カビから魔術的芸術へ
← アンドレ・ブルトン 著『新装版 魔術的芸術 普及版』(巖谷 國士 監修 谷川 渥 訳 河出書房新社) 「20世紀最大の「幻の書物」! シュルレアリスムを創始したアンドレ・ブルトンによる野心的な「もうひとつの美術史」。人類の美術史全体を書き換え、再構築した壮大な試み」とか。
アンドレ・ブルトン著の『新装版 魔術的芸術 普及版』を読み始めた。
なんたって、シュールレアリスムの鼻祖というか元祖アンドレ・ブルトンの著。しかし、寄せられている序文の読みづらさ。よほど、吾輩の理解力が足りないからって、苦労しつつ読んでいたけど、いかにも翻訳調なのである。フランス語の原文をそのまま日本語にしたって感じ。原文を知らないと読めないかも。
でも、挿入されている画像の数々が素晴らしいので、それを楽しみに頁を捲っていく。
前回のブログ日記で、愛書家や蔵書家の話題を書いた。
蔵書とは言えないかもしれないが、父は糸綴じの冊子を多数、持っていた。定年退職後、俳句の趣味から篆刻にうちこむようになった。中国の古典が好きってこともあり、手先が器用だし凝り性なので、石に漢字を彫っていく緻密な作業が性にあっていたのかもしれない。文字は決まりきっているようで、その人なりの微妙な味わいが滲み出す。苦労して彫った篆刻(印)を和紙に押印する。一頁一印である。其れらに表紙を付し、糸綴じし、一冊の冊子とする。そうした、和書風な冊子が書斎や蔵など、あちこちに仕舞われていた。
誰も見ることのない遺書……遺された書……を、折々眺める。
我が輩は父のいいところを何も受け継いでいないようです。粘り強さも繊細な神経も、手先の器用さはまるで。そもそも、父は生涯一つの職業でしたし、家族を作りました。我が輩は、根気もなく、婚期を逸しました。
よく言えば、試行錯誤そのものの人生です。ルソーの「告白録」が面白く感じられるのも、その一点が似ているからかも、なんて。でも、ルソーはひとかどの仕事を成しましたが、自分はさて……。
← 浜田 信夫【著】『人類とカビの歴史―闘いと共生と』(朝日選書)
> 浜田 信夫著の『人類とカビの歴史―闘いと共生と』を読了。
感想がどうこうじゃなく(前回、多少のことを書いた)、細心の常識を学びたかった。
以下、本書の目次を示しておく:
第1章 カビとは何か(細菌、酵母、キノコとの違い;どんな生活をする? ほか)小生としては、実用的な知識じゃなく、カビの生態などについて細菌などとの絡みで知りたかったのだが、やや当てが外れたかな。
第2章 食品とカビ(食品に生えるカビ;カビから得られる食品)
第3章 住居とカビ(洗濯機;エアコン ほか)
第4章 カビと健康(カビ毒;水虫 ほか)
第5章 カビと人の関わりの変遷(身近なカビのルーツ;ライフスタイルの変化とカビの変化 ほか)
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