バイクを駆る形而上的官能
昨秋末、スクーターではあるが、バイクを買った。冬の襲来が間近で、数回しかツーリングはできなかった。
だが、長い雪の多い冬が過ぎ去った。いよいよバイクの季節の到来である。
← 晴天に恵まれて、バイクで富山県砺波市にある古刹「千光寺」へ。 真言宗の寺院。山号は芹谷山。開基は大宝3年(703年)。浄土真宗の多い富山県にあって真言宗の寺院は珍しい。
本も読みたいが、バイクも駆りたい。庭や畑仕事も待っている。時間がどれほどあっても足りない。でも、晴天の日には外の空気を吸うためにもツーリングへ。
バイクを駆ると、飛行機とまではいわないが、コーナリングしていると、雪面をスキーでスラロームしつつ滑っているような、不思議な感覚を味わえる。地上でありながら、浮遊する感覚。風が友達といった言い古された表現があるが、吾輩が感じるのは地上を滑走する飛行機の感覚なのだ。
吾輩は、ツーリングには仲間を持たない。孤独と自由を味わうためにバイクを駆っているのだから。
ある種の形而上的感覚という孤独感に満ちた官能。
→ 千光寺の観音堂。開祖は、伝説上の人物らしく、天竺(インド)の方と言われる。文武、元明、元正天皇と三代、桓武天皇より四代、計七代にわたり皇室の勅願所。そのあとの僧は、百済系が続く。「戦国時代には上杉謙信が戦勝祈願をし、江戸時代には加賀藩の保護を受けたと伝えられてい」るとか。
今朝のこと、読書メーターの呟きにて、以下のニュースを知った。ショック:
「訃報:車いすの天才物理学者、ホーキング博士死去 76歳 - 毎日新聞」
吾輩は高校三年の夏、最終的に哲学科への進学(受験)を志したのだが、それまでは物理学科進学を希望していた。
最終的に素質がないと断念したが、文学や美術はもとより、物理学(や数学、生物学など)への関心は中学生の頃からのこと。
大学こそ、西洋哲学科へ進学したが、宇宙論を含む物理学など自然科学関連の本は欠かさず読んできた。
その流れもあって、車いすの天才物理学者、ホーキング博士への関心も薄いものではなかった。
物理学の中でも、宇宙論は、吾輩が若いころは科学以前の扱い(見做し)がなくはなかった。
← 千光寺の山門両脇にある堂を覗くと、阿吽像(その片割れ)。部材の放射性炭素年代測定では1.17世紀後半、2.18世紀前半、3.18世紀後半〜19世紀の3時期の年代値が出たとか。スギとヒノキが混用されている。 (情報は主に、「千光寺 (砺波市) - Wikipedia」より)
ホーキング博士の活躍の頃、宇宙論が科学の最前線に躍り出た。宇宙論の中でもブラックホールは、理論的には(想像の中では)興味深かったが、サイエンスの手に余る存在だった。が、彼らの活躍で科学の遡上に上ったわけだ。
ホーキング博士がヒーロー扱いされ始めたから最早四半世紀。随分と遠い所へ来た。今は、暗黒物質や暗黒エネルギーの謎が解き明かされつつある、らしい。
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