ナボコフ作『青白い炎』から春と修羅へ?
→ 我が家の内庭でささやかな紅葉狩り。
昨日、浴室暖房乾燥機を設置。夕方、庭仕事を終え、汗だくの体で、いよいよ初入浴。外仕事の途中、バスタブにお湯を注ぎ始めておいた。入浴直前に、浴室暖房機にスイッチを入れ、万全。さあ、使い勝手はどうか……。が、浴室に入った瞬間、ギョエーだった。なんと、ボイラーのスイッチをオンにし忘れている。バスには、水が。ああー。不幸中の幸いは、浴室が少しは暖まっていて、裸でもそれほど寒くはなかったってこと。
その後、水を流し(追い炊き機能はついてない)、お湯を張った(水は少しはバケツで汲んで、洗濯用に残したけど)。気になる吹き出しの風だが、壁面設置なので、立つと直撃を受ける。音がやや大きいが、許容範囲か。
← ナボコフ作『青白い炎』(富士川 義之【訳】 岩波文庫) 「999行から成る長篇詩に、前書きと詳細かつ膨大な註釈、そして索引まで付した学問的註釈書のパロディのようなこの“小説”は、いったいどう読んだらいいのだろうか」。
ナボコフ作の『青白い炎』を読了した。構成の複雑さ……に翻弄された印象が残っただけ。
吾輩には(一度くらいの通読では)歯が立たなかった。
ただ、訳者でもある富士川 義之氏による解説は非常に参考になった。自分のようなものは、邪道かもしれないが、解説を読んでから本文に取り掛かったほうがよかったかもしれない。
著者(編者)も、詩と注釈を往復し、繰り返し読めって薦めている。そうはいかないよね。
本当の作者は誰なのか、そもそも書き手という存在は何処に存在するのか。

→ 裏庭にひっそりと咲くツワブキの花。雨上がりに葉っぱの光沢が一層際立つ。人通りの疎らな裏道。せめて、読書メーターなどで披露する。
ここでは、最初に載っている、注釈の対象としての長文の詩から、印象に残った箇所を少しだけ転記しておく:
わたしは窓ガラスに映った偽りの青空に命を断たれた連雀の影だった。灰白色の羽毛のしみ跡だったーーしかもわたしは生きつづけ、飛びつづけたのだ、ガラスに映った空で。さらに屋内からもまた、二重写しにしてみたものだ。自分自身を、ランプを、皿の上の林檎を。夜の帷(とばり)をひらき、暗いガラスにすべての家具が芝草の上に浮かんでいるように映し出そう、(以下、略)」(本書p.38)
「わたしは存在を、少なくとも自分という存在の微少な部分を、ただ自分の芸術を通じてのみ、組合せの歓びによってのみ理解できるように感じる。」(本書p.176)
特に最初の詩(の断片)は、何処か、宮沢賢治の『春と修羅』序の一節を連想する……のは吾輩だけか:
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
← 今尾 文昭著『天皇陵古墳を歩く』(朝日選書) 「奈良・大阪に点在する大型前方後円墳はその大多数が天皇陵に治定、立ち入りが制限されてきた。近年、研究者への限定公開が進められている。第1回の公開から立ち合ってきた著者が主要な大型古墳の周囲を踏査。年代観を示す」とか。
本書は、朝日新聞朝刊の書評欄で発見。
朝日新聞奈良版連載。奈良県内に点在する40余りの天皇陵古墳を一つずつ紹介し、今尾さんの専門の考古学のほか、文献史学など多角的な視点から天皇陵の実像に迫ってきた。最終章として、連載にはなかった「百舌鳥・古市古墳群」を付け加えた、とか。
小生は長らく、天皇陵の調査研究と、きちんとした保存を訴えてきた。早くしないと地震や洪水などの天災で崩壊・腐食してしまう。
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