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2018/06/05

グリアというもうひとつの脳

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→ キュウリ(?)の花が咲いていた。昨日は、3時間も庭や畑作業。ほとんどがウンチングの姿勢。あるいは、高枝ハサミを使っての、中腰の姿勢(枝葉が茂っている中での作業なので、屈む必要がある)。一夜明けて、体の節々が傷むだろうなーって思っていたけど、どうってことない。日頃の草むしり作業の賜物か。それとも、馬齢を重ねると、痛みが体に現れるのが一日二日、遅くなるっていることか、さて。

 昨日は、庭や畑仕事に汗を流したので、今日は自分へのご褒美に、富山県は入善町へ、ラーメンを食べにバイクでミニツーリング。
 ネットで美味しそうなラーメンの画像を見たので。が、なんと店は閉店。ネットには、最新の情報が載っているというのは、我輩の思い込みに過ぎなかったのか。

 周辺を見回したら、中華料理店の看板が。オープンしているのか……。トコトコ歩いていったら、店の中から店員さんが出てきて、入り口脇にある水槽……大きな甕の中のメダカたちに餌をやっていた。店員さんにやってますかと聞くと、大きく手を広げ、やってるよと。店の名は「東苑」。

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← 中華料理店「東苑」 6月5日、つまり今日、吾輩が撮影。

 店員さんの人懐っこいこと。ほとんど手を引かんばかりに店内へ。目当ての店がない、看板自体かない、ネットではこんな風に、ちゃんと写真だって載っているのに。どうやら、開店休業に辟易し、店を閉じた……場所を変えて開業してると仄聞しているとか。

 目当ての店ではなかったが、ラーメンは昔ながらの、飽きない味で、スープは飲み残すポリシーの自分だが、全部、飲み尽くした。思わず。餃子も注文。小ぶりで、一口で食べられる大きさ。美味かった。飛び込みの店だったけど、当たりだった。家の近所にあったら、行き付けの店にしただろう。
 「東苑」のホームページがないみたい。

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← R・ダグラス・フィールズ著『もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」』(監・訳:小西 史朗 訳:小松 佳代子 講談社ブルーバックス) 訳者あとがきによると、「フィールズの到達した結論は、(略)神経科学の主流であり続けている「ニューロン中心主義」(略)という見解が、まったく不完全で、大きな変更を迫られており、実は「グリアがニューロンを制御する」という主客転倒、あるいはニューロン-グリア両立主義とも呼ぶべきものであるという」。

 R・ダグラス・フィールズ著の『もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」』を読了。

 改めて書くけど、脳科学関連の書はそれなりに読んできたけど、本書は傑出している。専門家を目指す方にもいいし、知能や記憶や思考など脳科学全般に関心のある一般人にこそお薦め。社会人として責任ある年齢は近年、18歳に引き下げられつつあるが、従前通り二十歳くらいが脳の発達段階からも妥当なのだとか。欲望や衝動に走りがちな少年が多少なりとも行動に踏み切る前に、善悪や可否を悩む青年(成人)となる脳の中での準備態勢が整い始めるのが二十歳頃。
 ニューロン至上主義から、グリア細胞などニューロン以外を含めた脳の働き全般へ。従来、脳の潜在能力の一割ほどしか使われていない、という根拠のない説が喧伝されていた。が、それはとんでもない間違いない。ニューロンの活動しか観察研究して来なかったから(ニューロンにしか目が向かなかった)。近年は違う。眠れる(せいぜいニューロンを包む梱包材とされてきた)グリア細胞などが、常に活動している。睡眠中も。この頃、健全な睡眠の大切さがテレビでも話題になることが増えてきたが、その理由も説かれている。

 本書では、多くの研究者の成果が参照されている。日本人研究者も何人も出てくるのが嬉しい。中でも、田崎一二(いちじ)さんについては、高く評価している。R・ダグラス・フィールズ自身の研究に深く関わっていることもあるが、百歳を超えて脳科学研究の最前線で研究に携わっていたことに畏敬の念を覚えるばかり。全く初耳の研究者だが、多くの研究者が見向きもしなかった分野に長く携わり、成果を出してきたのだ。

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→ 庭先の夾竹桃、一気に満開へ。今日、気が付いた。画像では、白さが目立たないが、実際に見ると、花々の白さが眩しいほど。長く咲き続けてくれるはず。

 著者自身に、ニューロンとは違う、従前は見過ごすか軽視されてきたグリア細胞の活動範囲の広さや意義の大きさを語ってもらう:
 

アストロサイト(グリア細胞の一種)は、ニューロンのすべての活動を傍受する能力を備えている。そこには、イオン流動から、ニューロンの使用するあらゆる神経伝達物質、さらには神経修飾物質、ペプチド、ホルモンまで、神経系の機能を調節するさまざまな物質が網羅されている。グリア間の交信には、神経伝達物質だけでなく、ギャップ結合やグリア伝達物質、そして特筆すべきATPなど、いくつもの通信回線が使われている。ニューロンは好みがうるさいが、グリアはとりわけ選別しない。つまり、ニューロンは、ニューロンどうしで適切な相手としかシナプスを形成しないが、グリアは仲間どうしでも、またニューロンとも交信する。アストロサイトは神経活動を感知して、ほかのアストロサイトと交信する。その一方で、オリゴデンドロサイトやミクログリア、さらには血管細胞や免疫細胞とも交信している。グリアは包括的なコミュニケーション・ネットワークの役割を担っており、それによって脳内のあらゆる種類の情報を、文字どおり連携させている。このような包括的な監督と調節が、脳の機能にとって重要であることは間違いなく、ニューロンには担えない働きだ。(以下、略 p.520)

「訳者あとがき」から一節だけ:
 
私たちの脳の活動には、即断を要する直感的な思考とそれに伴う速い反応、さらには深い思索、意識や感情、情緒のような緩やかに展開する生理過程が共存していて、前者はニューロンの得意とする機能であり、後者の穏やかで奥深い応答がグリアの主導する守備範囲であるとするのが、本書を通底している著者の根本的な思想のようである。つまり、グリアネットワークの大きな役割のひとつは、脳内の広範な多くの部位をつなぐ個々のニューロン集団を、同期して活動させるための統合装置であろうと、フィールズは提唱している。(p.522)

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