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2018/07/12

真実とは玉ねぎの皮をむくようなもの?

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← プルースト 作『失われた時を求めて 12  消え去ったアルベルチーヌ』(吉川 一義 訳 岩波文庫) 「アルベルチーヌの突然の出奔と事故死――.そこからの絶望が忘却へと変わる心理の移ろいを繊細に描く」とか。

 プルースト 作の『失われた時を求めて 12  消え去ったアルベルチーヌ』を読了した。
 一度は愛した人、己のものにした彼女。失って初めて気づく、愛おしさと、身近だったころには自覚しきれなかった鬱陶しさ。その人の謎を探ろうとすると、彼女について全く予想外の<真の姿>が垣間見える。が、見えてきた姿が真相だったという保証など、何処にもない。現実は一つしかない。真実だって一つしかありえない。

 ただし、では我々がその過去の真相をこれと確定できるかというと、そんな保証などどこにもない。自分の知り得ぬ過去のある時点を証言する人が、さぞこれが本当だったんだよと、その詳細を語ってくれたって、今度はではその彼(彼女)を信じていいのか、何を以て裏付けるのか……。

 羅生門的状況は、常にある。どんな単純な過去の場面でも、その場を行き過ぎた誰彼には他人には窺い知れない悩みや喜びを抱えていたりする。ただ、他人の横顔にそこまでの胸中を読み取れないだけのことなのだ。
 一体、過去には何が本当にあったのか。いや、そもそも本当の過去って? 真実なんて、玉ネギの皮むきのようなもの?

 そうして、それでも何かを見極め知り尽くしたいという切望の念がある種の人びとを文学や音楽や芸術へと向かわせるのだ。
 本巻でいよいよ作家プルーストのデビューの場面に遭遇する。なんだか、わくわくする。

 妙な夢で、たった今(正午の10分過ぎ)、目覚めた:

 富山なのか東京(新宿)なのか。ある場所で老婦人に声を掛けられる。私はタクシードライバー?  何処かへ連れていってと。ご婦人の言うままに着いていくと、未開発、手付かずの、広い、見知らぬ場所へ。
 そこでようやく、婦人は行く先を告げる。済生会病院。正午までに。まだ時間はあるけど、ギリギリ。最初に言ってくれれば楽勝で間に合っていたのに。文句を言っても仕方がない。おおよその方角は分かるが、茫漠とした土地には道がない。彼女を連れ、道を探す。

 私には(なぜか車じゃなく)自転車がある。確かナビが付いている。
 おおよその方角は分からないことはないが、勘でこっちだという方向へ導く道はない。まずは今いるこの場所から脱出しないと。
 小さなナビの細長い窓に行く先の病院名を入力しようとした。慣れた動作のはずなのに、どうやっても簡単な文字が打てない。平仮名のはずが、記号ばかりが表示される。段々焦ってきた。刻限が迫ってくる。
 ナビを諦め、婦人を自転車に乗せようとするが、乗らない。彼女を連れ、歩ける道を往く。方角は違うが仕方ない。我々は巨大な更地から、次第にビル群の工事現場に迷いこんだ。新宿。数知れないビルの鉄筋鉄骨が林立している。
 コンクリートの山々。その端っこ辺りにいるらしい。山手線なのか、線路が行く手を遮っている。

 我々二人途方にくれる。いや、絶望的な気分なのは私だけで、婦人の気持ちまでは分からない。私には彼女を案内する責任があり、彼女は任せきっているだけなのたろう。
 無理にも段差を越え、道なき道を行くと、人影を見つけた。作業中の労働者。親切そう。事情を告げて、この鉄骨鉄筋剥き出しのコンクリートジャングルからの脱出ルートを聞く。行く先を聞いて彼は呆れたような表情を浮かべるばかり。何も答えてくれない。見ると、背後にはもう一人作業員がいるようだ。ただ、彼はこちらは全く無視。

 四方を見回しても脱出する手懸かりはない。どうする? もう時間がない。間に合わない。責任を果たせない。なのに、立ち尽くしているだけ。私は苦しかった。逃げ出したかった。全てを御破算にしたい。画面を消し去れとばかりに、顔を振った。この場を拭い去るのだ。
 そうすれば、悪夢は消え去ると私は知っている?

 場面は暗転し逆転し、私はロッキングチェアに体を埋めて、ホッとしている自分を見出だした。逃げ去ることに成功したのだ。ただ、任務を成し遂げることができないまま、現実世界に舞い戻ったことに挫折感を覚えてもいた。
 目覚めた時間は12時10分ころ。昼に何か約束あったっけ?
(どういう脈絡での夢なんだろう。今朝(今日)は検診の日だから病院が出てきた? 仕事で行き詰まりを感じている? 今は富山在住だけど、東京で30年居住していた。新宿、中野、高輪、大森など。)


 検診の帰り、帰路の途上にある床屋さんへ。洗髪もお願いして(洗髪しておけば、今日はシャワーを浴びなくて済む)、初めて、美容院などで見かける、宇宙服の巨大なヘルメットみたいなの、被った。ゴーンという音がした。髪を乾かす装置なんだね。

 今日は会社の検診の日。早朝、その病院へ行ってきたけど、時間が違った。午後だって。くそ。せっかくなので、買い物して帰った。ペットボトルのお茶。2L.を4本。どんどん減っていくんだ。

 つい先日、我が家の庭先で謎の生物と遭遇した。ブログ仲間から、ハリガネムシではないかというコメントを頂いた。画像を観たら、まさにその通りの形状だ:「相手をコントロールし支配、自殺までさせる驚愕の生き物!寄生虫ハリガネムシの恐怖映像。 珍獣図鑑アルパカパカス

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