魂に息づく科学 今に息づく明治劇談
← リチャード・ドーキンス著『魂に息づく科学──ドーキンスの反ポピュリズム宣言』(大田直子訳 解説/鎌田浩毅 早川書房) 「ブレグジット、トランプ大統領誕生に象徴される理知軽視のポピュリズム的傾向に異を唱える声明をはじめ、進化学から世相までをとりあげたエッセイ・講演録などから厳選」。
冬なのに、雪が降るはずなのに、少なくとも雨が降っていいはずなのに、晴れている。となると、草むしりに落ち葉拾い。一時間余り。運動だと思って。足腰にはいいが、落ち着いて読書したい。ようやく、今から少々。
読書後、今日も銭湯へ。気持ちいい!
地元のケーブルテレビで近所の家が取材されていた。昭和レトロな看板多数などで有名な家。でも、近隣には他にも取材してほしい場所があるのに、道が一本違うので気づかない 。惜しい。
リチャード・ドーキンス著の『魂に息づく科学──ドーキンスの反ポピュリズム宣言』を読了した。
いかにもドーキンスらしい、諧謔と知的遊び心と、生真面目なほどに紋切り型の欧米の神信心の勢力への徹底した論難。
同時に、ドーキンスの言う科学は、社会にとって必要なものであると同時に、それ以上に、魂にとっての驚異なのである。アメリカの先住民族たちが、「グランド・キャニオンの縁で深い宇宙と遠い昔について黙考している魂にとっての驚異」に比高できるものなのである。
本書は、ドーキンスファンには馴染みの考え方を確かめる、論文集であるし、初めてドーキンスの書に触れる人たちには入門書ともなりえる。ドーキンスの真剣な、時には怒りに満ちた論敵に向けたレトリックを楽しめばいいのだ。
← 岡本 綺堂 著 『明治劇談 ランプの下にて』(岩波文庫) 「父に連れられて初めて団十郎・菊五郎・左団次の新富座興行を見た.以来,少年綺堂,長じて『東京日日新聞』劇評記者綺堂が見た数々の舞台と名優たちの思い出を綴り,時代の息吹を生き生きと伝える」。
岡本綺堂著の『明治劇談 ランプの下にて』を読み始めた。車中での待機中の友として、好著だ。
岡本綺堂のファンである。繰り返し読んできた。本書は明治劇談で、小説とは毛色が違うが、昭和10年頃の座談(?)を楽しむ。団十郎の襲名披露があったことだし。明治の団十郎は凄かったらしい。そう、綺堂に言わしめる当時の観劇の叶わないのが、実に惜しい。
芝居はもちろん、隣近所からは常磐津、長唄のおさらいの音や声が日常的に。家は、団十郎等とも交流があった。だからこその小説なのだと分かる。
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