幽霊画のジャンルは世界に類を見ない?
← 田中 圭子著『うらめしい絵 日本美術に見る 怨恨の競演』(誠文堂新光社) 「負の感情を描いた絵に秘められた物語をひもとき、画家たちが描いた恐ろしくも人を惹きつけてやまない「うらみ」の世界を紹介」とか。
今日(水曜日)も、庭仕事に汗を流した。庭のあちこちに山積みだった枝葉をようやく、農作業小屋に移した。これで、野外には刈り取った枝葉の山はなくなった。
ここまで来るのに三か月を要した。
これからは、腐りやすい、従って土の肥やしになりやすい葉っぱ類はコンポストや庭の地面に。枝の類は、徐々に燃えるゴミの日に出していくことになる。ま、気長にやるしかない。外からはそんな山積みの枝葉があるとは分からないのだし。
田中 圭子著の『うらめしい絵 日本美術に見る 怨恨の競演』を読了。面白く、一晩で一気に読み切った。気になる絵が多く、パソコンで画像を確認したり、楽しんだ。
本書については、「【聞きたい。】田中圭子さん 『うらめしい絵 日本美術に見る怨恨の競演』 レビュー Book Bang -ブックバン-」が参考になる。
文中にあるように、「恨みを抱き、死んだ人を描く幽霊画のジャンルは、日本以外に類を見ないそうだ。「うらめしい」という言葉も翻訳しにくく、「嫉妬、復讐(ふくしゅう)、怒りなどいろいろな言葉で置き換えられるが、複雑な感情を一語で表す語がなかった」という」。
辞書を覗いても、恨みたい気持ちとか、憎たらしいとか、同義反復めいた説明しか見いだせない。
では、英訳するとどうなるか。
〈非難をこめた〉 reproachful〈残念そうな〉 rueful; regretful
帯に短し…というか、隔靴掻痒という感じ。
どうにも話が深まりそうにないので、ちょっと視点を変えて、能楽を参照したい。まさに、恨みの美学そのものらしいので。いざ、文末へ。
「演歌の乱〜ミリオンヒットJポップで紅白歌合戦SP」を昨夜録画。今、聞いている。演歌歌手の実力を実感。演歌(歌謡曲)やJポップなんて枠を超えた作詞作曲、曲作りを期待しちゃうね。
吾輩は、ロバート・デ・ニーロのファン。本を読むほうを優先しているので、映画はあまり観ないが、彼の映画は見るようにしている。NHKで「マイ・インターン」なる映画が。せっかくなので、録画。今、見ている。随分と年配になった。演技に風格が出ている。いいね!
→ 村上華岳:日高河清姫図 (1919) (画像は、「独立行政法人国立美術館・所蔵作品検索」より)
安珍清姫伝説(道成寺説話)を題材の絵。この話題に関連して、歌舞伎(文楽人形)や能楽の異同が論じられている。特に、横浜能楽堂館長の中村雅之氏へのインタビューが非常に面白い。このインタビュー記事を読んで、能楽の特徴や凄みを初めて感じさせてくれた。「般若」の面は、「恐ろしい面の代名詞のようにいわれますが、あれは怒りやうらみではなくて悲しみの象徴なんです」。
「そもそも能面は飾るものではありません。翁の面はご神体でもあり、つけることによって神になります。その影響から、全ての能面には魂があると信じられてきました。人物に扮するための単なる道具ではありません。そこには代々使ってきた役者あちの魂も込められています。その面は能楽師が頂いて舞うことで完成形になる。だからこそ大切に受け継がれ、今でも室町時代のものを修復しながら使ったりもしています」。
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