タカ派は責任を部下に押し付け事実を改竄する
← ネヴィル・シュート『渚にて 人類最後の日』(佐藤龍雄訳 創元SF文庫) 「第三次世界大戦が勃発し、世界各地で4700個以上の核爆弾が炸裂した。戦争は短期間に終結したが、北半球は濃密な放射能に覆われ、汚染された諸国は次々と死滅していった。(中略) 生存者がいるのだろうか?」 名作の誉れ高い書。核戦争で人類消滅したあとの世界を画く。こうなるのは分かりきっていたのに、核武装や核による威嚇が効果的だ、核の傘が自国を守ると信じ続けた結果の悲惨。下に紹介する、オリバー・ストーン/ピーター・カズニック著の『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 2』の中で紹介されていた本。未読。
森友学園問題が大きな節目を迎えた:「タイムライン:首相「深くおわび」麻生氏続投させる考え:朝日新聞デジタル」
「学校法人・森友学園との国有地取引に関する決裁文書の書き換え疑惑で、財務省が12日、国会議員に開示した決裁文書とは別の決裁文書が複数存在することを認め」たが、麻生氏は、書き換え(文書改竄)の責任は、当時の理財局長だった佐川氏の責任になると指摘した。
実行犯の首謀者は佐川氏かもしれないが、強要したのは誰なのか、事件の発端となった人物は誰なのか、そこが肝心だ。
露骨なトカゲのしっぽ切だ。首相も副総理もろくでもないやつらだ。
← オリバー・ストーン/ピーター・カズニック著『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 2』 (熊谷 玲美/小坂 恵理/関根 光宏/田沢 恭子/桃井 緑美子 訳 ハヤカワ文庫NF)
オリバー・ストーン/ピーター・カズニック著の『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 2』 を読了した。最後の数十頁は自宅で読んだが、あとは、車中での待機中に。読めば読むほど、アメリカの蛮行の数々にむかむかして、居ても立っても居られないほどに。
本書については、車中読の最中にもスマホで何度も呟いてきた。
以下は、昨日(日曜)から今朝にかけてのもの:
アイゼンハワー大統領が、彼の退任演説で、軍産複合体の脅威を訴えたことは特筆すべき。核武装依存を進めた自らの政策を否定するかのよう。大統領さえ、軍産複合体の圧力には抗することが出来なかったのだ。今では、軍部の容認しない大統領は生まれ得ない。
ケネディ大統領が登場したとき、彼はヒーローのようだった(マスコミは持て囃していた)。彼の周りのスタッフも最高に優秀なエリート揃い。だが、政治経験はなく、外交的経験もない。なにより、成績優秀は、判断力の有無には直結しない。彼らベスト&ブライテストがアメリカをベトナム戦争という泥沼に引きずり込んでいった。
本書では、南ベトナムにアメリカ軍が散布した薬剤を除草剤と訳している。これは常識的に枯れ葉剤だろう。除草剤じゃ、雑草を除去してあげているみたい。ま、アメリカ軍には、ベトナム人などアジアの人びとは、雑草なんだろうけど。
我輩はまだハルバースタムの『ベスト&ブライテスト』は読んでいないので、コメントは控えておきます。ケネディ元大統領に対し、否定的なことを書いたようですが、個人的には彼は偉大な人物だったと今も思っています。彼はCIAや軍産複合体などと戦いつつ、ソ連とも話し合って、冷戦に終止符を打とうとしました。それが連中の怒りをかい、暗殺に至ったのです。その後のアメリカの動向を見れば、陰で糸を引いていたのは誰か明らかです。何がなんでも軍事予算を拡大する。それは、アメリカソ連を問わず、軍の共通の利益です。
(アメリカにとっての)共産主義とは、軍産複合体や富裕層に不都合な民主派や道義を大切にする姿勢のこと。
← デイヴィッド・ハルバースタム 著『ベスト&ブライテスト (上) 栄光と興奮に憑かれて』(浅野 輔 訳 朝日文庫) 「1960年代、米国において「最良にして最も聡明」であると絶賛されたエリートたちが、なぜベトナム戦争という愚行を始めてしまったのか」。未読。
以下は、昨日(日曜)から今朝にかけての呟きの続き:
キューバ危機は、まさに核戦争寸前だった。数億人の死傷者が、アメリカ、ソ連、中国を中心に予想された。しかも、アメリカ当局(戦争を主導していた連中)のアメリカ側の犠牲者は、一万数千人の死傷者で済むと見込んでいた。教訓。タカ派は、闘いに際し、相手側の犠牲を最大に見積り、自分側を最小に計算する、根拠もなしに。
ケネディ大統領のあとには、ジョンソン大統領。トランプさんなど目じゃないほどの愚かな大統領。アメリカを不幸と(世界からの)不信のドン底に陥らせた(そのあとのニクソンは、ジョンソン元大統領に輪をかけて愚かな人物)。
そのジョンソン元大統領も、軍の暴発ぶりやCIAらの愚かさに踊らされていた。つくづく、アメリカって国は軍(産軍複合体)と富裕層と石油メジャーや多国籍企業などの資源産業界の勝手放題な国だと痛感させられる。
ベトナム戦争でのアメリカ軍(兵)による有名なソンミ村虐殺事件。「このとき大勢の女性がレイプされた。虐殺行為が長時間におよんだため兵士たちは殺戮やレイプを一時中断し、昼食をとって一服するために休憩した」。ソンミで繰り広げられた蛮行は、アメリカ軍にとっては典型的な掃討作戦だった。
その蛮行を止めに入ったアメリカの兵は次のように回想している。「村にいるのは老人と母親と子どもと赤ん坊だった……やつらは村落にやって来ると、女性をレイプして赤ん坊を殺した。誰もかれも見境なく……おまけに民間人を殺害するだけでは飽き足らず、死体を切り刻んだ。さすがにそれを調理して食べるまではしなかった。(以下、略)」。
ソンミ村での虐殺事件はたまたま報道されただけ。報道されても、アメリカでは関心が薄かった。アジアの人びとがどれだけひどい目に遭っても関心を呼ばない(いつものことだから、なのか)。
← 『カラー版日本文学全集3 源氏物語 下巻』(与謝野 晶子訳 河出書房新社) 画像は、手元にある蔵書を撮影したもの。
与謝野晶子版の『源氏物語 下巻』を相変わらず読み続けている。
「源氏物語」は、「主人公の光源氏を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会を描いた」もの。なので、「光源氏物語」だと思っていた。
でも、物語の半ばで光源氏は亡くなってしまう。むろん、関係者の話はつづいていくし、光源氏への追懐や彼との比較で登場者らが語られるのだが、主人公が不在なのは確か。
となると、「源氏の物語」という意味合いでの「源氏物語」なのかな、なんて。まだまだ話は先が長い。まずは通して読んでから題名も含め、再考する。今日は、竹河の帖から。
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コメント
「源氏物語」と言っているが、実は正式なタイトルがわかっておらず
「光源氏の物語」や「紫の物語」「紫のゆかり」と様々な呼ばれ方をする ...
投稿: | 2018/03/24 16:18
名無しさん
「源氏物語」の正式な名称は不明ですね。成立過程も複雑だし、途中からは式部の娘が書いたという説もある。
物語の終わり方も唐突ですね。
そんないろんな謎を含めて、この物語は人々の関心を呼び続けるのでしょうね。
投稿: やいっち | 2018/03/25 16:51