庭仕事しつつ『平家物語』の世界に浸ってきた
← 今日のホタルブクロ。雨の日や薄暮に風情が漂う。快晴になると、やや存在感が薄くなる。
午後、多少は庭仕事をし、その上で銭湯へ行こうかと思った……のだが、汗びっしょりの下着で銭湯へ、銭湯で着替えて帰宅……すると、もう汗びっしょりになるだろうと、結局、庭仕事はパスして夕方近く銭湯へ。
日頃、畑や庭仕事で汗を掻いている。大概は自宅の風呂で入浴あるいはシャワーで済ます。
でも、たまには銭湯で温泉気分を味わうのもいい。垢を垢すりでしっかり落とすのも楽しい。
→ 今日の夾竹桃。薄暮になると、花の白さが際立つ。
それに、若いころはともかく、段々、銭湯…入浴って、結構体力を要する(これはラジオ体操についても言える。ガキの頃は、ラジオ体操なんて、かったるい気がしたが、今じゃ、結構ハードワークなのである)。
風呂上り、扇風機の風を浴びながら、吹き出る汗や濡れた髪を乾かすのも、結構気持ちいい。銭湯の帰り道も、風が少々出ていたので、吹く夕方の風に体を癒し、髪を乾かすのも気持ちいいのである。
古川日出男 訳による『平家物語』を読了した。在宅の日、50頁ずつ読んできた。全巻で解説を含めると900頁ほど。仕事で終日不在の日もかなりあったので、読み始めてからは一か月以上を費やしている。
← 『平家物語』(古川 日出男 訳 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 河出書房新社) 「日本が歴史的転換を果たす動乱の十年間を描いた、空前のエンターテインメント巨編を、語りの魔術師・古川日出男の完全訳で」という本。
長い物語なのだから、一気に読むのではなく、大河ドラマの流れに身を任せる思いで読んできた。
ただ、最後の300頁は、三連休だったこともあり、一気に。もう、ドンドン頁を捲っていった(そうは言っても、畑や庭仕事に精を出していたけれど)。
軍記物語ではあるが、語り物を意識した訳になっている。ドラマチックな場面では、琵琶の撥の音も喧しい(そう意識させる訳になっているのだ)。
よく言われることだが、『古事記』は別格として、日本には、国史として、『日本書紀』や『続日本紀』、『日本後紀』、『続日本後紀』、『日本文徳天皇実録』、『日本三代実録』といった六国史がある。
以後も国史の企てはあったらしいが、完成には至っていなかったらしい。
→ 庭仕事していたら、虫発見。蝶々? 蛾? 最近よく庭で見かける。撮影にようやく成功。停まったときの羽の様子(羽を開いて留まるか、閉じてなのか)については、例外が多いという。「蝶と蛾を区別するのに最も確実なのがこの方法。蝶の触角はセセリチョウの仲間を除いてはほぼ全種が先が膨らんだこん棒状になっています」とか。
これら国史は、天皇を中心にした記録である。国史が成らなかった一方、『源氏物語』は、ある意味、女性目線の史書を意識した面もあったようだ。天皇もだが、皇族貴族…宮中に関わる女性も描かれている。
『平家物語』となると、天皇もだが、源氏や平家の武士はもちろん、一喜一憂する女性群像も描かれている。かかなり卑しい身分のものも記録を成した人物の視野に入り始めていると言えそう。
実際、語り物として庶民に語る以上は、そうした目線も必要となったのだろう。
『平家物語』は、平家の栄枯盛衰の記録だが、平家などの武士の妻などの女たちの哀感がかなりり濃厚に描かれている。骨格は軍記物でありつつ、武士の本音も描かれていて、一気に近代への一歩を進んだようにも感じた。
さて、『平家物語』を読了し、今日からは、プルースト作の『失われた時を求めて 11 囚われの女II 』(吉川 一義 訳 岩波文庫)に取り掛かる。冒頭の数行から、いきなりプルーストの世界だ。
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