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2019/02/28

冷血と情の世界とを往還

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← アレクサンドラ・ホロウィッツ 著『犬であるとはどういうことか  その鼻が教える匂いの世界』(竹内和世 訳 白揚社) 「犬の認知行動の権威がユニークな観察をとおして、匂いで世界を知ること=「犬であるということ」を明らかにする」

 本書については、過日、以下のように書いている:
 アレクサンドラ・ホロウィッツ 著の『犬であるとはどういうことか  その鼻が教える匂いの世界』は、、新聞の書評で知った。犬についての本は、読みたくなる。ワンちゃんとの散歩の代わり。高校時代以来、ショーペンハウエルの本は繰り返し。で、厭世家とされる哲学者が愛犬と散歩しつつ、思索を重ね深めたと知って以来、ワンちゃんとの散歩は夢。

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2019/02/26

夕方の風を懐に受け止めつつ

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→ 台風第2号 平成31年02月25日18時45分 発表 (画像は、「気象庁 台風情報」より)

 春到来のような陽気。朝方までは暖房を使ったけど、午前中にはエアコンを切った。天気もいいし、今日は外干し。ということで、洗濯。外干しのため、冬場は閉鎖していた干場を設置……するはずが、習い性なのか、落ち葉や雑草が気になり、一時間ほど外仕事。部屋に戻ってしばらくしたら洗濯機から終了のピーポー音。今年初めての外干し。気持ちいい。やはり、部屋干しなんて嫌だ! エアコンの音もないし、静かな午後だ。

 夕方には、自転車に乗り、一週間ぶりに銭湯へ。ジャケットは羽織っていったが、ジッパーを上げることなく、夕方の風を懐に受け止めつつ、ゆっくりと走る。

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2019/02/25

「とどのつまり」の「とど」って?

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← トルーマン・カポーティ/著『冷血』(佐々田雅子/訳 新潮文庫) 「現実に起きた殺人事件を克明に描いたノンフィクション・ノヴェル」

 トルーマン・カポーティ作の『冷血』を入手した。
 いつかは、一度は読もうと思いつつ、果たせずに来ている本が、大概の読書好きには、何冊かはあるのでは。我輩も例外ではない。高名なのには、理由があるはず。
 ま、そんな御託はさておき、早速、今から!

 昨日の朝、ひょうんなことから、「とどのつまり」という言葉の中の、「とど」の意味や語源が気になり始めた。
「結局は」…とか…「行きつくところ」「要するに」といった意味に近いことは、知らないではない。
 ほとんど元の木阿弥に近い意味合いか、似て非なるか。

 用法はともかく、語源を知らないままでは、チコちゃんに叱られる!

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2019/02/24

椿説弓張月 「ちんせつ」か「ちんぜい」か

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← 須藤 斎【著】『海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化』(ブルーバックス) 「約3390万年前、南極の環境が激変したことを契機に、生存に不利な時期を「休眠」戦略で生き延びた微生物が大繁栄した。やがてクジラやアシカ、ペンギンなど、海洋生物の体構造や種数の進化を促したその生物は、陸上で暮らす馬や植物とも共進化を遂げていた ! ?」 

 実に地道な研究。どんな研究成果があるか分からないままに、テーマにしてしまった。幸いにして、一定の成果を得た。時代のキーワードである共進化。生物同士だけじゃなく、環境と相関しての進化。
 ただし、著者も強調しているように、まだ仮説の段階である。

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2019/02/22

「はやぶさ2」タッチダウン成功!

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→ 過日の法要の返礼品。マンゴーやグァバ、イチゴに続き、最後の果物はメロン。 でっかい! ケチな性分で、皮を薄く切ったら、食べづらい。薄皮に接する部分は堅い。けちらず、もう少し厚く切ればよかった。そうしたら、口当たりのいい塩梅のメロンを食べられたのに。意地で食べきった。

 今日も庭仕事。快晴とまでは言えないけど、外へ出た瞬間、晴れてる! 明るい! と実感。外出日和、ツーリング日和だけど、前夜半過ぎまで仕事だったので、午後遅くまで、心身が目覚め切らない。4時頃、ようやく起きたかなと感じた(実際は違った)。

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2019/02/20

プランクトンとは浮遊する生物

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← 片山 杜秀 著『音楽放浪記 日本之巻』 (ちくま文庫) 「山田耕筰、橋本國彦、伊福部昭、武満徹、坂本龍一。近代日本が生んだ精神の最高のものが、彼らの音楽にあらわれている―」。

 昨夜は、澄み渡った月夜だった。カーテンを締め忘れ、家の窓明かりが漏れ出ているかと勘違いしたほど。あんな夜には月を眺めながら、とりとめのない想念を弄びたいもの。なのに、我が家の造りと来たら、日中の陽光も月の光も射し込まない。まるで、太陽や月に背を向けているよう。
 農家だったので、目の前に広がっていた、今はなき田圃や畑の様子を眺めやすい、すぐに庭に出入りしやすい構造だと、云えなくもないが。

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2019/02/18

謎の果物はグァバだった

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← 須藤 斎【著】『海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化』(ブルーバックス) 「約3390万年前、南極の環境が激変したことを契機に、生存に不利な時期を「休眠」戦略で生き延びた微生物が大繁栄した。やがてクジラやアシカ、ペンギンなど、海洋生物の体構造や種数の進化を促したその生物は、陸上で暮らす馬や植物とも共進化を遂げていた ! ?」 

 夕方近く、東の空に(ほぼ)満月が。まだ明るい空に煌々と。そんな月を右手に久しぶりの銭湯へ。やはり、気持ちいい!

 本書須藤 斎著の『海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化』は今日、買ってきた本の一冊。明日の車中での待機中に読むつもりだったが、我慢できず、手を出してしまった。

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2019/02/17

謎の果物

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← ゴーゴリ【作】『外套・鼻 (改版)』(平井 肇【訳】 岩波文庫) 「小役人アカーキュウィッチにとって,外套を新調することは生涯の大事件である.彼の心は裁縫師の一針一針に怪しく燃え上った.運命に辱められた不幸な人々への憐憫の情溢れる『外套』.ある日突然顔から脱け出し,歩き廻り出した自分の鼻を追って狂奔する下級役人を描く幻想的な物語『鼻』」。画像は、アマゾンより。

 昭和13年初版で、昭和47年発行。我輩の蔵書か、父のか。
 多分、今回で手にするのは少なくとも3回目。傑作。「狂人日記」を読んだ流れで。
 ドストエフスキーなどへも強く影響。ただ、独特の諧謔というかユーモラスな表現は、真似できない。「オブローモフ」のゴンチャロフくらいかな。
 併載の「鼻」も、身につまされつつも読む。
 食事休憩などを挟みつつも、夜半過ぎには読めるかな。

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2019/02/16

犬であるとはどういうことか

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← アレクサンドラ・ホロウィッツ 著『犬であるとはどういうことか  その鼻が教える匂いの世界』(竹内和世 訳 白揚社) 「くんくんくん……!? そのときあなたの犬は何を嗅ぎ、何に気づいているのか?」

 今日は、法事があった。とある親戚の方の13回忌の法要。ほとんど、先方の親族ばかりで、話の輪に入れない。というか、宴会の席で、話があちこちで盛り上がっていることもあって、話が聞こえてこない。耳が遠くなった?
 それにしても、7回忌にも参列しているのだが、もう13回忌とは、あまりに早い。その速さを感じるのは、親戚の子供らの成長。なんとなく、ところてんじゃないけど、若い人たちの台頭で、吾輩のようなロートルは、早く舞台を去れよと言われているような勢いを感じてしまう。

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2019/02/15

中国(漢詩)から科学の美へ

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← ジュディス・ヴェクスラー 編『科学にとって美とは何か  形・モデル・構造』(金子務 監訳 白揚社) 「数学・量子論・進化論・結晶学・物理学から心理学に至る第一級の科学者たちが,今まで見すごされてきた科学における「美」の役割をさまざまな角度から解説し,科学的想像力の核心に迫る」とか。こういったテーマの本は大好物。テーマはドンピシャだけど、肝心なのは中身。さて、どうだろう。

 連休。見に行きたい展覧会もあるが、懐が不如意で足止め状態。辛い。
 雪もひどくないし、自転車を駆って、町中へ行きたいなー。

 ジュディス・ヴェクスラー 編の『科学にとって美とは何か  形・モデル・構造』は、昨年まで積ん読本だった。
 けど、当分、読めそうにないので、積ん読本の山の高さに辟易して、こっそり外してしまっていた。

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2019/02/14

事故つながり ? !

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← スティーヴン・キング【著】『書くことについて』(田村 義進【訳】 小学館文庫) 「われわれ三文文士の多くもまた、及ばずながら言葉に意を注ぎ、物語を紙の上に紡ぎだす技と術に心を砕いている。本書のなかで、私はいかにして『書くことについて』の技と術に通じるようになったか、いま何を知っているのか、どうやって知ったのかを、できるだけ簡潔に語ろうと思っている。テーマは私の本業であり、言葉である」(本文より)

 昨夜半、それまでも折々降っていた雪が、一気に積もり始めた。べたべたした雪が乾いた、いかにも積もりそうな雪質に変わって、車道ですら、真っ白に一変した。
 朝までにどれだけ積もるのかと、怖いほどの勢い。
 が、案ずることはなかった。今朝、恐る恐る外の光景を窺ってみたら、一時過ぎに帰宅した時と同じような積雪。あの勢いは、一時のものだったようだ。

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2019/02/12

池江の白血病公表!

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← 『 中国名詩選 上』(松枝 茂夫 編 ワイド版岩波文庫 26) 「中国の詩歌は3000年もの豪華絢爛たる歴史をもち,質量とも世界に類を見ない.「天上の星の数」ほどもあるそれらの作品の中から愛誦するにたる詩篇約600首を精選,読み下し文と現代語訳,注釈と作者略伝を付す」。 

池江の白血病公表 世界のメディアも衝撃「日本の天才水泳少女が…」「東京五輪の顔」
 夕方だったかに接したこの一報に驚いた。こんなことがあるのか。現代は、治療可能な病気らしいが、第一線での活躍、まして東京オリンピック出場は、どうなのだろう。
 今は、完治を待つだけ。

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2019/02/10

茫漠たる広大な時空

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← 『世界の名著〈第14〉アウグスティヌス』( 山田 晶 (編集) 中央公論社 (1968))

 大学生になって間もない5月に入手し読み始めた。
 4月17日、伊達政宗もゆかりの深い、瑞巌寺へ。桜が満開で、仙台が自分を歓迎してくれているように感じていたっけ。

 悲しいかな、何ゆえに本書を手にしたのか覚えていない。中央公論社の世界の名著シリーズを高校生の頃より片っ端から読み倒さんとした一貫だったのは確か。

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2019/02/09

新聞の書評頁から

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← レールモントフ 作『現代の英雄』 (中村 融 訳 岩波文庫 )  「英雄とは,時代の犠牲者に他ならない.二十七歳にして決闘でたおれた反逆詩人のもっとも完成度の高い散文作品」。

 昨日(木曜日)は、雨が降りだす前にと、せっせと庭仕事。一時間半ほど作業したところで、雨がポツポツ。作業を切り上げて、茶の間で寛ごうとしたら、なんと汗びっしょり。真冬の庭仕事で汗だくになったのは、(雪掻きは別)初めて。気温、高かったんだ。今日は、一転して雪。小雪。

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2019/02/07

「唐詩選(上)」読了

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← イレーヌ・ネミロフスキー 著『血の熱』(芝盛行 訳 未知谷) 「田舎の生活の奥底に眠っていた情熱の、時を越えた驚くべき噴出を明らかにする(……)ほとんど何も起こらない、死んだような田園生活と、そこに眠り忘却されていた情熱の激しさのコントラストに、読者は唖然とすることになる」(塚本昌則氏評「週刊読書人」7月15日号)

 読ませる作品。負のマトリョーシカのような世界。フランスの片田舎の村が舞台。顔見知りの人ばかり。誰彼の素性や人間関係も知悉している。澱んだ空気が息苦しい。今日も明日も同じような日が続く……はずだった、ある死亡事故が起きるまでは。

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2019/02/05

水鳥や塒に帰る時近し

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→ 先の集団からは離れたところで、二羽だけ、付かず離れずに。この二羽も間もない夕暮れには、二羽だけの塒に? 訊くだけ野暮か。

 富山(北陸)に、春一番が~掃除したての我が家の庭にも。夜中、家がガタガタ揺れて、怖かった。今、仕事中。夜半過ぎに帰宅して、外を見て回る。落ち葉が散らばってるだろうが、他にもいろいろ心配。

 翌朝、庭を少し見て回ったが、心配したほどはあれていなかった。落ち葉などは散らばっていたけど、散るべき葉っぱが少なく、樹木の下などに敢えて散り敷いてある落ち葉が多少、風に舞っただけのようだ。

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2019/02/03

『タタール人の砂漠』…タタール人とは?

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← ブッツァーティ 著『タタール人の砂漠』(脇 功 訳  岩波文庫) 「辺境の砦でいつ来襲するともわからない敵を待ちながら,緊張と不安の中で青春を浪費する将校ジョヴァンニ・ドローゴ―」。

 今日(土曜日)も、庭仕事。足腰の鍛錬と言い聞かせて。

 ブッツァーティ 作の『タタール人の砂漠』を三日前、読了した。
 本書についての簡単な感想は既に書いている:「『タタール人の砂漠』から『死者の奢り・飼育』へ

 ここでは違う観点から(大概の感想文では、さほど大切ではないからか、触れられていないので)。

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2019/02/02

『タタール人の砂漠』から『死者の奢り・飼育』へ

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→ 昨日は、むきになってしまい、草むしりや落ち葉拾いをやり過ぎた。いざ、読書しようとしたら、足腰の疲れ、それと、部屋着だったことでの負荷もあったのだろう、居眠りウトウトがいつもよりひどく、ほとんど読めなかった。天気がいいからって、調子にのるもんじゃない。画像は、富山市石倉にある延命地蔵尊。湧き水を汲みに、日中は人影が絶えない。夜は、ひっそり。

 怒り! 学校のアンケートに、少女が、父親に暴力を振るわれている、と書いた。そのアンケートを父親が学校に要求。学校はさすがに、個人情報だとして拒否。ところが、父親が教育委員会に要求したら、コピーを渡してしまった。父親の怒りを鎮めるためだって。ひどい。アンケート用紙を見たことが、引き金になり、死に至る暴力になったのではないか。

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2019/02/01

2019年1月の読書メーター

 吾輩にしては読んだほうかな。年末年始、一週間ほど休んだからかな。雪も降らず、除雪はほぼなし。その分、草むしりに落ち葉拾い。

1月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4453
ナイス数:2664

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