フローベールから生命の起源へ
← 高井 研 編『生命の起源はどこまでわかったか 深海と宇宙から迫る』(岩波書店) 「いまだ謎とされる地球生命の起源.謎解きに挑む研究者たちはなぜ深海と宇宙に注目するのか」。
イサク・ディネセン作の「アフリカの日々」 (河出文庫)を読んでいる。実に味わい深い作品。なので、合間にポピュラーサイエンス系の本・高井研編の『生命の起源はどこまでわかったか 深海と宇宙から迫る』を今日(火曜日)から読む。
今日は、昨日の庭での大仕事の片づけに、庭木の剪定作業。特に、枝葉が撓って屋根や家の壁を擦っている辺りを中心に。
この連休、バイクで遠出とも考えたが、例のバッテリー上がりのショックで、元気が出ず、庭仕事と読書と居眠りに終始してしまった。
昨日未明、フローベール作の『世界文学全集 (17) ボヴァリー夫人・聖アントワヌの誘惑・三つの物語』を読了した。
結構、時間がかかったけど、ゆっくりじっくり読んできたので、一つの読書体験になったかなと思う。
← フロベール (著)『世界文学全集 (17) ボヴァリー夫人・聖アントワヌの誘惑・三つの物語』(菅野 昭正 (翻訳) 集英社) 発売:1976/05 吾輩の本は、昭和61年の第四刷。確か、当時、文庫本では「聖アントワヌの誘惑」が見つからず、この箱入りの本を買った。当然ながら、所収の作品は全部、読んた。
初めて読んだ頃よりは、少しは読書体験、さらには創作体験も重ね、当然ながら昔よりは味わって読めたと思う。本巻所収のどの作品も、やはり素晴らしい。「ボヴァリー夫人」は、つくづく隙のない作品だと感じる。 解説も非常に参考になった。文学史上でも、画期的な作品だったのだと納得させられた。 徹底して冷徹なまでのリアリズム。ボヴァリー夫人が自殺を遂げたあとも、延々と叙述が続く。自業自得の果ての自殺とはいえ、主人公の死なのに、その悲惨をまるで俯瞰するように、周囲の深刻と滑稽などが諧謔的に描かれる。
思い返せば、世界文学全集の中の本巻を入手したのは、『聖アントワーヌの誘惑』を読みたくて、だった。『ボヴァリー夫人』は、当時でも文庫本で入手できたからだ。 あるいは、当時にしても、『聖アントワーヌの誘惑』は文庫本に入っていたのかもしれない。 吾輩の関心を強く惹いたのは、今回もやはり、「聖アントワーヌの誘惑」だった。そこで、「聖アントワーヌの誘惑」をテーマとする絵画作品を幾つか集めてみた:
「フローベールからオディロン・ルドン作「聖アントワーヌの誘惑」へ」
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