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2018/03/07

深部地下圏の生物多様性というビッグバン

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← 富山県上市町にある「西田美術館」へ、バイクで行ってきた。今年二度目のミニツーリングである。晴れ、しかし寒い。愛車にはグリップヒーターがあるので、手袋をしてても手先が冷えるはずが、結構あたたかい。目的は、昨日の新聞で紹介されていた、「高橋ゆり」特別展を観に行くため。

 今冬は、おやつ代わりにバナナとミカンを。その皮を庭の一角に投棄。冬の真っ盛り、野鳥がしばしば飛来して、皮を突っついていた。雪が消えると、もう、鳥たちは皮なんて見向きもしない。まあ、餌が増えたんだから、当然。ところで、野鳥がミカンの皮を啄んでいる、でも、皮は減っていない。これは想像なのだが、皮の白い筋を食べていたんじゃなかろうか。栄養たっぷりなのは、白い筋(アルべド)や皮なのだから。

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→ 西田美術館の館内からガラス戸越しに立山連峰を眺める。さすがに、富山市内より壮観。

 『カラー版日本文学全集3 源氏物語 下巻』(与謝野 晶子訳 河出書房新社)を相変わらず、牛歩なのか亀の歩み程度で読み続けている。
 今日は、「鈴虫」や「夕霧」の帖を読んだ。男女の息の詰まるような交錯する愛と心の世界。今更だが、源氏物語の凄みを実感させられている。今月中には読了したい。
 一方、タリス・オンストット著の『知られざる地下微生物の世界 ―極限環境に生命の起源と地球外生命を探る』を本日(7日)読了。

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← 高橋ゆりさん「COCOON展」の作品の一つ「儚くも嘘吹く」。彼女曰く、「ただ手を動かしたものを見てもらいたくはない。物語性を感じてもらいたい」と。「モチーフに動物や植物を用います。 言葉にできないその時々の気持ちを託している」とか。 「詩や物語をつむぐようにして、 絵の中でストーリーを考えるの」だとも。彼女の意図や姿勢はともかく、上掲の作品には(同語反復かもしれないが)渇望するエロティシズムを感じる。

 『知られざる地下微生物の世界』を読み始めた頃、以下のようなメモをした:
 

 注釈が充実し過ぎている。本文と注釈を行ったり来たりで忙しい。
 まさにサイエンスの現場の苦労ぶりを描くノンフィクション。肝心の知られざる地下微生物の世界の記述が乏しい気がする。と言いつつ、まだ冒頭の50頁ほどなので、今後の記述に期待。

 さて、近年、地下数千メートルのところでも極限微生物が生息していることが分かってきている。それも、かなり多種多様に。岩盤の中にも。日本でも、放射能汚染物質を地下深くに何万年も埋めてしまおう、なんて話もあるが、そんな地下の固い岩盤にも微生物が生息しているのだとしたら、臭いものに蓋方式は論外となる。

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→ 「ART BOX 152 -第10回展-  高橋ゆり COCOON」   2018年2月14日(水)~3月11日(日) 「西田美術館」にて。

 実際に通して読んでみて、昨日、書いたように、「知られざる地下微生物の世界 ―極限環境に生命の起源と地球外生命を探る」というより、「知られざる地下微生物の世界 ―極限環境に生命の起源と地球外生命を探る研究者たちの日々」と改題したいくらいだった。

 肝心の「地下微生物の世界 ―極限環境に生命の起源と地球外生命を探る」ことは書いてあるのだが、研究者らの鉱山の深い坑で細心の神経を払って地中(岩などの)サンプルをゲットする苦労ぶりや、研究の成果を発表するに際してのぎりぎりの詰めなどに紛れて、得たいはずの情報が得づらい。

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← タリス・オンストット 著『知られざる地下微生物の世界 ―極限環境に生命の起源と地球外生命を探る』(松浦俊輔 訳 青土社) 「放射能を利用する微生物、火星から来た生物、地下三千メートルに棲む線虫… 気鋭の地質学者が、地下生命の謎を解き明かすために行ったさまざまな命がけの調査を、ユーモアを交えつつ語るサイエンス・ノンフィクション」。

「遺伝子配列決定技術の進歩により、深部地下圏の生物多様性について、詳しい記述ができるようになっている。そうした手法は地下の生命圏未定義の門を相当に含んでいて、生物の系統樹に新たな枝となることを明らかにしている。この未発見の生命は、最近、宇宙物理学用語を借りて、微生物ダークマターとも呼ばれるようになった」という。
 また、「二〇〇〇年以来、海洋地下生命圏の探査が大いに強化され、海洋掘削の必須の部分になってきて、多くの海洋科学研究によって支援されている」という。
 小生としては、まさに今、引用した部分こそを詳しく知りたかったのだ。なのに!

 とにかく、(あまりに平凡な感想で恥ずかしいが)微生物の世界、さらには生命圏が宇宙論(物理学)で言うダークマターの発見が続き、つまり今まさにパラダイムシフトを迫られるような、研究のビッグバンを予感させている、とだけは言えそうだ。

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