野間宏『真空地帯』を読了
← 今日は、雨。昨日(日曜日)は晴れていたのでバイクを駆って巨石見学へ。常願寺川の中流域の土手の周辺に、冬の立山での地震に由来する鉄砲水で流された大小の岩が点在している。殿様林に近い土手に立ち立山連峰を眺めていると、150年余り過去の惨害が夢のよう。運動場では、サッカー大会。
→ 常西公園近く。明治時代に作られた太田閘門。鉄砲水で流された岩を使って。今は使われていない。近くは車やバイクで何度も通るけど、こんな遺跡があるなんて、知らなかった。日曜日の拙稿「富山の象徴:大転石」など参照のこと。
← 野間 宏 作『真空地帯』(解説=杉浦明平・紅野謙介 岩波文庫) 「人を兵隊に変える兵営という軍隊の日常生活の場を舞台とし,軍国主義に一石を投じた意欲作」。 「兵営での日常生活は人を人でなくし,一人一人を兵隊へと変えてゆく……」。『暗い絵』や『顔の中の赤い月』などは読んだ記憶があるが、本作は大作ということもあり、敬遠してきた。この度、ようやく手にした。
→ アオサギかな。城址公園脇を流れる、イタチ川の畔にて。ジッと、撮影されるのを待つ……じゃなく、餌を狙う。富山のあちこちで見かける。そういえば、白鳥の飛来する地も、富山には何ヵ所かある。白鳥の撮影スポットでもあるらしい。スマホで撮るのも申し訳ないけど、観に行きたいな。
貴重な秋晴れの今日、バイクを駆ることも考えたが、自制し庭仕事。枝葉の片付けと同時に、畑の果実の今秋最後の収穫。ちょっと遅すぎる。キウイフルーツやネーブル、なけなしのミカンなど。
みんな、親戚にあげちゃう。食べられるか、分からない。
← 道中(通行)手形。あくまでお土産品です。
野間宏作『真空地帯』を本日、読了。
長らく、敬して近寄らずできた本。戦後早々に出た反戦の問題作。読まなきゃと思いつつ、何か例えば堀田善衛の『広場の孤独』や大岡昇平の『俘虜記』や『野火』といった本ほどの鋭さを感じない……あくまで先入見である。
とはいっても、いつまでも避けてはいられない作品である。ということで、重い腰を上げた。
読み始めて、やはり、重苦しい…最後まで読み通せるかと思ったが、読んでいくほどに本書が意識の流れの手法を汲みつつも、解説の紅野謙介の話にあるように、ちゃんとしたストーリーがあり、ある種のサスペンス性もある。
→ 仏間に飾られている御朱印 父母の旅行の記念。何を祈っての旅だったのか。
ストーリー性は、読み手への配慮もあったのか。
上官らの策謀と陰謀に長い刑務所暮らしを余儀なくされる。
当初は、ある上官らの嘘の証言がこんな目に陥れてしまったと思うが、実は、軍部の上層部の勢力争いなどがあっての、生贄だったのだと分かる。……なのだが……。すっきりとした結末には至らない。だからこそ、問題作として世情を賑わせたのだろう。
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