著) 『フラッシュ 或る伝記』( 出淵 敬子 (翻訳)  みすず書房) 「「犬になりたいと思う小説家」によって書かれた、ウィットに満ちた軽快な伝記。姉のヴァネッサ・ベルによる挿絵もこの作品をいっそう愉しいものにしている」とか。

 本書は、「愛犬フラッシュの眼を通して、英国19世紀の有名な女流詩人エリザベス・バレット・プラウニングの波乱にとんだ生涯を描いたユニークな伝記」だとか。
 いま読んでいるホロウィッツ著の「犬であるとはどういうことか その鼻が教える匂いの世界」にて、本書が折々参照されている。
 ウルフは、(作家としては…いや一般的にも珍しく犬の)嗅覚能力に深く関心を抱いたらしい。
 本書はノーマークだった。ウルフの翻訳書としても、あまり知られていないのでは。書店で見掛けた記憶がない。なんとか入手したい。ウルフのファンとしても犬好きとしても、その前に鼻(嗅覚)への拘りのある者として!

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