愛書家でも蔵書家でもないけど
今日も庭仕事。夕方の五時過ぎから七時過ぎまで。
藪のような庭だけに、下草や伸び放題の枝葉を片っ端から剪定してく。
二時間ほどの作業だけど、汗びっしょりである。
← ルソー (著)『告白録〈上巻〉』(井上 究一郎 (翻訳) 新潮文庫) 画像は、我が所蔵本。手垢も付いているし、赤茶色に変色している。書庫の奥から引っ張り出してきた。
ルソー 著の『告白録〈上巻〉』を読了した。
四半世紀ぶりの再読。昔読んだ印象が綺麗に消え去っている。まだ、上巻を読んだだけだが、こんなに読ませるとは思わなかった。放浪好き。しかも、先々で自分を見知らぬ家の人がもてなすのを当たり前と思っている(かのような)感覚に驚く。もてなさないほうがダメだくらいの。
18世紀の人ルソーだが、当時は(一部の)ヨーロッパは豊かだったのかもしれない。産業の勃興もあるが、そもそもの資金はペルーなど中南米からの収奪による(ルソーに限らず当時の人は植民地への圧政や収奪をまるで疑問に感じていない)。
「むすんでひらいて」などの作曲で知られるルソーだが、こんなに音楽好きだったとは、本書を読み返して再認識させられた。才能は自分でも(時には根拠なく)信じていて、音楽で身を立てようと、人生の節々で本気で思う。放浪もだが、楽譜もろくに読めない、作曲や演奏や歌唱の経験もないのに、音楽会を開こうとする。どうやったら、そんな能天気な発想が生まれるんだ? 案の定、客にはさんざんバカにされる。それでも、音楽熱は何度となくぶり返す。
ルソーは一切の制約や義務や押しつけを嫌う。楽譜(など音楽)の勉強をしようと、殊勝にも思い立つのだが、真面目に根を詰めて勉強することができない。将棋などに熱中し、いろんな戦法を缶詰めになって詰め込もうとするのだが、いろんな手法が滅茶苦茶に頭に散乱していくばかりで、実践にはまるで役立たないのである。なんだか、悪口ばかり書いているようだが、ルソーはへこたれないのである。お前、反省しろよと言いたくなる場面が次々と。反省はするのだが、好奇心と発作的な前へ前へという衝動は止みがたいものがあるのだ。
なんて、まだ上中下の上巻を読んだだけ。ちゃんとした感想は、追々書いていく。
ちなみに、本書については、多少のことを呟いている:
「悪夢にあの人が現れて」
← ギュスターヴ・フローベール ほか著『愛書狂』(生田 耕作 編訳 平凡社ライブラリー ) 「19世紀フランス、古本道楽黄金時代のフローベール、デュマら名だたる書物狂いが遺した愛書小説アンソロジー」とか。
愛書狂でも、蔵書家でもないけど、父の代からの本も併せると本棚8つか9つほど。父と我が輩では好みのジャンルが見事に違う。父は、酒や相撲、古銭、切手、鉄道、旅、中国の古典、篆刻、歴史や時代小説。但し、父の若い頃の蔵書はほとんど残っていない。我が輩のガキの頃、岩波文庫がギッシリ書棚に並んでいたし、日本や世界の文学全集などもあったのを覚えている。
石原慎太郎の「太陽の季節」とか、荻原朔太郎など、いろんな詩人の詩集も読んでいたみたい。のちには俳句にも熱中したようだ。
我が輩はと言うと、ガキの頃のマンガ好き(父の蔵書に「のらくろ三等兵」があった)から、推理小説をパスして冒険小説やSF小説へ。童話や昔話は、読んだはずだけど、印象に残ってない。母に読み聞かせしてもらった記憶がない。小学生の終わりから中学生にかけて、海や宇宙や生物の写真や絵満載の本も。漫画から挿し絵へ、というわけである。
悔しいのは、東京在住30年の間に買った本の大半を手放したこと。目玉は、展覧会に幾度に入手した図録。 300冊ほど。ああ、あの本、昔、読んだなーって、もう手元にないと気付く悲しさ。
外出しようと外に出たら、郵便受けに回覧板が。ん、郵便受けの上にセミの死骸。こんなところで。バケツに放り込もうと、羽を摘もうとしたら、セミの奴、ギャーとばかりに慌てて飛び去って行った。こっちもびっくりしたけど、セミも驚いたようだ。でも、瀕死のセミ君、この急激な逃走劇で最後の体力を消耗したんじゃなかろうか。ゴメンね。
ヨーグルトにドライフルーツを浸けて、一晩、冷蔵庫に寝かせる。フルーツはジューシーになり、ヨーグルトはフルーツの香りがって、ラジオで(by 荻上チキ)。今度、試してみよう、と昨日(火曜日の夜に呟いた。
ということで、プレーンヨーグルトに、ドライフルーツを漬けて、一晩寝かせて……って思っていたのだが、買い置きしてあったはずの、ドライフルーツがない。ひもじさに負けて食べてしまったようだ。
高校野球も、大リーグじゃないが、ピッチャーは、一試合、百球に制限する、連投は原則禁止など、考えるべきじゃないのか。肩、壊れるよ、消耗しちゃうよ。
選手たちは目一杯やりたがるもの。高校生活の総決算。だからこそ、大人が高校生たちの将来のためにも、最良のあり方を模索しないと。
← 浜田 信夫【著】『人類とカビの歴史―闘いと共生と』(朝日選書)
べつにカビに関する雑学書ってわけじゃないけど、いろいろ、へぇーがあって面白い。
カビについてのあれこれを書き連ねるにしても、もう少し好奇心を掻き立てる工夫が欲しい。面白い情報も満載なのに叙述が単調になりがち。新しい事実が発見された、研究者らの人間的ドラマをもう少し加味するとか。実際、ペニシリンが発見された(有名な)エピソードが書いてあると、俄然、読むモチベーションが高まる。
洗濯機は乾燥機能があっても(一定のカビ滅菌効果はある)、カビは掻い潜って生き延びる。カビは熱に弱い。大抵のカビは25℃くらいが快適。熱湯シャワーで浴室を洗うのは効果がある。その代わり、熱に強いカビが蔓延る。この熱に強いカビがたちが悪い!
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コメント
こんばんは。
明日は浅草のサンバです。カメラを担いで行ってきます。暑いでしょうね!
投稿: シゲ | 2018/08/24 20:59
シゲさん 浅草サンバカーニバル いいですね。吾輩は今は地元に張り付いてます。折々はリベルダージのメンバーだった当時を思い返してます。
画像や話題のアップを期待してます。
投稿: やいっち | 2018/08/24 21:14